テリー・イシダの『独酌酔言』。

夜な夜な酒場で一人飲み、酔った勢いであれこれ、一言、申し上げます。

なるべく分かりやすく!コロナウイルスの事30~コロナの終焉、ワクチンはいつ頃出来るんだろう?

2020年06月10日 | コロナウイルス2020

なるべく分かりやすく!コロナウイルスの事30~ワクチンはいつ頃出来るんだろう?

良く耳にする「コロナとの戦いは長期戦になる」、

はい、間違いなく長期戦になると思うのですが、

今のところ、いったいいつ頃終息する見込みなのか?

このテーマはなにかタブーのようになっているのか?はっきりと期間を示唆するマスコミは少ないですね、

ま、この先、どうなるのか分からない、不確定要素が多すぎて、安直に予測できない、というのは真実だとは思いますが、

にしても、なんとなくぼやっとし過ぎていて、かえって不安になる、という声もあります、

そこで、独酌酔言的な予測を書いてみようと思います、

今日は少々、長いです、

◆「ウイズ コロナの時代」

なるほど上手な言い回しですね、って、こんなことで感心している場合ではないのですが、

でも、やはり上手です、

“時代”というからには、やはり10年単位でコロナウイルスと付き合わなければならないのだろうか?という感覚が伝わってきます、

少々大袈裟すぎるかもしれませんが、完全なコロナウイルス制圧までには10年くらい掛かるのかもしれません、

未知のウイルスと付き合う社会構造の変革、生活様式の変革に10年くらい掛かる、という意味では正しいのかもしれません、

でも、それではワタシももう生きていないかもしれない、長過ぎます~、

ということで、もう少し短いタームでの期限を切って欲しいところです、

◆今回のコロナウイルス流行の(一応の)終焉はいつ?

一応のコロナウイルス流行の終焉、

つまり、2020年2月頃から全世界的に始まった新型コロナウイルス流行の終焉、

とりあえずはこの終焉の期限を予測、というか、現実的なスケジュールを考察してみたいと思います、

今回の流行が一応収まるには、いくつかのシナリオが用意されていますが、現実的なシナリオは実は一つしかないと考えています、

一応、可能性のあるシナリオを列挙しておきますが、、、

◆集団感染の完了による終息

集団感染とは、

70~80%の人が感染、抗体を作ることで流行が終息するという疫学的理論、

100年前のスペインかぜはこれで終息を迎えたと云われています、

これを目指すという手があるかというと、、、

死者が多すぎて、現代ではとても容認できないと思います、

ちなみに死亡率1%としても、日本国内で100万人程が亡くなる、という計算になるからです、これは容認できない、

◆特効薬の開発成功による撲滅

ウイルス感染症に対する特効薬が開発される見通しは、、、残念ながらとても低いようです、

現実にインフルエンザにも、SARSにもMERSにも特効薬はありません、

もっと云うと、SARSやMERSには未だワクチンさえないのです、

それでも現在、他の病気用に開発された薬(レムデシベル・アビガンなど)の転用研究、COVID-19用の新薬開発は鋭意行われています、


ここから特効薬が生まれる可能性もゼロではないので、期待したいところです、

研究中の転用薬剤の一覧はこちら ⇒

◆完全なる封じ込め

では、SARSやMERSはなぜ(一応)終息しているのか?
(正確にはMERSはまだ終息していないらしいですが)
 
