きょうの俳句

癌と闘う自分への応援詩
--志賀たいじ[花冠同人]の俳句ブログ

きょうの俳句

2009-04-20 09:23:38 | Weblog
福寿草---09'04.19--

野に咲けよ福寿草は崖の端に
香花にまんさくの供えあり農の家
春禽の音階たかく空の青
膝掛の絣に偲う花津軽

晩鐘や辛夷ふくらむ芽木に風
春の陽や老々介助の日もありて
忘すれ置くメガネのあたり春陽射し

例年なら雪消の頃に目にする福寿草だが近く海を見下ろす崖の端に群がって咲いている。福寿草は他の春の花より蜜が少ないので、一足先に開花して蜂を呼ぶのだそうだ。自然界のなかで生きる厳しい摂理に心を奪はれる。今、蜂不足が農業の危機を呼び起こしているそうな。その原因が女王蜂不足なのだそうだ。何気無く食べる目前の果物や野菜にもと思うと不思議な気分である。その自然の摂理を乱すものが人類だとすると何としょう。