プロコフィエフの日本滞在日記

1918年、ロシアの若き天才作曲家が、大正期のニッポンで過ごした日々

心理的暴言

1918-07-11 | 日本滞在記
1918年7月11日(旧暦6月28日)

 ボツにした『ひきがえる』を新たに書き始め、うまく進んだ。会話文は要注意だ。もちろんこの手の諸人物はインテリふうにしゃべれないのだが、かといってスラングは使わないようにしないとならない。文体の問題ではなく、「心理的暴言」とも言うべきものを見つけなければ。

 ニューヨークからの電報はいつになるのだろう? お金は日々消えていくのに、肝心な一本の電報が遅れている。
 日本の芸者衆がとても気に入っている。