ポルトガルの空の下で

ポルトガルの町や生活を写真とともに綴ります。また、日本恋しさに、子ども恋しさに思い出もエッセイに綴っています。

アルヴァリーニュ・ワインの里: ブレジョエイラ宮殿

2019-04-17 08:54:42 | ポルトガル旅行
2019年4月17日

2000年前にフェニキアやカルタゴからワイン文化が伝えられたポルトガルは、ヨーロッパでも最も古いワイン生産の歴史をもつ国のひとつである。食前食後酒として親しまれるポートワインはつとに有名だが、スペインとの国境にある北部、ミーニュ地方で生産されるテーブルワイン、ヴィーニュ・ヴェルデ(=Vinho Verde 緑のワインの意味)も人気がある。

熟す直前に収穫される葡萄から造られ、瓶詰めされてから1年が賞味期間である。中でも多くのファンを持つ銘柄「アルヴァリーニュ」はモンサォン(Monção)一帯で栽培される独特の葡萄を用いる。

アルコール度数は11.5から14%、透明感がありフルーツの香りがするフレッシュなワインだ。通常のヴィーニュ・ヴェルデと違い、賞味期間が長い。特にモンサォンのブレジョエイラ宮殿のものがよく知られている。



美しい前庭、農園の30ヘクタールからなるネオクラシック様式の宮殿は19世紀初期に建てられた。館主は2016年まで館の敷地に住み96歳で亡くなった ドナ・マリア・パエス(dona Maria Paes)という女性だ。13歳の時に父親から「お前の家の鍵だよ」と手渡されたのが宮殿の鍵だったと言う。



当時、この農園で生産されていたのは赤ワインだったのを、1964年にアルバリーニュ葡萄を仕込み、国内で最初にその葡萄を栽培したのがこの女主人だった。「アルヴァリーニュワインなら、ブレジョエイラ」と今日の銘酒に挙げられるまでになったのは彼女の功績だ。



ガイド付きで40分ほどの散策後、農園内のティーハウスで口にするアルヴァリーニュ・ワインは最高だ。

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