プロコフィエフの日本滞在日記

1918年、ロシアの若き天才作曲家が、大正期のニッポンで過ごした日々

祝宴

1918-07-04 | 日本滞在記
1918年7月4日(旧暦6月21日)

 今日はアメリカの独立記念日なので、グランドホテルでは華やかなお祝いが開かれた。大勢の群集がホテルの前に集まり、それを眺めている。それを見たアメリカ人たちは、日本人が自分たちの民主的な祝日を祝っていると思っている。

 私はといえば、燕尾服を着て、ホテルの飾りつけたテラスやサロンを行き来し、きれいに正装してお洒落をした人々を眺めて楽しんだ。とにかく戦時中、ことに革命時、ロシアではこんな洒落た人だかりを見たことがなかった。知り合いがかなりたくさんいて、楽しそうにしていた。どこかの外交官の奥さんで、17歳の色黒のフィリピン女性がものすごく気に入って、知り合いになった。でも残念ながら……進展なし!