プロコフィエフの日本滞在日記

1918年、ロシアの若き天才作曲家が、大正期のニッポンで過ごした日々

フローシカさん

1918-07-30 | 日本滞在記
1918年7月30日(旧暦7月17日)

『彷徨う塔』を書いた。二、三日で書き終わるだろう。この小説に興味を失っていたのだが、バビロンの本を読んで共感を取り戻した。

 夜、とても素敵で、あらゆることに好奇心旺盛なミンステル夫人(フローシカさん、と友人たちに呼ばれている)と、いろいろな話をした。私は彼女に魅力的な印象を抱いたが、彼女はおそらく私のことを、頭がよくて感じの悪い人間だと思ったことだろう。