メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

映画『再会』(1953)

2024-08-18 13:32:10 | 映画
監督:木村恵吾 原作:久生十蘭

出演
津村修:森雅之
兄・章:三津田健
章の妻・貞代:清川玉枝

長部秋子:久我美子
塩沢田鶴子:木村三津子
田鶴子の母・保子:入江たか子

寺島忠純:柳永二郎
息子 寺島忠雄 憲兵:三國連太郎
浅沼誠吾:伊藤雄之助
矢田部:菅井一郎
ほか


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Amazonプライムで久我美子さん出演作で調べて
「KADOKAWAチャンネル」14日分無料体験に入って観た

森雅之さんとの共演は貴重すぎ
たくさん観たようでもまだまだあるんだなあ!


【内容抜粋メモ】

第一部 かりそめの逢瀬
ナレーションが聞き取りにくい

津村は見合いから逃げだしてしまいたいと思い、途中でタクシーを降りる
日比谷公園(!)に桜が咲いている

音楽堂でオーケストラがクラシックの生演奏をしている/驚
石のイスじゃなく、木のベンチだったんだな
無料で観れたのか?

アキコと同じベンチに座り互いに意識する
すごい振り返ってるのが可笑しい









オサムがアキコの手袋の上に座っていたことに気づく

オサム:
うかつ者だから手袋の上に座っていた
かまわずおっしゃってくれたらよかったのに
うぬぼれてしまいました

いきなり空から銃で撃って来るってとんでもないな!
オサム:とうとう東京にも空襲が来ましたね
名残惜しみながら家に帰るアキコ

兄夫婦は2時間も待ってて怒ってる
オサム:どうしても気がすすまないんですよ

塩沢田鶴子はアキコの友人で電話する
タヅコ:相手はとってもステキな人(そりゃそーだ!

アキコは両親が早めに亡くなり叔父・寺島忠純と住んでいる
音楽堂の演奏は戦争の影響で中止、今後は軍歌となる予定



タヅコはすっかりオサムが好きになったとアキコに報告する
アキコ:運命みたいにひと目で好きになるって誰にもあることかも
戦時中でも砂糖がたくさんある家庭

音楽堂では軍歌を演奏してるが客は前より多い
オサムはアキコを探す
アキコは偶然を装ってそばを通って再会を喜ぶ

立派なラッパ隊だなあ
みんなで急に歌い出す コワイよ・・・
隣りが熱心でうるさがるアキコ

雨が降り出す
ダンスホールみやこも今夜が最後
オサム:踊りましょうか

すごいしみくさい音楽で踊る2人
ホール長:おわかれの曲を最後として、どなたさまもごきげんよう さようなら

♪蛍の光 女性同士でも踊ってる人がいるな
みんな泣いてるし どんだけダンス好き?!

オサム:これからは毎土曜日に音楽堂へまいります あなたさえよかったら



シェパードを2匹も散歩させてるアキコ!
タヅコ:お見合いがダメになった 私、あの方が好きになったの/泣
アキコ:相手に見る目がないのね

憲兵のタダオが戻る

オサムはまた音楽堂に来るがアキコはいない
アキコはタヅコと約束したとウソをついて音楽堂へ出る許可をとる
2人は婚約してる? タダオは伍長にアキコを尾行させる!

