私が子供の頃は、今のように簡単に写真を撮ると言う習慣はなく、カメラも高価だったし、それをまた写真屋さんに出して現像するのも手間暇、お金のかかる事でした。なので特別な日に、記念に撮るのが一般的でした。そんな時代に親戚の1人、母方の叔父から来る年賀状は、毎年家族の集合写真付きで、厚みがあり定型分の文言など何もなく、子供の自分にとっては、その写真で従兄弟達の様子がわかるのがとても楽しみでした。いつか自分も大人になったら親戚や友達に、今を伝える賀状を出そうと心密かに思っていました。今思えばちょうどインスタな感じです。それがいつのまにか、リア従を伝える手段になってしまいましたが、元々はなかなか会えない人に、「元気ですよ。今はこんなことに興味を持ってます。そちらはいかがですか?」をシンプルに伝えるツールだった気がします。
巻頭の写真は私が3歳の七五三で親戚が祝ってくれた時のもの。残念ながら、私以外はみな旅立ってしまいましたが、この一枚にそれぞれの声が聞こえそうで、大切にしています。
あなたも大事にしている写真はありますか?