ポルトガルの空の下で

ポルトガルの町や生活を写真とともに綴ります。また、日本恋しさに、子ども恋しさに思い出もエッセイに綴っています。

若者たちの熱気溢れるポルトの学生祭典

2019-05-07 19:24:03 | ポルトガルよもやま話
2019年5月7日


毎年五月の第一週目、真夜中開始のセレナーデコンサートを皮切りに一週間を通じて催される「ケイマ・ダス・フィタス(リボンを焼く祭)」は学生たちの卒業儀式とも言われる大祭典だ。



最終学年生はもちろん、全ての大学生が参加する。厳かな日本の卒業式とは違い、多くのプログラムが組まれて大学生活を目一杯に楽しもうと言う学生中心のイヴェントである。1944年から始まったポルト大学の祭典だが近年は市内の私立大学、近郊の大学なども加わり、この一週間でポルトは35万人もの学生色に染まる。


中でも「コルテージュ」と呼ばれるパレードは多くの見物人も押しよせるハイライトである。

ハッとを杖で叩いてもらい祝福を受ける

パレードでは色とりどりのリボンがたなびく。黄色は医学部、水色は理学部、赤は法学部と、各学部によって色が定められており最終学年生は黒スーツ、フロックコートを身にまとい、リボンと同色のトップハットとステッキで行進する。


後方には衣装に面白い工夫を凝らした在学生が続く。パレードの順番もトップが医学部、理学部と決まっているがこれは学部が設置された順である。


クリスタル宮殿公園の裏道から出発し、飲んで歌って踊りながらゆっくりとクレリゴス塔通りを抜け市庁舎前まで行って市長から祝福を受ける。午後3時に始まってパレードが終わるのは夜だ。

卒業儀式でもある祭典だが、実は学生の卒業試験はこの後に控えていると言うから、楽しさを先取りする大学生の底抜けな明るさがなんとも愉快ではないか。




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