ソムタムのリーガルマインド涵養の旅

中央大学法学部通信教育課程で学ぶソムタムの日記

たまには回り道に思えることも

2007-02-14 20:13:07 | 外国法
とりあえずレポートを2通提出したので、民事訴訟法はちょっと横に置いといて、
外国法概論に挑戦しはじめました。

中大通教のカリキュラムでは、外国法概論はイギリス法を学びます。
何と言っても、中央大学の前身は英吉利法律学校。
明治の時代に、中大の大先輩の方々がイギリス法を学ばんと学校を興したことに
思いを馳せると、何だか興味が沸いてきます。

もっとも、判例法を中心とするイギリス法。伝統的にドイツ法を基本としつつ、
戦後になって大きくアメリカ法の影響を受けた日本において、イギリス法の勉強は
法律学習において何か即戦力になるものではありません。
司法試験等の資格試験の勉強には全く役に立たない学問といってもいいでしょう。

でも、抽象的で体系化した理論を重視するドイツ法。
具体的な事件の妥当な解決を通じて、何が法であるか発見していくイギリス法。
この比較が面白い!

イギリス法を勉強していると、”国王といえども法の下にある”法の支配の原則がどのようにして産まれてきたのか?その”法”とは何を意味するのか?
判例法形成の歴史と一緒に勉強すると、あら不思議、今の日本国憲法の基本原理へとつながる流れが見えてきます。

こうした科目たちは、昨年履修した日本法制史、西洋法制史にもいえることですが、資格試験や法律実務の勉強には全く役に立たないであろう科目ですから、資格スクールでは絶対に学ぶことがない科目だと言えるでしょう。

でも、せっかく、大学法学部に在籍しているのですから、考え方によっては、
たまには、回り道に思えるかもしれませんが、こうした科目を勉強してみるのも
きっとおもしろいことだと思いますよ。民訴はつらかったけど、こっちの本は
とても楽しい。(もしかして法学部、向いてないのかも??)

ちなみに!!
外国法概論を学ぶときには、中大通教の教科書よりも、花八さんもオススメの
田中和夫著の「英米法概説」が絶対にオススメです。この本は、すごく解り易く
書かれていて、とても興味深く読むことが出来ます。

さあ、もうちょっと読んで、レポートにも取りかかれるよう頑張ります!