ポルトガルの空の下で

ポルトガルの町や生活を写真とともに綴ります。また、日本恋しさに、子ども恋しさに思い出もエッセイに綴っています。

マキアヴェッリに学べ

2018-08-22 14:39:55 | 日本のこと
2018年8月22日 

北海道の隣国による広大な土地購入と沖縄騒動を見ていて、これは有事の際には挟み撃ちだなぁ、と外から母国を見て焦っているのですが、みなさまはいかに?

そこで、今日はこんなことを書いてみたのですが。題して「マキアヴェッリに学べ」。


自分たちの国の運命を他国の軍事力に頼ってはならない。
まるきり人の軍事力に頼ってる日本ではある

全ての都市、すべての国家にとっては、領国を侵略できると思うものが敵であると同時に(うん、いるいる。それも大小3隣国だ!)それを防衛できると思わない者も敵なのである。 (いかにも!国内にも敵はあり
君主国であろうと共和国であろうと、どこの国が今までに、防衛を他国に任せたままで自国の安全が保たれると思ったであろうか。

政治上の無能は経済上の浪費につながる。(ほんとにその通り!IMFやらODAやら外国人生活保護費やら、震災復興予算費流用やらの浪費をあげつらったらきりがない

政治上の無能はしばしば節約を強いる部門の選択を誤ることにつながる。
ズバリ、レンホー氏の過去の仕分け作業

都市(国家)は、軍事力なしには存続不可能だ。それどころか最後を迎えざるを得ない。最後とは、破壊であるか隷属である。(怖いほどに感じる

普通、人間は隣人の危機を見て賢くなるものである。 (チベットを見よ!)それなのにあなたがたは自ら直面している危機からも学ばず、あなた方自身に対する信ももたず、失った、または現に失いつつある時間さえも認識しようとはしない。運は、制度を変える勇気をもたないものには、その裁定を変えようとはしないし、天も自ら破壊したいと思うものは、助けようとはしない。助けられるものでもない。

個人の間では、法律や契約書や協定が、信義を守るのに役立つ。しかし権力者の間で信義が守られるのは、力によってのみである。 (口先と金のバラマキだけではダメ。隣国との慰安婦問題の反故などこれである。力がないから平気で協定を破られるのだ。)

都市(国家)は全て、いかなる時代であっても、自らを守るためには、力と思慮の双方を必要としてきた。なぜなら、思慮だけでは十分でなく、力だけでも十分ではないぁらである。思慮だけならば、考えを実行に移すことはできず、力だけならば、実行に移したことも継続することはできない。したがってこの二つが、いかなる政体であろうと関係なく、政治の根本になるのである。この現実派、過去においてもそうであったし、また将来においてもそうであることに変わりはないであろう。(力のない正義は無力だということだ

竜に一人一人順に食われていくのがいやならば、竜を皆で殺すしかない。(脱亜論にのっとる

上記、まさに現在の我が国に向けたメッセージそのものに捉えられる。が、実はこれ、以前一気に読んだ本、塩野七生氏の「我が友、マキアヴェッリ」の中からの抜粋なのです。赤字はわたしの突っ込みです。

世紀のイタリア、ルネッサンス期のフィレンツェ共和国に使えたニコロ・マキアヴェッリはさほど裕福でない中流家庭に生まれ、高等教育、今で言う大学を受けていないノンキャリア官僚だったとのことで、このあたりから引き込まれて読んだところが、んまぁ、あたかも我が国の政治家たちに言って聞かせているような、上記のマキアヴェッリの言葉であります。権謀術数のマキアヴェッリと言われるものの、至極まっとうな言葉ではありませんか。

この当時のフィレンツェ共和国は、四方を海に囲まれた島国の日本とは地理的条件は違っているものの、現在の日本同様、繁栄力の反面、軍事力を持たず、いざというときには傭兵に頼っていたのです。政府の優柔不断ぶりを、会談に於いては若きチェーザレ・ボルジアをして「あなた方の政府は嫌いだ。信用ができない。変える必要がある」とまで言わしています。このあたりも今の日本政府にそっくりそのまま聞かしたい部分です。

ノンキャリアであるがため第二書記局書記官の職以上は望めず、それでも祖国の独立を守ろうとするマキアヴェッリの東奔西走にも拘わらず、フィレンツェ共和国はやがて滅亡するのでが、読み進めながら、フィレンツェ共和国の姿が我が祖国と重なり、暗澹とした気持ちに襲われます。

賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶとはドイツ初代宰相ビスマルクが言った言葉ですが、今の日本の政治家は、自国の歴史は愚か、世界の歴史に学ぶなど及びもしないのでしょうか。手がけるべきことも何一つ進められず、「近いうちに」と無責任は留まるところを知らない。ほとほと嫌気がさしています。

過去の歴史にもないような、異様な姿に日本が見えるのはわたしにだけでしょうか。そうであることを願わずにはいられない昨今です。


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