(以下は、シンガポール人拉致事件を追及しているヒューマンライツ・イン・アジアの加藤 健代表のメッセージです)
シンガポール政府は機を見るに敏で、ある意味非常に計算高いので、圧力をかければ必ず北朝鮮海運を規制するはずです。それは北朝鮮への強烈な圧力となります。品物を届けなければ代金を受け取れないのです。ぜひご参戦下さい。
シンガポール政府に送った下記の告発文について、若干解説させていただきます。タイトルは、「大量破壊兵器拡散へのシンガポールの関与」です。
まず冒頭で、「シンガポール籍海運会社の国連制裁破りを阻止し、大量破壊兵器拡散その他の不法活動への関与を捜査せよ」と、結論を書きました。
一番最初に国連安保理決議1874と大量破壊兵器を持ち出したのは、「世界中のマスコミに叩かれるぞ!」という警告です。国際社会で問題になっているのは、残念ながら拉致問題でも人権問題でもなく、大量破壊兵器拡散です。
最初にシンガポールの北朝鮮大使館内にある東海(トンハエ)海運と、同じくチンポ海運(本当にこの名前なのです!)について書きました。
東海海運は、日本政府の制裁対象になっている朝鮮東海海運と名称が似ていることを指摘しました。(実は情報があるのですが今回は触れず)
ちなみに平壌の朝鮮東海海運は、1996年に大阪港からサリンの原材料であるフッ化ナトリウム50kgが密輸された事件に関わっています。
次にシンガポール人チョン・コイセンが率いるコーラエイジア海運貿易とそのグループ企業について、ニューヨークタイムズ、ガーディアン、ワシントンタイムズ、開かれた北韓放送を引用して説明しました。
チョン・コイセンのグループは北朝鮮の海運を請け負っていることを自ら認めています。そればかりでなく、北朝鮮船舶にモンゴル等の船籍を取らせる事務を行っていて、その見返りか、北朝鮮内で石油掘削の利権を獲得しています。
以前この男は北朝鮮船舶にカンボジア船籍を取らせる業務を行っていました。ところが2002年にフランス海軍に拿捕されたカンボジア船籍船が、大量のコカイン密輸を行っていたことが問題になり、カンボジアとの契約を打ち切られました。
現在の中心はモンゴルで、下記のようにホームページまで出して堂々と宣伝しています。
http://www.maritimechain.cnm/ship_registry/msr/default.asp
2003年に北朝鮮工作船が北朝鮮籍で一旦シンガポールに入り、そこでツバル船籍に変える偽装工作を行ってからヘロイン150kgをオーストラリアに密輸し、拿捕される事件が起きています。「ポンス号事件」です。
この事件へのチョン・コイセンの関与はまだ調べ切れていませんが、現在この男はツバルの名誉領事であり、会社内にツバル領事館を置き、ツバル船籍を斡旋する業務を行っています。
http://www.tuvaluconsulate.com/
http://www.tvship.com/
そのあとシンガポール政府に事の重大さを伝えるため、アメリカの追加制裁、イスラエルとユダヤ人社会の怒り、そして有名論文2つを解説し、「すぐに捜査を開始し、シンガポールの信用を守るよう望む」と締めました。
追伸部分は、北朝鮮の収容所内で脱北者の赤ちゃんが「中国人との混血児は生かさない」との方針により、生き埋めにされて殺されていることを報じたBBCの記事を紹介しました。実は追伸がよく読まれることはダイレクト・マーケティングの研究で分かっており、追伸にインパクトあることを書くのは通販業界のテクニックなのです。
そして「シンガポールが北朝鮮の同盟国と見られないよう望む」と書きました。中国人の血が入っているという理由で、かわいい赤ちゃんを生き埋めにして殺す国を、シンガポールは擁護できないはずです。
それでは一人でも多くの方が助太刀して下さることを希望しています。
よろしくお願いいたします。
加藤 健
※脱北者Fさんは恵山保衛部に拘禁された当時、中国から強制送還された妊婦がいた。
Fさんは
「9ヶ月目に入った妊婦が真夜中に呼び出され、3、4時間後に戻って来ると泣いてばかりいた。病院で中絶の注射を打たれたという。その少しあとで男の子を死産した。赤ちゃんを裸のまま見送ることが出来なかった母親は、垢がついたランニングシャツを脱いで赤ちゃんをくるんだ。そして、プラスチックの盥に入れようとした瞬間、抑えていた怒りを堪えきれず嗚咽した。しかし、保衛部職員は“中国の種子”などと暴言を吐いてその女性の顔を殴った」