アキコは音楽堂でオサムの部下を見つけて隠れて帰る
家の中で射撃訓練してるタダオ/驚
どんな曲を演奏してるか執拗に聞く

アキコ:
浅沼さん、ご存じでしょ?
二度とそんなことしたら私、死んでしまいます!
ご厄介になってるご恩と関係ない

タダオさん、狂ってる・・・/汗

東京憲兵隊
土曜日に気づいてアキコに電話するが出かけていたため
また浅沼を連れて行く

軍楽隊も最後の演奏と新聞に載る

オサム:とうとう来てくれましたね

アキコ:
やっと抜け出してきたんです
私にはヘビのようにつきまとう男がいる

浅沼とタダオが来て、外苑の並木道で会おうと約束して去る



オサムに赤紙が来た
タダオが裏工作したのか/驚

アキコ:
一生のお願い 私、好きな人がある
赤紙が来て、タダオさんに内緒でひと目会いたい
名前は津村修

タヅコはショックを受けるがアキコに協力する

オサム:約束の時間を3時間過ぎた
タヅコ:今日は死んでも行くって言ってました

アキコはタダオに言われて荷物をまとめさせられている

青森行きの東北本線に乗るオサム
旗を振って見送る中に浅沼もいる
タダオ:津村さんは今上野駅を出ましたよ

タヅコ:車に乗って、宇都宮駅であの汽車に追いつけるわ!
走ってる汽車にクルマが追いつけるのか?

ホームはものすごい混乱!
名前を叫んでも聞こえないほど
反対側の窓の外を見ている津村はアキコに気づかない

アキコは手袋を投げて、ようやく気付いたオサム
アキコ:お大事に お元気に 私、遠縁にあたる長崎に参ります
オサム:お元気で きっと手紙を書きますから!
アキコは手袋を自分の代わりに渡す







兵隊の食事時間
津村も丸刈りになってる
上司:貴様の書いたラブレターをみんなの前で読んでみろ!

津村は手紙を破って読むのを断る
上司は靴や手で殴って気絶させる
ミズキさんも、とにかく殴られたって言ってたなあ・・・↓↓↓

津村は夜、脱走をする



長崎
津村から手紙が届き、迎えに出るアキコ

兵士らは顔写真で津村を探している
津村は長崎に向かう

タダオ:津村が脱走した 青函連絡船に乗るだろう オレの計画通りだ

長崎に原爆が落ちたと新聞に載り、みんなの噂になる

青森で乗客の人面点検があると放送がある
袋に食糧を詰め込んでいる客は慌てる
桟橋にも憲兵がいる

1人の兵士が船から身投げして騒ぎになる
船員の服を着た津村はトランクで顔を隠して検査を通り2人はすれ違う

アキコは青森に着くがタダオに見つかる
タダオ:長崎におったんですか

浅沼が持ってきた自殺者キムラの荷物にアキコの手袋を見つける
浅沼は津村に同情して泣き、タダオは怒って殴る

空襲サイレンが鳴り、アキコは逃げる
アキコ:タダオさんを殺したのはあなたです 畜生め!

タダオは空襲の弾に当たって死ぬ
浅沼はアキコをかばう







え、まさかのここで終わり?!

終戦


第二部 相寄る魂
あちこちで工事され復興していく東京
アメリカ兵のクルマから降りる女性たち

浅沼が経営してる店でアキコはトシコという名前で働いている
お金もなく、身寄りもなく、浅沼に頼っている

アキコ:
奥のキャバレーで働こうかしら
今日はあの人の命日 ちょうど今ごろ音楽堂で会ったのよ







タヅコは原爆症で臥せっている
アキコ:手術すればきっとよくなるわ

タヅコ:
あの爆弾が落ちた時、私も死んでしまえばよかった
私だけ助かって、あなたにこんなにご迷惑をかけるなんて

女たちが酔っぱらって帰る
タヅコはクスリを飲んで自死をはかるのを止める
すぐ隣りを電車が通っててものすごい騒音!

アキコ:手術するなら今しかないって
浅沼:ヤタベはタダで金を貸す人じゃない



ヤタベ:金でしょ 相談に乗りましょう
3万円ほど欲しいと頼んで身を売る







雨の中フラフラ歩いていると、津村と再会する
津村:終戦以来、夜も眠らず探したんですよ!



