THE WAY

インディアンネーム「生命の声を聞く者」のヒーリングブログ

マイウェイ   

2014-01-12 16:29:27 | セッション記録
私達にはそれぞれの本分というのがある

本分を自らの使命、課題という人もいる

どんな名前で呼ばれようとも、自らの道「マイウェイ」と

私は呼びたい


マイウェイは
飢餓で苦しむアフリカの子として生まれ
1歳になる前にこの世を去るかもしれない


ある人は伝統ある家の長男として生まれ、
一生の歩く道を決められ、自分では職業を選べないかもしれない


ある人は穏やかで、注目を浴びることなく、穏やかな平凡な家庭の主婦で
子供を育てあげ、孫に囲まれて一生を終えるかもしれない

ある人はホームレスの子として生まれ、フットボールチームに入り輝かしい
人生を送るかもしれない


それぞれにそれぞれの道がある

人の人生は様々な転生を通して、すべての側面を体験する
という事は、今生の私は側面の一つにしかすぎない

そして又この人生それこそが素晴らしい

私は最後の最後まで自分の道を歩き続けた人々を知っている
時にそれは切なさと愛が混じった形で私に人生を教えてくれた

この物語は一つにすぎず、沢山の人生を見てきた
この時代に、今に出会うという奇蹟を
そして触れ合うという奇蹟を
私はヒーラーという仕事を通して受け取ってきた

多くの物語は語りつくせない重みを持って
私の魂の中に今も深く刻まれている

彼はとある下町の商売人の家系に長男として生まれた

商売をする親の背中を見て育ち、疑いもなく家を継いだ

嫁をもらい、3人の子供を授かり、子供達はそれぞれの人生を歩き始めた

長い人生、色々なことがあった

商売が危なかったこともある

朝早く店に出て、仕事で腰を痛め、そして段々と病気が発病する

病気と言って、休むわけにはいかない

一家の主が倒れたら、路頭に迷うことになる

踏ん張って踏ん張って生きてきた

奥さんは心配して、何度も私のところに来て、夫を助けてくださいと
お願いしていた

私は知っていた
彼は救われることを望んでいない

彼の人生のすべては家族のために捧げられていた

それを決めて生まれてきた

それはかたい決意のようなものだ

彼は家を守り、店を守り、家族を守った

生きていることの意味を彼は見出していた

町内でも目立つこともなく、自分のやるべきことをやり遂げてきた

彼がただ一つ好きなこと・・・それは晩酌だった

それ以外は趣味もなく、おとなしい真面目な人だ

私は奥さんに何も言うことができなかった
ヒーリングをしても効かないことは分かっていた

彼はそのままで自分の人生を生きていた

その人に何をすることがあるのだろう

彼は自分の人生を決めている


とうとうお別れの時がやってきた

奥さんは私に会うなり美しい笑顔を向けて挨拶をしてくれた


何十年も一緒に連れ添い、ちゃんと送り出した彼女の顔を

私はしばらく眺めていた

美しい皺が顔に刻まれていた


彼女も彼も最高の人生を生きた

一瞬一瞬がかけがえのない時間だったのだろう


人の人生はいろいろで、どうしてこんな人生を送らなければならないのだろう
そう人を見て思うことも沢山ある

それでも一人の人間の深さは、どの人生でも変わらない

一つ一つの出会いは私に光をもたらしてくれた


本分とは、私の生きる道・・・・

その道は言うに尽くせない・・・・

師が言っていた言葉を思い出す

「どんなマスターの言葉よりも、一人の人生体験は偉大だ・・・」

私の中でその言葉がいつまでも響いていた・・・

様々な人たちが私の前を、風のように通りすぎていくのを
私はただ見ていた

私は人間だった

私の足は地に・・・そして風は私の頬を・・・
私はいつの間にか目を閉じていた