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SURGERY NOW note

がん治療と外科手術に関する新しい情報や日常診療を通じて感じたことなどを紹介します。

切除不能膵がんを化学療法後に切除するコンバージョン手術に関する座談会

2017-12-15 | 治療
2017年12月14日に東京の山の上ホテルで行われた座談会に参加しました。座談会のテーマは、切除不能膵がんに対して化学療法または化学放射線療法が効いて切除可能になるコンバージョン手術です。私は司会で、コンバージョン手術の経験が豊富な外科医3人と膵がんの化学療法に詳しい内科医1名の合計5人が集まって前述のテーマについて話し合いました。

FOLFILINOX療法やgemcitabine+nab-paclitaxel療法のような膵がんに効果の高い抗がん剤が登場してから、切除不能膵がんが著明に縮小して、切除可能になることが増えています。私の勤務する東海大学でも膵がん切除の約5~10%は元々は切除不能だったのが化学療法で縮小した患者さんです。

しかし、どのような状態まで縮小したら切除すべきなのか、切除のタイミングはいつがベストなのかなど分からないことも多いのです。ガイドラインに載るような標準治療ではありませんが、これからこうした患者さんが増えることは間違いありません。内科の先生と話して、どのような適応で手術をすればよい成績になるのかを明らかにする必要性を強く感じました。





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