タヅコは入院
手術代は津村が出してくれたと思っている浅沼

オープンカーで箱根に出かける
ボートのデート
アキコ:私はオサムさんにおすがりして、黙ってついていけばいい

ピンポンで遊ぶ
ヤタベがトシコを訪ねて来る

電蓄で踊ろうと誘い別れの曲を流す
こういうステップって決まりがあるのかなあ

津村:僕たちの結婚を兄貴たちも賛成してくれてる
アキコ:明日、ご返事いたします あの音楽堂で夜の9時に







病院にタヅコを見舞うと元気になってる
タヅコ:誰の力も借りないで歩けたわ!
アキコ:あなただけは幸せになってね








夜の音楽堂
津村が来ると、アキコは倒れている
タヅコが飲もうとしてたクスリを飲んだのか

「なぜもう1日お待ちできなかったかと
 私は妻になる資格がない
 せめて思い出のベンチに眠ることをお許しください」

津村:たとえどんなことがあったにせよ、あなたは僕の妻なんだ

でも、あの日、ヤタベに会いに行かなければ、再会することもなかったよね


コメント

ジュニア版世界の文学 6 母の肖像 パール・バック/著 金の星社

2024-08-18 12:48:59 | 
1967年初版 1983年 第15刷 土居耕/訳

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『大地』で知ったパール・バックの母親の物語
原題は『他国をさまよう人・あるアメリカ人の母の肖像』

仏教が根付いている中国にキリスト教を布教しようと考えること自体すげーな/驚

読めば読むほど、自分と家族の関係と似ている気がして
フシギに思いながら読んでいた
所々に誤植があり、彼女を彼と書いていたりして、頭が混乱した


【内容抜粋メモ】

登場人物
スタルティング 祖父
ハーマナス スタルティングの末っ子 母の父 宝石細工職人
キャリー ハーマナスの四女 作者の母
コニーリアス キャリーの兄
アンドルー キャリーの夫 作者の父
王アマ 中国人のお手伝いさん
カムファット 母の三女 作者


※ジャンク:帆を張った中国特有の運搬船 河川で人や貨物を運ぶ


●1
母の家系は独立心の強いオランダ人
祖父スタルティングは立派な商人だった

宗教的不寛容の時代が来て、教会を圧迫したため
祖父は神に仕えられないなら、この国を去ると言って
工場を売って、持ち物全部を金にかえ故国を離れ
300人がそれに従った

宝石細工職人となった末っ子のハーマナスは渡米する前に結婚
長男コニーリアスが生まれた

土地を買っていたペンシルバニアに着くと沼地で耕作に適さないため
バージニヤに土地を買って、丸太づくりの小屋を建てた

故国を去ってわずか半年後に政府の方針が変わり
信仰の自由が認められたため、スタルティングはショックを受ける

祖父は風邪をひいて亡くなり、妻も後を追うように亡くなった
南北戦争が始まるまですべては幸福で素晴らしかった

家族の生活を担っていたコニーリアスを徴兵に来た兵士
コニーリアス:僕は脱走してくるよ・・・
母:私たちは奴隷制度を良いと思っていない

母が馬に引きずられてもなお手を離さなかったため
同情した士官はそのまま去った

コニーリアスは戦争が終わるまで山中の小屋に隠れた
勝った軍隊は豊かな土地を根こそぎ荒らしながら進軍してくる

一度に大勢に奴隷が自由になり、コニーリアスも一時はニュークラックスクランに入ったこともあった
両軍が山でぶつかり、コニーリアスは洞窟から逃げ降りてきた

キャリーははっきり異なる性格を持っていた
1つは陽気で快楽を好む気の強い性格
1つは清教徒的で、神を追い求めるが、けして“しるし”を見ることができずにいた
このように不統一で、変化に富んでいるからこそ、よりアメリカ的だった

母は「あらまあ、みんな、ほんとうだわ!」と言って亡くなった
これが神の“しるし”だろうか?