これは、完全なる封じ込めに一旦は成功しているからです、

SARSやMERSは劇症化率が高いため、患者の特定が比較的容易で、

さらに強い咳などの症状がないと感染しにくいという特性があったためのようです、

症状が分かりやすいので、封じ込めもしやすかった

これに対して新型コロナウイルスCOVID-19は潜伏期間が長く、症状が軽かったり、無症状の人もいるため感染が起こりやすい、という感じです、

軽いから広く流行る、そしていきなり劇症化する、という質の悪いウイルスなのです、

実際には、国内でこの数か月の3密回避、移動自粛などで一応の感染拡大を食い止めている、という実績を作ってはいますが、

全世界的な“完全なる封じ込め”となると、これは難しいのではないかと考えます、

グローバル化により地球内の実質距離は相当近くなってしまっています、

一旦下火になったとしても、地球単位でヒトが移動する限り、いずれ第2波の襲来は来る、

再流行は避けられないのではないかと考えておいた方が良いでしょう、

◆奇跡が起こる
 
ちょっと書き方が無責任野郎ですが、こういう可能性もあります、

奇跡が起こる、

未知のウイルスとの闘い、未だ相手の正体がよく分からないのが不気味ですが、それは悪い面ばかりではないかもしれません、

なにか、我々が知らない、人類が経験していない何かがある日突然現れて、事態を一気に解決に導くかもしれません、
 
それは、特効薬かもしれないし、ワクチンかもしれないし、COVID-19の弱点の発見かもしれないし、

(余談)
ずいぶん昔に「人類SOS」という映画がありました、突然地球上に動物を食べる植物が出現、どんどんとその勢力を拡大していく、人類絶体絶命の危機、と、ラストでとても身近にあるもので人類は救われることになります、オリジナル版「宇宙戦争」の結末もそうですね、

でも、奇跡を待って祈っているばかりでは、この危機は脱せないかもしれません、

映画のような結末は、たいてい現実には起こらないものです、

◆ウイルス感染症の切り札、ワクチン接種

やっとワクチンの登場です、前段長すぎました、スイマセン、

コロナウイルス感染拡大に終止符を打つのはワクチンだと考えています、

ワクチン、インフルエンザとかで打つ、俗に云う予防接種です、

これがやはり、コロナウイルス流行の終焉を迎える一番の切り札のようです、

ワクチン接種とは、『その病原体の一部をヒトの体内に入れて免疫の働きで抗体を作る』という手法、

ま、わざと軽~く感染してみて、身体をその病原体に慣らしていく、という感じです、

免疫とか、抗体とか、聴き慣れているけど理屈は難しい、

けど、ここも書くとさらに長くなるのでカッツアイ!!

スイマセンが各自で調べてください^^)

◆ワクチンの種類、まずは2大ワクチン

これまでは、大きく2種類のワクチンがあります、

しかし、最近はさらにいろんなタイプの新しいワクチン手法の開発も進んでいるようです、

まずは現在の2大ワクチンのご紹介

(生ワクチン) 
病原体を極力弱体化させて体内に入れ、軽い感染状態を作るワクチン
はしか、ふうしん、おたふくかぜなどのワクチンがこのタイプ

(不活性化ワクチン) 
こちらは毒性を完全に取り去り、免疫による抗体を作る成分だけを体内に入れるタイプ、より安全、でも複数回の接種が必要な場合が多い、

B型肝炎、ポリオ、インフルエンザがこのタイプ

他にもトキソイドというのもありますが、、、これも割愛、

詳しくはこちら ⇒

◆新型ワクチンの開発競争、「DNAワクチン」

今回のコロナウイルス感染拡大を受けて、世界中でワクチンの開発が進んでいます、

と、書くと、ワクチンはだいたいみんな同じような開発経路をたどるのではないか、というイメージが湧いてしまいますが、

実際には様々なアプローチがあるようです、ここらは専門的すぎてよく分かりません、

でも、現代医学の進歩でいろんな病理メカニズムが解明されています、

それにつれて、ワクチン開発の考え方やアプローチもどんどん複雑多岐になってきている、という理解で良いと思います、

その中で、最近よく聞く新しいワクチンが「DNAワクチン」、

これは、、、簡単に云うと、“効果がある物質をDNAの形にして体内に入れる”ということです、

ヒトの体内で抗体が出来る原理は一緒だと思います、

入れるモノがDNAレベルで作られている、というものですね、

効きそうな感じもしますが、間違えると結構危なそうなイメージもありますね、
(個人的ステレオタイプな意見です、もちろん、そこを安全にする研究がおこなわれています)

