Vtuberのキャラクター分析に関する補足:剣持刀也、視聴者ニーズの変化など

2021-01-13 12:48:48 | Vtuber関連

前回犬山たまきが躍進した必然性について、「彼」の仕事の手法から分析してみたが、そのキャラクター部分は分量の関係で次回に回したのであった。で、今回それを書こうと思っていたけれども、これまた結構「重たい」内容になりそうなので、ちょっと間に別のを挟んでおきたいと思う。

 

今後のVtuber関連の話としては(過去記事も入れると白銀ノエルでびでび・でびる夏色まつり→)犬山たまき→■■■■■→ネタ→◆◆◆◆◆というところまで決めている。そこで書く予定はないけれども、キャラクター分析という観点である意味興味深いと思っているのは、にじさんじの剣持刀也である。

 

 

飄々というかヘラヘラというか、「狂人ムーブ」とも違う独特なキャラクターであり、なるほどこれは樋口楓もブチ切れるわな(そしてそこまで一連の流れとしておいしい)と思わせる佇まいをしている。

 

彼の配信をそこまで見ているわけではないし、直接マシュマロ的なものを送って返答があったわけでもないので(ちなみにそういうことをやる趣味はない)、もちろんこれはキャラクターから来る憶測にすぎないが、彼の場合いかにも「配信っていう形で限られた一面を演じてみせているに過ぎないのに、それを断片的に切り取って、そのVtuberだけじゃなく中の人のキャラクター性までわかるみたいな発想って、ちょっとナイーブ過ぎて驚いちゃいますよねw」とか言いそうな感じでおもしろい(黛灰の飲み会状況予想とそれへの視聴者の反応からしても、あながち間違ってはいないと思うwどこまで本気で言ってるのかわからない感じや、やたら理屈をつけたがるところ、斜に構えた感じあたりはひろゆき[西村博之]にも通じるものがある・・・のかな?)。

 

さて、仮にこんな反応をしたとして自分がどう思うかというと、ここまでVtuberのキャラクター性についてあれこれ書いておいて何だが、「裏」の話こそ断片的には出てくるものの、配信という「舞台上」での振る舞いしか見えないのに、それをパッチワークのようにつなぎ合わせて当該の人物が完全に理解できたという発想は、傲慢を通り越して滑稽ですらあろう(例えば自分のブログに関して言うと、これだけ大量に書いておきながら、仕事の事を基本書いてないし、個人情報絡みのところは意図的にぼかしているため、自分の「全体像」がこのブログから語れるのか?と思うしね)。

 

その意味で、分析行為は「お遊戯」の領域として割り切ってやるべきだとは思うのだが、さりながらVtuberのコンテンツが動画から生配信メインになってきたのを見る時、こういうキャラクター性というのは決して無視できない部分があるとも感じる。というのも、なるほどスーパーチャットなど収益的な側面はあるにしても、「動画というすでに作り上げられた形態」より「生配信というより『素』のキャラクターが見えやすい(少なくともそう思える)形態」の方にニーズがありそうだというのは、視聴者の求めるものを考える上で興味深いし、またそれはVtuber(アバター)の未来を考える上で興味深いからである。

 

このような変化は、「Vtuberがただの側を被った生主に成り下がった」という否定的意見も生んでいるわけだが、私の評価はもう少し違うものである。というのはそれが、人間とAI(ないしbot)のある種中間的存在として、そして「マス」に向けたコンテンツが以前より衰退し(フォード型の終わり)、小さなクラスターが乱立する状況に対応するコンテンツとして(ポストフォード型の供給)、立ち現れてきているのではないか?とも思っているからである(まあマスに宣伝するより「身近」に感じる人物の発言が物の売り上げに影響するという意味では、すでに「インフルエンサー」なる存在も認知されてはいるわけだが。Vtuber絡みで言うと、某にんじんが髪に刺さったVtuberがたまたまある酒を飲んで美味いと感想を述べただけで、その売り上げは大きく変化したりしているわけである。まあ100万を超える登録者を持つ存在が「マスではない」と言えるのか問題はあるけどね)。

 

もちろん、これがほぼ日本だけのドメスティックな現象に終わるか、それとも世界の様々な地域に広がっていくのかなど、まだわからないことだらけである。そもそもVtuber自体が極めて新しい上、それが国際色を帯び始めたのは、キズナアイなどのスタンドアローンな存在を除けばこの1年のことに過ぎないからだ(しかもそれはホロライブの一部天野ピカミィなど、自身外国語が堪能であるか、そうでない場合は当該Vtuberと同じグループでその恩恵を受けているにすぎず、1万3千人の中でごく一握りと言える。なお、余談だが前回犬山たまきと比較するにあたって、登録者に外国勢が多いか否かという点で最も最適なのは赤井はあとだったはずだが、なぜワイは紫咲シオンを選定してしもうたのだろうか・・・)。

 

よってこれがどの程度の広がりを見せるのかは、ホロライブグループやにじさんじENの躍進とその注目のされ方、そしてアメリカ発のVtuberグループ「VShojo」などがこれから躍進していくのか否かで大きく変わっていくだろう(例えばスーパーチャットの上位10名の金額だけ見ると、個人の収入を想像して驚愕するかもしれないが、それらを合計しても10億にすら届かないわけであり、客観的に分析するとマスメディアなどと比べれば経済規模としてまだまだ小さいことは言うまでもない)。その意味では、巣ごもり需要が相変わらず続いてしまいそうな2021年はVtuber業界にとって変革の年となるかもしれず、それを興味深く観察していきたいと述べつつ、この稿を終えたい。

 

あれ??・・・軽い記事にするつもりだったのに、どこで間違えてしまったんだ・・・orz


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