●2
19歳になったキャリーは神学校に入学、22歳で卒業
牧師アンドルーが中国へ伝道に行くと知り、自分も行きたいと話し
1880年2人は結婚し、伝道本部から1500ドルを受け取り中国へ向かう

1か月の船旅の間、キャリーはひどい船酔いをして、海嫌いになる
日本で短期間停泊し、シナ海を渡り、上海に着いた

上海から杭州までは7日間かけて、白塗りの牧師館に着いた
翌日から2人は中国語を勉強した

3か月目でキャリーは初めての子どもを妊娠し、上海で長男エドウィンを産んだ
翌年の夏、娘モードを出産

さらに次の春に妊娠したが、初めて子どもを亡くす
次の春、娘イーディスを出産

蚊がマラリアを伝染させることを知らずに感染
エドウィンは赤痢にかかる

アンドルー:神のご意志だよ
キャリー:それだけでは母親の空になった胸や腕は満たされない

海に臨む丘の上に立つ家を見つけて引っ越す

王アマに出会い、その後、ずっとキャリーのそばに仕えた
同居していた男は生まれたばかりの赤ん坊の頭を砕いて殺した
王アマ:男がそうしたければ、女の子を殺してもよいのです

大河のそばに住んだ時、大勢を乗せた船が何度もひっくり返り、1人も助からなかった

アメリカから来る若者は、快楽を求めて酔って歌ったりしていたため
キャリーはケーキを焼き、お茶に呼び、話を聞いて、ホームシックをやわらげた

家族が移転するたびに、キャリーは庭に花を植え、小さなアメリカをつくり
中国で虐げられている女たちの話を聞いたため、大勢が頼るようになる

アーサーを出産

ひどい旱魃の年、真夜中にキャリーの家を襲って皆殺しにする計画があるのを知り
キャリーはケーキを焼いて、入るよううながす
男たち:ここには女と子どもだけだ と言って去る

アーサーも亡くなり、上海に埋葬
コレラが流行し、キャリーとイーディスが感染し、イーディスも亡くなる
キャリー:信じるって、一体何を信じるのだろう?

10年経って、伝道本部の規定で1年間の休暇をとり、ヨーロッパを周る
キャリーは美しい自然を見ることで次第に癒されていく

故郷に帰ると、愛する家族がそのままいたが、越えることのできない溝を感じる
もはや中国はキャリーにとって異国ではなかった
海のかなたで憐れな人々がキャリーを待っている

エドウィンは夢に見たアメリカの暮らしに興奮し、体も丈夫になる
キャリーはこの年にコンフォト(作者)を産んだ

アンドルーは仕事に戻りたくてイライラしだしたため、中国へ戻る
キャリーはクライドを産む

キャリーは子どもたちの教育もした
中国では長男は大切にされて、うぬぼれを持ちやすい

王アマ:長男を働かせるのは恥ずかしいことです
キャリー:だから中国の男たちはなまけて、お前の亭主みたいになるのよ

アンドルーは中国語に翻訳された聖書に不満で、新約聖書の改訳を始める
最低限に切り詰めた生活から出版の費用を捻出するのは想像以上の苦労だった

アンドルーはより奥地にわけ入り、へき地で伝道することを望む


●4
クライドは風邪から肺炎をおこす
キャリーはもう二度と子どもを失うまいとして、夫についていかず
丘の上のバンガローで住むと宣言する

クライドは5歳で高熱を出して亡くなる
カムファットも同じジフテリヤにかかり、偶然手に入った新しい抗毒素で治る

また娘フェイスが生まれ、キャリーは産褥熱にかかり
王アマの作った薬草のかゆで一命をとりとめる

1900年 北清事変
白人の集団が殺されたニュースが流れる
キャリーは2人の娘を連れて上海の下宿屋に移る
西欧諸国は中国に軍隊を向けた

王アマもコレラにかかり、キャリーは子どもを隔離して看病して命を助けた

また10年が過ぎて、1年間の休暇をもらう
カムファットらは初めて故国を見て驚嘆する

エドウィンはアメリカで学び、21歳の青年になる
生きている間に彼に会うのはあと一度か二度くらいだろう

1905年 大飢饉で死体が転がり、キャリーはたくさんのお米をたいて皆に配った
悲惨な光景を見て、カムファットは神経衰弱になり、しばらく転地する
アンドルーは伝道の旅を続け、時々休むために家に戻った