◆ヒト白血球抗原(HLA)遺伝子、というのも良く聞きます

これはワクチンというより、感染のメカニズム解析から注目されています、

HLAはヒトのほとんどの細胞にある分子で、自分の細胞と自分以外(コロナ)を見分ける働きをしているみたいです、

血液型みたいにパターンがあり、その種類は数万通りとか、

このパターンがコロナウイルス感染時の劇症化するかどうかに関わっている(分かれ目の)可能性があります、

そこで、このHLAからのアプローチで特効薬やワクチン開発につなげようという動きです、

解決へのアプローチは様々、

現在、中国、米国、英国、そして日本他でワクチン開発が急ピッチで進んでいます、

◆日本のワクチン開発

日本国内では大阪大学を中心としたグループでのDNAワクチンに期待が集まっています、
(東大ではないのが興味深い)

現状はマウス・ラットでの試験中、

米国のModerna社が第1相臨床試験(後述)の中間解析結果を発表しているのに比べると、相当遅れていますが、

イヤイヤ、なにが起こるのか分からないのがワクチン開発みたいです、そこらは後述、

大阪大学のプロジェクトはバイオ企業アンジェスが主導、7月にも第1相試験に入り、

ワクチン製造はタカラバイオ、AGC Biologics、Cytivaが協力する、という面々、

早ければ『年内に20万人分のワクチン生産体制が出来ている!』と威勢の良い言葉も出ています、

◆ワクチンの開発には時間が掛かる

これまで、ワクチンの開発製造には5~10年ほどかかると云われてきました、

長いね~、今回のコロナ禍状況では、そんなにのんびりもしていられません、

あらゆるスケジュールを短縮化して、なるべく早く開発終了・製造開始を目指している、というのが現状です、

でも、急いでもそれなりに時間は掛かります、

いくつか理由があります、さらっと挙げてみると

安全性の確保 まずはこれに尽きます
厚労省の認可が(世界と比べると)ビックリするほど遅い
開発~臨床~承認~製造まで順を追って進める、のが一般的、

なので時間が掛かる

あと、製造過程での技術的問題、コストの問題もありますが、まずは上の3つが大きな理由でしょう、

このうち、2つ目のびっくりするほど時間が掛かる日本の厚労省の承認問題、

これは既存薬「レムデシビル」が特例であっという間に承認されたことで、なんか分からんけど“審査期間が長かっただけ”、ガンバれば出来る!ということが分かったので、ワクチン承認も早いでしょう、

