犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

ゲゲゲの調布発信
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篠笛を作るのワークショップ

2022年10月29日 | なりもの
多摩丘陵が好きで散歩が好きとくりゃあ小野路を知らぬ者はいないだろう、
という、小野路に行ってきた。
小野路には、二十代から行っている。
30年くらい前か。

農家の高齢化や離農から、放棄田が増えたり山が荒れたりする一方で、
市民活動として、里山の見直しや体験学習などが入るという流れも進んできている。

丘の間の浅い谷を、谷戸(やと)と呼ぶ。
開いている里の側から入ると、水が有って田んぼが有る。
両脇が水路になっている。
奥まっていくと田んぼが狭まる。
水の流れが無くなる辺りからは、梅林や栗林にしてある。
そのまた奥の山は、薪や炭を作るための、くぬぎなどの雑木林になっている。

斜面には竹林が多い。
竹林は間伐しないと荒れてしまう。
古い竹が枯れ、竹林の中が暗くなり、外へ外へと竹林が広がる。
筍をどんどん取って食うのが良いし、
成長した竹は適当に伐って、細工して道具にして使うのが良い。

竿というものがプラスチックやアルミに置き換わり、竹の利用が減って、
竹林が荒れる。
時代の流れに逆らえない部分も有るけれど、
風景が荒れてしまうのは残念だ。

田んぼが放棄されると、水路が崩れる。
水はけが悪くなり、田んぼだった所はずぶずぶの湿地になる。
人の背丈の倍以上あるような葦が繁る。
多摩は土に鉄分が多いのか、
澱んだ水のオリは赤茶色になる。
物が朽ちて、油が浮く。

人の手がちょっと入れば、真水の香りがして青々とした緑の風が吹く。



前置きが長い!



小野路で竹林の手入れをする団体が、
篠笛の職人さんを講師に迎えて、ワークショップを開催するという。
前回はなんだか用事が有って行かれなかった。
今回も、知った時には満席だったが、ダメモトで申し込んだらキャンセルが出た。わーい。

先生が準備してくれた、2年寝かせた竹の材に、
先生が用意してくれた、透明の波板で作ったテンプレートを当てがって印を付け、
電動工具を使って易々と穴を開け、
先生に仕上げの工作をしてもらうという
おんぶにだっこのワークショップは楽しいなと。

そんでも失敗する人(あたくし)はいる。
私は、和楽器店を営む旧友の母君から頂いて、六本調子の笛を持っている。
そこで今回は七本調子のものを作りたいと考えていた。

七本調子のためのテンプレートは1枚しか無かった。
六本調子や八本調子のテンプレートは5枚づつくらい有ったのだが。
だから、次の希望者に回すために、速攻で材を選び、大急ぎで穴の位置を写した。



ボール盤で穴を開ける。
電動工具万歳。楽ちんこ。
まず、10㎜のドリル。
最初に吹き口を開けた。
次に3番の穴を開けようとしていると、
先生が横から注意してくれた。

「テンプレートを当てて書いていても、位置がズレる場合があります。
穴が一直線になるようにしましょう。」
なるほど。



穴の大きさには3種類有る。
3台のボール盤が準備されていた。
8㎜のドリルで開ける穴は4ヶ所有るので、
皆さん時間がかかる。
そこで、次に6㎜のドリルの所に並んだ。

別の木工先生が一緒に見てくれて、テンプレートで付けた印に従って、2ヶ所に穴を開けた。



穴を開けたら次は、その穴を楕円形に広げる。
ここでも電動工具、リューターを使う。
子どもが「歯医者さんだ。」と言っている。
そのとおりね。



8㎜のドリルはなかなか順番が回って来なさそうだ。

「混んでいるので、既に開けた穴の所だけ先にリューターの作業をする
というのは有りですか?」と先生に聞いた。
「それは有りですが」
と、先生は私の手にしたモノを見て、
「穴の位置がズレてしまっているので、これはやり直したほうがいいですね。」

ああ。
最初の所で注意されたのに、
次のボール盤の所に行った時には、もう頭からすっ飛んでいた。

その時に見ていてくれた木工先生が持ってみて、
「指が乗るからいいんじゃない?」と言ってくれたが、
先生は「やり直したほうがいい。」と。

材料を一本無駄にしてしまってすみませんでした。
「まあ、失敗するのもワークショップですから。」と先生。
木工先生が残念そうな顔をしているので、
「時間が有ったらこちらも続きをやってみます。」と言った。
(そんな時間は無かったし、
仕上げをお願いするのは先生なので、結局無理なお願いになってしまう。)

写真は上から
貰った六本調子、今回作ったもの、失敗してズレたもの。

さて、材を選んでやり直しだ!

つづく
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