エドウィンはアメリカで結婚し、初孫も生まれる

7年が過ぎ、1年の休暇を得て帰るも、父は亡くなっていた
アメリカはもう心の中、思い出の中にしかなかった

カムファットをアメリカの学校に入れて、フェイスだけを連れて中国に戻る
中国では革命が勃発、すべてのアメリカ人は上海に引き上げるよう言われるが残った

弁髪廃止令が出て、兵士たちは奴隷身分のしるしである弁髪を切り取った

60歳になったキャリーは熱帯病で倒れ、食餌療法を徹底する

キャリー:
わたしゃ死なないことに決めたよ
一生他人のために働いてきたけど、今度は利己的になってやるんだ

8年が経ち、アメリカにはアンドルーとフェイスだけが行った
兄コニーリアスが亡くなり、キャリーの思い描く古き良きアメリカはなくなっていた
キャリー:私はアメリカのためにもういっぺん生きたいわ

フェイスが見舞いに来た時、キャリーは流行りのチューインガムを噛んで見せた
キャリー:私の魂は平気なんだと覚えておいて 私は怖くないよ

キャリーは眠っているうちに亡くなった
母はアメリカそのものだった




解説
本書は人名を除いて、きわめて正確な伝記小説
パール・バックの前半生も描かれている

パール・バックの生まれた頃から、中国では数々の事件が起きた
1894年 日清戦争
1900年 義和団の乱
1912年 辛亥革命

本書と同年に、父の生涯を描いた『戦える使徒』も出版された

パール・バック年譜
1892年 ウエスト・バージニヤ生まれ
25歳 ロッシング・バックと結婚
43歳 女性が小説家であることに反対していたバックと離婚
出版社社長リチャード・ウォルシュと再婚

57歳 アメリカ人と東洋人の混血児収容施設を設立し、十数人の混血児を引き取る
80歳で死去


コメント

ジュニア版世界の文学 14 大地 パール・バック/著 金の星社

2024-08-17 13:10:08 | 
1968年初版 1982年 第15刷 大久保康雄・大蔵宏之/訳

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短大の英米文学のクラスでも必須読書の中に入っていたのを覚えている

中国を舞台にした底辺の人々を描いているのに
作者がアメリカの女性作家なのが意外だった

『母の肖像』に作家の家族の物語が書かれているそうなので読むのが楽しみ
本書の続編も2冊あるのも気になる


【内容抜粋メモ】

登場人物
王竜(ワンルン)
阿藍(オーラン):村の大地主・黄家の奴隷 王竜の妻
農恩(ノンユン):長男
農温(ノンウォン):次男

陳:隣家の農夫
杜鵑(ドチュエン):黄家の老大人つきの女奴隷
蓮華(リエンホワ):茶館のホステス
梨華(リホウ):女奴隷










■序
本書は、中国の王という農家の三代にわたる歴史を描いたもので
1912年の辛亥革命から国民党が政権を握るまでの時代が背景

バックは、宣教師の父に連れられて、生まれてすぐ中国に渡り
18歳から22歳の4年を除いて、39歳で本書を発表するまでの前半生を
ほとんど中国で過ごした


●新しい朝
王竜の結婚の日
正月から洗っていない体を洗う

6年前に母親が死に、老いた父のために毎朝火を起こして
粥を作るのも今日が最後だと喜ぶ

妻となる女の顔を見るのは今日が初めて
貧農の家の嫁に向かえるのは、大地主・黄家の女奴隷しか選択肢がなかった

老父:
大家のきれいな女奴隷に生娘がいるなんて聞いたこともねえ
若旦那がたが、みんな手をつけちまうだ

大家の門内に入るのも初めてで、緊張している王竜に銀貨を催促する門番

アヘン中毒の老夫人の前に座り、女奴隷・阿藍を見て
足を纏足(てんそく)していないのにガッカリする

老夫人:
この女は10歳で屋敷に来て、20歳の今日までこの家で育った
飢饉の年に両親が流れてきた時に買った
上手に使い、たくさん子どもを産み、初めての子どもは見せにきなさい

