火星
高村光太郎の「火星がでてゐる」。この詩がポスト・コロナへの
日本再生のための視界には必要だと、寺島実郎氏がテレビで
主張している。この詩を以下に紹介します(抜粋)。
火星がでてゐる
要するにどうすればいいのかという問いは
折角たどつた思索の道を初めにかへす
要するにどうでもいいのか
否、否、無限大に否。
待つがいい、さうして第一の力を以て
そんな問いに急ぐお前の弱さを滅ぼすがいい
予約された結果を思ふのは卑しい
正しい原因に生きること
それのみが浄い。
お前の心を更にゆさぶり返す為には
もう一度頭を高く上げて
この寝静まつた暗い駒込台の真上に光る
あの大きな、まつかな星を見るがいい。
火星が出てゐる。
いまコロナによる100年来のパンデミックの
なか「いらだちの中で物事を単純化させない」
「全体知」をもってポスト・コロナを考えようと
寺島氏は主張している。早急な解決策はないのだ。
これから1年間否、10年をかけても「新しい生活様式」
を見つけよう。
毎日新聞の「疫病と人間」で水野和夫氏が提案して
いる。これからは「より遠く、より速く」ではなく
「より近く、よりゆっくり」に生活様式を改めようと。
ポスト・コロナの新しい入口には、ケインズのいう
「貪欲は悪徳であり、高利の強要は不品行であり、
貨幣愛は忌み嫌うべきものである」という原則を
掲げよう。
コロナは人類の継続のために必然として現れた。
感謝して、これから人類継続のための新しい生活
様式を見つけよう。これまでの生活様式に急いで
戻ろうとするのは、人類を破滅に向かわせる。
緊急事態宣言を解除しても、決してもとの生活に
戻ろうとは考えないほうがいい。
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