ポルトガルの空の下で

ポルトガルの町や生活を写真とともに綴ります。また、日本恋しさに、子ども恋しさに思い出もエッセイに綴っています。

クリスマスの贈り物談話

2022-12-19 18:08:15 | ポルトガルよもやま話
2022年12月19日

毎年のことだが、この時期の悩み事にクリスマスのプレゼントの買出しがある。

家族を始め、クリスマス祝いに集まる親戚の大人子ども、名付け親であればその子どもたち、それに常日頃お世話になっているお医者さん、お手伝いさんもいる。日本宛てに、テーブルワインを送るなどすると、中身より送料の方が高いということがざらにある。サービスは悪いが送料は高いポルトガルだ。

プレゼントはもらったら喜ばれるものをと、あの人にはこれ、この人にはこれと、一人ひとりの顔を思い描きながら買おうとするのだが、いよいよNatal(ナタル=クリスマスのこと)が切羽詰まってくると、それどころではない。とにかく人数分の数を揃えなきゃ、と相なりごった返しのショッピングセンター、書店を回ったりするので、体力たるやなかなかに消耗するのである。

息子と娘の学校教育が終わるまでは教育費にお金がかかっていたので、限られた予算でたくさんのプレゼントを用意するのは決して楽なことではなかったのだが、近年は「エイヤ!」という気分で少し奮発してみたりする。

するとまぁ、あららと言う間に、買い物はほぼ終了。あっはっは。買い物に時間がかかったのは、予算とにらめっこしながらだからなのだと、今更知ったというわたしである。

ポルトガルのボーナスは昔から給料の一カ月分となっているので、夫がまだ若かった頃は、ボーナスは全てクリスマスプレゼントに費やされていた。当時は行き来する親戚が多く、特に夫の母は9人兄弟だったので、その数たるは半端ではなかった。
夏は夏で、出たボーナスは家族旅行に費やしていたのだから、端から見ていたわたしは、いったいこれでどうやって貯金できるのだろうかと焦ったりしたものだ。



プレゼントはもらうより上げるほうが楽しいし嬉しい、と思うようになったのは近年のことである。わたしは夫からのプレゼント以外は(毎年、日本への航空券なのだわさ^^)、クリスマス、誕生日と言えどもなくても構わない。取り立てて、欲しいものはもうないといってもいい。いただいてどこぞに仕舞いこんでいるものがどれだけあるだろうかと思うともったいなくて、大人同士は気持ちだけでいいではないかの感がある。

そこで、随分前から夫にはプレゼントの対象は子どもだけにしないかと提案してあるのだが、夫の考えは違うようだ。また、子どもには日本のお年玉のようにお金であげるのはどうかと、再三夫に言ってきたのだが、これも受け入れられずに来た。

子供が小さいうちは物であげるのがいいが、たくさんのプレゼントの中にひとつ「お金」があってもいいのでは?物の場合、ダブルこともありうる。それに、わたしは長年チャイナフリー(チャイナ製品ボイコット)主義なので、ほとんどの子どもおもちゃがチャイナで作られるゆえ、そうでないおもちゃを探すのに苦労するのである。お金なら、子供が積み立てて将来何かに役立てることができようし、それで好きな物を買うこともできよう。

そう提案してきたのだが、その習慣がないポルトガルのことゆえ、夫はわたしの提案を受け入れてこなかった。が、若い子たちには、ついに日本からわたしが持ってきた「お年玉」袋に入れて渡すことになった。なにしろ、もうおもちゃを上げる年齢ではないし、かといって、身に着けるものも色々好みがあって、あげた物を喜んでもらえるとは限らない。図書券と言う手もあるが、それも本好きならではの話だ。そのうち、サントス家のクリスマス祝日には、大人へのプレゼントなしということもあり得るかしら?

なにしろ近頃は終活と称して断捨離を始めているわたしである。なのに毎年毎年、物が増えるのは困るのであります。欲しい人があればあげるのだが、それも気をつけねばならない。下手すると回りまわってそのプレゼントが贈った当人に渡らないとも限らない。クリスマスは色々気を使うシーズンでもあるのだ。


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