親戚を呼び、阿藍のつくった料理をみんなが褒める








●土から生まれる
野良仕事から戻ると、食事の用意ができていることにも満足する

阿藍は自分で紡いだ糸で着物をつくり、破れをつくろい、布団を打ち直し
3つの部屋を掃除し、野良仕事もした

阿藍:子どもができただ









産婆を頼むのも断り、1人で息子を産み
翌日からいつものように早く起きて食事の支度をした(!

阿藍は土壺にひび割れができると、新しいのを買わずに
土と粘土を混ぜて、新品同様に直した

その年は豊年で、余った銀貨は寝床の後ろの壁に埋めた


●黄家(ホワンけ)の土地
正月には地主・黄家に挨拶に行く阿藍

阿藍:
屋敷では去年と同じ着物を着ていた
5人の若さまたちが湯水のようにお金を使うし
3番目のお嬢さまが結婚する持参金は大金で
老夫人が土地を売りたいとおっしゃってた

王竜は黄家の土地を買おうと決めて死に物狂いで働く
阿藍は次男を産み、すぐに野良仕事を手伝う

この年も豊作で、2倍の収穫があった

阿藍が3人目を身ごもっていた時、叔父が金の無心に来る

叔父:
お前はあの黄家から土地を買ったじゃねえか
“長上のあやまちをただすなかれ”という聖人の言葉を知らねえのか!







阿藍:また生まれただ 今度は奴隷(女児)ですだ


●旱魃
ひどい旱魃となり、畑は実らないまましなびたが
王竜はまた黄家の土地を買った

阿藍はまた身ごもり、子どもたちは空腹で泣き叫び
とうとう牛を殺して食べた

飢えた村人は棒を持って王竜の家を襲う

阿藍:
みんなで食べられる草を探したり、木の皮をはいだりしに行きますべ
こんな時に生まれてくる4番目の子どものために!

隣家の陳:村じゃ人間の肉まで食ってる おまえの叔父さんもそうだ

王竜:阿藍、南へ行くだ

陳は王竜の家を襲ったことを詫び
いよいよの時に残しておいた赤豆をさしだす

阿藍は女の子を産んだが死んだとウソをついた
空腹のあまり畑の土まで食べる(!

叔父:子どもは4人しか残ってねえ 3人は死んじまった

土地を買いたいという人を連れて来るが、20分の1の安値
夫婦は土地は絶対に売らないと断る


●南へ
飢えた人々は南へ向かって大群となる
王竜は銀貨2個で初めて汽車に乗る

先に行った人から、まずムシロを買って、乞食をする方法を教えてもらう
阿藍と子どもらが乞食をして、王竜は人力車を引いて血の汗を流すが
車の借り賃を払うと、まったく稼ぎにならない

公設の貧民食堂に行って粥をもらうが
腹に入れたもの以外の持ち出しは禁止されている


●都会の底で
背が高くて、首に死んだ動物の毛皮を巻いた外国人を初めて見て驚く
男:アメリカの女だ 稼げるぞ!

