鈴木信夫の詩の世界 ~筋ジスと向き合った40年~

筋ジストロフィーと向き合い、2011年5月、40歳の若さでこの世を去った詩人鈴木信夫の心に響く詩を紹介します。

幸 福(しあわせ)

2014-06-23 | 
   幸 福(しあわせ)


 ねえ、君、いま、幸福かって、考えてみて
  
 どういうことが幸福なのかな、考えてみて
  
 目に見えるところにあることが幸福なのかな
   
 そう見えるよね
   
 でも、それだけじゃさびしいと思わない?
   
 それでもいいけど、考えてみて
   
 家族のもとに帰ると、心が「ほっ」とした感じがするでしょう
   
 それって幸福でしょう
   
 人に愛されたら、心が暖かくなってうれしいでしょう
   
 それも幸福でしょう
    
 自分に役割がある、役に立てるって心の底から嬉しく思うでしょう
   
 それも幸福じゃないですか
   
 僕にはようやく見えてきたよ
   
 幸福って、心が満たされることなんだね


                      「マイナスからのスタート」(文芸社)より
                       2000年9月 鈴木信夫

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