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SURGERY NOW note

がん治療と外科手術に関する新しい情報や日常診療を通じて感じたことなどを紹介します。

膵癌を並存する膵管内乳頭粘液性腫瘍は胃型が多い

2013-06-27 | 治療
Annals of Surgeryという米国の外科雑誌の最新号に、九州大学のグループから膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)では通常型膵癌を合併することが多く、特に胃型のIPMNに多いことが報告されました。なぜ胃型のIPMNで膵癌の併存が特に多いのかその理由は不明ですが、胃型IPMNと膵癌では共にKRAS遺伝子変異が陽性でGNAS遺伝子変異が陰性であることが多いことが共通していました。他のIPMN、例えば腸型、膵胆型などでは大半でGNAS遺伝子変異が認められます。いずれにしても、胃型IPMNでは膵癌を併発することが多いので、厳重な経過観察が必要だと考えられます。

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