みんながいつも笑顔でありますように

私と家族と脳腫瘍G4の姉と

姉の症状

2009-02-23 | 病気の話 
姉は手術を無事終えてから
小説は読まないものの漫画を普段のスピードで読み、普通に話していました。
手術前に「もしかしたら言語障害が出るかもしれない」と言われていましたが
全く問題なかったのです。
母は質問しました。
「知能が幼くなる事はあるんですか?」
先生は困った様な顔をしていて
「幼いという表現はあてはまりませんが、以前の様ではなくなるとは思います」
とおっしゃいました。

高次機能障害・・・脳の3つの機能のうち高次機能が脳疾患及び脳外傷により損傷された状態

今の姉の状態を一言で「幼い」と言ったら、やっぱり間違いだと思います。
でも何と表現したらよいのか。
姉に表れている高次機能障害の症状として

・注意障害 = 集中力がない 
・失語 = 言葉を理解・表現できない 
      (時々。ドラマも理解できなくなってきました。)
・記憶障害 = 新しく何かを覚えられない
        (家の近所の散歩でも家に帰れなくなった事があります。
         先生にも迷子に気をつける様、注意を受けています。) 
・判断力の低下 = 自分で何かを決断できない
・遂行機能障害 = 物事を計画して実行することができない
・病識の欠如 = 自身の病気への認識がない

等が挙げられます。
自身の病気への認識がない事は良い事なのか。
「明るく笑顔で毎日を過ごしている」「周りは助かる」
そんな風に私は綴っていましたが・・・・・、

姉は30代後半で仕事もバリバリとやって来ていました。
会社からも頼りにされてました。
離婚はしましたが人並みに恋もして結婚もしました。
そして今度こそ幸せな結婚をして子供が欲しい、と言ってました。
それが上記の様な症状が表れて、自分ひとりでは何も出来なくなりました。
時には粗相もしてしまう事もあるみたいです。

私はそんな姉の症状を聞くにつれ、本当に悔しいです。
本人はもっともっとずっと悔しいだろう、と思います。

母は、実は、今受けている平均的な治療以上の事を望んでいません。
「これ以上苦しい思いをさせていいのか」
って言います。
そして母はちょっと後ろ向き。
母の言っている事、重々分かります。悔しい程分かります。
でも私は「命」を前にして、何かをやらずにはいられない、ただそれだけ。。
母も私の気持ちも持っています。
お互いに半分、半分。

でも私だけは何しろ、母を励まし、母をねぎらい、前向きに笑い飛ばさないと、
そうしないと、この病との闘いが終わってしまいます。

姉は散歩に行って川の鯉に見入って楽しそうにしてますし、
愛犬にご飯を上げる時間だけは忘れずに可愛がっています。
ご飯も「おいしいねぇ。明日はあれが食べたいよ。」と言ったり、
毎日を楽しく生活しています。
様々な障害があっても、だからやっぱり生きてて欲しい、と。

無事に第3クール目のテモダール終了した 
 とメールがありました。

今回も副作用もなく、食欲が衰えることもなく終わったそうです。