と記した。
(脱北者の手記集より)
シンガポール政府は機を見るに敏で、ある意味非常に計算高いので、圧力をかければ必ず北朝鮮海運を規制するはずです。それは北朝鮮への強烈な圧力となります。品物を届けなければ代金を受け取れないのです。ぜひご参戦下さい。
シンガポール政府に送った下記の告発文について、若干解説させていただきます。タイトルは、「大量破壊兵器拡散へのシンガポールの関与」です。
まず冒頭で、「シンガポール籍海運会社の国連制裁破りを阻止し、大量破壊兵器拡散その他の不法活動への関与を捜査せよ」と、結論を書きました。
一番最初に国連安保理決議1874と大量破壊兵器を持ち出したのは、「世界中のマスコミに叩かれるぞ!」という警告です。国際社会で問題になっているのは、残念ながら拉致問題でも人権問題でもなく、大量破壊兵器拡散です。
最初にシンガポールの北朝鮮大使館内にある東海(トンハエ)海運と、同じくチンポ海運(本当にこの名前なのです!)について書きました。
東海海運は、日本政府の制裁対象になっている朝鮮東海海運と名称が似ていることを指摘しました。(実は情報があるのですが今回は触れず)
ちなみに平壌の朝鮮東海海運は、1996年に大阪港からサリンの原材料であるフッ化ナトリウム50kgが密輸された事件に関わっています。
次にシンガポール人チョン・コイセンが率いるコーラエイジア海運貿易とそのグループ企業について、ニューヨークタイムズ、ガーディアン、ワシントンタイムズ、開かれた北韓放送を引用して説明しました。
チョン・コイセンのグループは北朝鮮の海運を請け負っていることを自ら認めています。そればかりでなく、北朝鮮船舶にモンゴル等の船籍を取らせる事務を行っていて、その見返りか、北朝鮮内で石油掘削の利権を獲得しています。
以前この男は北朝鮮船舶にカンボジア船籍を取らせる業務を行っていました。ところが2002年にフランス海軍に拿捕されたカンボジア船籍船が、大量のコカイン密輸を行っていたことが問題になり、カンボジアとの契約を打ち切られました。
現在の中心はモンゴルで、下記のようにホームページまで出して堂々と宣伝しています。
http://www.maritimechain.cnm/ship_registry/msr/default.asp
2003年に北朝鮮工作船が北朝鮮籍で一旦シンガポールに入り、そこでツバル船籍に変える偽装工作を行ってからヘロイン150kgをオーストラリアに密輸し、拿捕される事件が起きています。「ポンス号事件」です。
この事件へのチョン・コイセンの関与はまだ調べ切れていませんが、現在この男はツバルの名誉領事であり、会社内にツバル領事館を置き、ツバル船籍を斡旋する業務を行っています。
http://www.tuvaluconsulate.com/
http://www.tvship.com/
そのあとシンガポール政府に事の重大さを伝えるため、アメリカの追加制裁、イスラエルとユダヤ人社会の怒り、そして有名論文2つを解説し、「すぐに捜査を開始し、シンガポールの信用を守るよう望む」と締めました。
追伸部分は、北朝鮮の収容所内で脱北者の赤ちゃんが「中国人との混血児は生かさない」との方針により、生き埋めにされて殺されていることを報じたBBCの記事を紹介しました。実は追伸がよく読まれることはダイレクト・マーケティングの研究で分かっており、追伸にインパクトあることを書くのは通販業界のテクニックなのです。
そして「シンガポールが北朝鮮の同盟国と見られないよう望む」と書きました。中国人の血が入っているという理由で、かわいい赤ちゃんを生き埋めにして殺す国を、シンガポールは擁護できないはずです。
それでは一人でも多くの方が助太刀して下さることを希望しています。
よろしくお願いいたします。
加藤 健
※脱北者Fさんは恵山保衛部に拘禁された当時、中国から強制送還された妊婦がいた。
Fさんは
「9ヶ月目に入った妊婦が真夜中に呼び出され、3、4時間後に戻って来ると泣いてばかりいた。病院で中絶の注射を打たれたという。その少しあとで男の子を死産した。赤ちゃんを裸のまま見送ることが出来なかった母親は、垢がついたランニングシャツを脱いで赤ちゃんをくるんだ。そして、プラスチックの盥に入れようとした瞬間、抑えていた怒りを堪えきれず嗚咽した。しかし、保衛部職員は“中国の種子”などと暴言を吐いてその女性の顔を殴った」
と記した。
(脱北者の手記集より)