3つ目は、もはやそんな段取りを踏んでいる時間がないので、前述の通り、開発成功を前提に大量製造体制まで前もって作り込んでいます、

開発が終わったら迅速に承認、即生産、という突撃モードで突き進む、ということです、

◆ワクチン開発、まずは絶対安全性の確保が最優先

ワクチン開発に時間が掛かるのは、一にも二にも『安全性の確保』のためです、

その大きな障害は副作用です、

ワクチンは毒性物を体内に入れて、軽い感染状態を起こして感染拡大を防ぐという、ある意味“捨て身の戦法”です、

もし、安全性に疑問があれば、やはり使用は許されない、

仮に万に一つ、0.01%の確率で重篤な副作用があれば、日本人1億人がワクチン接種を行った場合、1万人が副作用で苦しむことになります、

これはコロナ禍よりも悲惨なことになります、

とくに、ヒトが作り出したモノ(ワクチン)でヒトが病気になる、という事態、これだけはどうしても避けたい事象なのです、

◆ワクチン開発の課程

ざっくり下の図で説明完了(新薬開発過程ですが、ワクチンも同じかと)、ビジュアルは大切です、

基礎研究(アプローチ)~非臨床試験(動物試験)~臨床試験(ヒトでの試験)と続きます、

ヒトを対象とした臨床試験は第Ⅰ相から第Ⅲ相まであり、各相で質(確認内容)・サンプル量が変化(増大)し、あらゆる可能性の確認と排除が行われます、

詳しくはこちら ⇒

米国ではすでに、第Ⅰ相の中間報告まで行っています(5月末)、

大阪大学グループは7月に第Ⅰ相に入ります、

さて、各国が目指している2020秋から年内のワクチン完成、そこからの製造、2021年春から夏に接種開始、

この工程で進めるか?

と、ここでこんな最新ニュースが

英国オックスフォード大学+アストラゼネカのプロジェクトです、

開発中の新型コロナワクチンをブラジルで最終段階の試験で合意、

これは第Ⅲ相の開始ということですね、

相当早い、進んでいますね、オックスフォードの意地を観た感じです、

◆ワクチンの出来映え

安全性を確保して完成したとしても、そのワクチンの出来栄えも問題です、

(効果) 
一番はこれですね、どれだけ確実に抗体が出来るのか?その抗体は感染を防げるのか?
ワクチンの出来不出来もいろいろ出てくるようです、

(抗体の期間) 
これはワクチンの問題というよりCOVID-19の性格に掛かっていそうな気もしますが、抗体の期間があまり短いと困ります、
抗体の期間が短いと、インフルエンザワクチンのように毎年接種しないといけないかもしれません、

(製造所要時間) 
なんか、ワクチンはすぐに大量生産することが出来ないようです、
すぐに出来そうに思ってしまう凡人素人感、

世界視点で考えると、各国ともまずは自国民から接種する、ということになるでしょう、これは致し方なし、
全世界77億人(以上)に接種するのに、いったいどれほどの時間が掛かるのか?

日本も独自にワクチン開発を成功させるのが重要な理由がここにあります、

(製造コスト) 
そして、ワクチンもまたビジネス商材です、「ウイズ コロナの時代」のもっとも大きな国際取引の一つになるかもしれません、

ワクチンはおそらく高価、接種にもお金が必要です、ワクチンが出来た段階でこのお金の問題もクローズアップされると思います、

これが新たな国際対立や貧困問題、南北問題を拡大させ、持続可能な社会作りを後退させるかもしれません、

◆さて、日本のワクチン接種完了は?

まだ、だれにも分からないのが実情です、

大阪大学グループの研究に期待しますが、希望的予定は(前述のとおり)年内に20万人分のワクチン生産、
(これはこれで実現したら快挙!)

でも、、、1億2600万人分のワクチンが出来るのは?いったいいつ?と不安になる、

と、こんな情報を総合的にざっくりと独酌酔言すると(もはや動詞化^^)、

日本のワクチン完成は、最速で2021年冬(物凄く早い!!)、

すかさず厚労省は承認、

医療関係者から接種開始!が2021年春、

国内で7~8000万人程度のワクチン接種完了が2021年秋~末、

このストロークが(幸運にも恵まれての)最速で、

現実には半年から1年程度の遅れの可能性有り、という感じでしょうか、

と、先週、こんな発表が、

厚労省は2021年前半に接種開始を目指すと発表しています、

あらら、だいたい同じ感じですやん、現実的ですね、

もちろん、この間にいろんな幸運が必要ですし、、

ひょっとすると奇跡が起こるかもしれません、

でも、一応のコロナウイルス感染拡大の終焉をワタシが予測するなら、

それは、2021年末~2022年夏という感じかな、

と、これはあくまで素人の戯言です、

専門家の方々、研究者の方々は政府の意向など忖度せずに、忌憚なく真実を語って欲しいです、

このストロークで行くと、2021年7月のオリンピック開催もホント難しいのですが、、、

早く対応しないと、税金が無駄に使われてしまいます、

小池さん、よろしく、





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