文明のターンテーブルThe Turntable of Civilization

日本の時間、世界の時間。
The time of Japan, the time of the world

憲法が国際社会や安全保障環境の変化、いまの技術革新に全く追いついていないことをつくづく感じます。

2021年10月28日 17時41分13秒 | 全般

一昨日発売された月刊誌Hanadaは、当然ながら毎日配達されている全国紙とは発行部数は段違いに少ない。
だが、それはノーベル賞を受賞するような人たちは頻繁にマスメディアに登場したりする人達では全くない、言わば、ごく少数派であるのと同様なのである。
つまり本当の研究を為している人達、本物の知性は、ごく少数の中にいるのである。
p46からp59に渡る三段組での高市早苗さんと櫻井よしこさんの対談特集は、10月31日に投票を控えている日本国民全員のみならず世界中の人たちが必読。
日本国民は、投票する前に、この対談特集を読まなければならない。
本欄の読者の方々は、出来るだけ多くの周囲の人たちに、伝えて下さい。
以下は前章の続きである。
時代に遅れている憲法
櫻井 
いま高市さんがおっしやっていることは全部賛成ですが、そういったことができるようになって、しかも自衛隊の活動が他の民主主義国の軍隊と同じように活動できるようにするには、憲法改正がどうしても避けられません。
改正をして、それに基づいて自衛隊法を改正する必要がある。
高市 
独立回復してからわずか3年後にできた自民党の立党宣言には「自主独立の権威を回復」とあり、政綱には「現行憲法の自主的改正をはかり、また占領諸法制を再検討し、国情に即してこれが改廃を行う」とあります。
私たちはこの原点に立ち戻らないといけません。
櫻井 
憲法は国の根幹です。
単なる行政のルールでなく、日本人が日本人である文化、文明、価値観、歴史といったもの全てを包含して、ギュツと文書にしたものが憲法のはずです。
いまの日本国憲法は、どこを読んでも「ああ、日本人だな」と思うところがありません。
高市 
ありませんし、もう時代に追いついていません。
議員立法をする時に一番困るのが憲法の存在です。
たとえばイラクで日本人が拉致された際に、渡航禁止できるように議員立法を書いたことがあります。
そうしたら法制局から、憲法の「移転の自由」を縛ることになるがその根拠は何か、と訊かれました。
一応「公共の福祉に反しない限り」という言葉も憲法にはあるのですが、この場合の公共の福祉とは何かを決めるのが難しい。
さらに、憲法14条の「法の下の平等」に触れるという。
拉致した相手と交渉するために行く外務省職員はいいのか、現場から伝えたいというメディアの人間はどうするのか……あっちはいいけどこっちは駄目は「法の下の平等」に反する。だからこの議員立法は駄目です、ということになりました。 
他にも、サイバー攻撃をされた際に、攻撃者を特定して、場合によっては反撃を行わなければならないのですが、これも攻撃者を特定する作業自体が「通信の秘密」に引っかかるという指摘を受けたことがあります。
それではサイバー攻撃を防ぐこともできない。
憲法が国際社会や安全保障環境の変化、いまの技術革新に全く追いついていないことをつくづく感じます。
この稿続く。

 


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