息子がある日、ブタ肉を盗んできて、王竜は怒る
王竜:乞食はしても、おれたちは泥棒じゃねえだ

阿藍はまた妊娠していた
阿藍:売るものは、女の子のほかに、なにもねえだよ

王竜:子どもは売らねえだ

阿藍:
今年みたいな飢饉の年に私は奴隷に売られたから、両親は故郷に帰れただ
あんたを故郷へ帰すためなら、あの子を売ってもいいだ








2つ先の小屋の男:
貧乏人があまり貧乏になりすぎると道がある
去年の冬、おれは娘を2人売って食いつないだ
金持ちが富みすぎると、そこにも道がある
この屋敷では、下男でさえ象牙の箸で食べてるんだ


●春のおとずれ
王竜は子どもの時から字を習ったことがないから
都の城門や城壁に貼ってあるビラを読めなかったが
かたわらの男に読んでもらうと

「諸君は貧しく、下積みにされている なぜか?
 金持ち階級がすべてを強奪しているからだ」

戦争が起きて、武装した兵士が男を捕まえているのを見る
寝具や銃器を運ばせる人夫に使うのだと知る

敵軍が近いという噂が流れて、汽車で他の土地に去ったりして
町からだんだん人がいなくなる

頼みの公設食堂まで閉まった

故郷の土地に戻りたくて、女児を売ろうか迷う王竜

阿藍:
黄家では毎日ラバの馬具の革ひもでぶたれた
器量がいいと若さまが取り合い、飽きると下男がお下がりを取り合うだ

敵が町の城門を壊したのをきっかけに、貧民は屋敷になだれ込み強奪が始まる
人の波に押された王竜の前に逃げ遅れた男が出てきて命乞いをする

男:金ならいくらでもさしあげます!
王竜:そんなら金を出せ!








●故郷
王竜は麦、米、トウモロコシの上等の種と、牛を買って故郷に戻る
泥棒が家を根城にしていたせいで荒れ果てていたのを修繕する

泥まみれで働き、阿藍はまた身ごもった
阿藍は乳房の間にたくさんの宝石を隠し持っていた
王竜:売り払って、土地を買う 土地よりほかに安全なものはねえだ

阿藍は真珠を2つだけ持っていたいと頼む

黄家に行くと、執事が金を盗んで逃げたため
老大人と美人の女奴隷・杜鵑だけが残っている
杜鵑は宝石で土地を売り、老大人にサインさせる


●大百姓
貧しい陳の土地も買って、畑を手伝ってもらう
その年は豊作で、阿藍は男女の双子を産む
長女は成長しても言葉が話せない

作男は年々増え、陳に監督と土地の管理を任せる
王竜は自分で畑で働くことはほとんどなくなった

穀物の売買で字が読めないことをバカにされるので
長男を町の学校で勉強させて、商売を手伝わせようと思う

次男も学校へ行きたいとせがむ
2人は先生から農恩(ノンユン)、農温(ノンウォン)と名前をもらう

北の大河が氾濫し、王竜の畑も水没し、村ではまた飢える者が出たが
王竜には2年間の蓄えがあり、家は高い丘にあるため被害を免れる

王竜は退屈でくさくさして、阿藍の身なりに苦情を言う

阿藍:
時々、お腹が火で焼かれるように痛む
私は子どもの時に売られたから、母が纏足をしてくれなかった

王竜は町にできた大きな茶館を訪れる
賭け事、遊興とは無縁の生活をしていたため
茶を飲んで座っていると、杜鵑が来て
掛け軸の美人画から好きなのを選べばあっせんすると言われて驚く








●熱病
王竜は茶館に通い、花のようにきれいな蓮華にハマる
古臭いと言われた弁髪を切り落とし、綿から絹の服を新調し
銀貨をたくさん使う姿を見て、わけが分からず阿藍は怖れる
阿藍の大事にしていた2つの真珠も奪って使ってしまう

金に困った叔父が妻子を連れて、家に住みつく

叔母:お前の亭主は他の女に夢中なんだよ

王竜は100枚の銀貨を払って蓮華を買い、第二夫人にして
中庭をつくり大きな部屋に住まわせる
杜鵑は蓮華の身の周りの世話をする


●大地のいきづかい

阿藍:
黄家にいた頃、杜鵑は私をいじめただ
私はこの家を出たくても郷里がねえだで

老父は知らずに中庭で蓮華を見かけて「家に売女がいる!」と叫ぶ
老父:わしの女は1人だった わしの父親の女も1人だった わしらは百姓なんだぞ!

