鈴木信夫の詩の世界 ~筋ジスと向き合った40年~

筋ジストロフィーと向き合い、2011年5月、40歳の若さでこの世を去った詩人鈴木信夫の心に響く詩を紹介します。

鈴木信夫の「詩集」

これまでに出版した詩集は                                                     「マイナスからのスタート」(2001年文芸社)                                           「君に いい風 吹きますように」(2004年神奈川新聞社)                                               「生命いっぱい」(2007年神奈川新聞社)                                                      「こころのごちそう」(2012年神奈川新聞社) の4冊と                                                    浅田美知子さんとの共著の絵手紙詩手紙                                                                   「風のように花のように」(2010年 日貿出版社)                                        があります。ホームページでも紹介していますのでご覧下さい。                                               

受 容 

2014-06-05 | 
引き続き、詩集「マイナスからのスタート」からお届けします。


     受 容

悲しみを乗り越えてきた 何度も いくつも

障害を自覚したとき 人との違いが悲しかった
歩けなくなったとき 車椅子にのるのが悲しかった
息もできなくなったとき 苦しさそのものが悲しかった
呼吸器の助けをかりることが悲しかった
受け入れることができず 苦しかった

そのとき 生きることが苦しく 悔しく 悲しかった

すべてを受け入れたとき 苦しみは 悔しさは 悲しさは
人の愛や 優しさを 教えてくれる教科書となった

すべてを受け入れたとき 自分一人ではないことに
すべてを受け入れたとき 多くの人が支えていることに気付いた

今 生きていることを大事にしたい


                                    2000年6月 鈴木信夫
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作品を引用するとき

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