畑から水がひき、王竜はまた野良仕事をすることで愛欲の傷が癒えるのを感じた
蓮華は玩具であり、阿藍は労働の伴侶として位置が決まった

長男は急に子どもでなくなり、ふさぎこむようになる


●来襲
蓮華は茶館時代の客で穀物商の劉(リュウ)さんの娘なら
長男の嫁にピッタリだとすすめる

長男はある夜酔っぱらって帰る
叔父の長男が黄家にある遊女の家に連れて行ったと分かり
怒った王竜は銀を2倍払うから今度息子が来たら追い出してくれと命令する

叔父に文句を言うと、上着の胸を開いて匪賊団のしるしを見せる
彼らは物を盗み、家を焼き、女を略奪していた
王竜の家だけ襲われないのは、叔父のお陰だと分かり愕然とする

畑はイナゴの大群に襲われる
ほとんどの田畑が丸裸にされたが、王竜の畑は一部被害を逃れた







阿藍:
あんたがいなくなると、長男がしょっちゅう後房へ行くだ
南でも行かせたほうがいいだよ

王竜は出かけたフリをして戻ると、長男と蓮華が一緒にいるのを見る
王竜:明日、南へ行くんだ 呼びにやるまで帰ってくるじゃねえぞ!


●土へ
次男は立派な商人にしようと思い、穀物商へ見習いに出す
2番目の娘を穀物商の次男の嫁にする約束をする

阿藍が痛みに苦しむのを見て、医者に診てもらうと

医者:
肝臓も悪いし、胃潰瘍もあり、腹部に頭くらいの石がある
銀千枚でないと全快の保証はできない

王竜はその日から阿藍のそばにつきそって世話をする
阿藍は寝言を言う
阿藍:私は醜いだで、可愛がってもらえねえことは、よく分かってるだよ

阿藍の最後の希望で、長男の結婚式を早めて
黄家と同じように立派なご馳走をふるまう
阿藍は満足して亡くなる







その後、老父も亡くなる
2人を埋めると、生きている時と同じく自分の土地で憩うのだと満足する王竜


●飢餓のときにも
堤防が決壊し、また畑が水没する
収穫がなく、人々は飢えで地上、水上で死んだ

王竜は部屋の壁、畑の下などに銀を埋めてあるため飢える心配はない

叔父の長男が次女を狙っているのを心配して、許嫁の家に早めに引き取ってもらう
アヘンを買い与えると、叔父夫婦は中毒になり、毎日夢うつつ状態になる

長男は黄家を改造して引っ越そうと提案する
王竜は下見に行き、かつて阿藍をもらいに行った時を思い出し
この家を借りる決心をする


●歳月
王竜一家が引っ越すと、叔父一家は蓮華がいた部屋に移る
北で戦争が起きると、叔父の長男が兵士になりたいと言い
王竜は喜んで軍服などを揃える銀を渡す

長男に息子が生まれる

陳が急に亡くなり、王竜は父の死より泣いて、立派な棺をつくらせ
家族のすぐ下に埋葬させる

長男は体面を保つために、表側にいた貧民を追い出して
池をつくり、花を植えさせる

長男は恥をかくことばかり心配し
次男は無駄に浪費することばかり心配する

長男:
町の人たちは私たちを偉大な王家と呼んでいる
この名前にふさわしい暮らしをするのは当たり前です

三男には百姓を継がせようとしていたが
勉強したいと言われて仕方なく家庭教師をつける

王竜は7人の孫ができ、叔父が亡くなる


●泥ぐつ
急に大勢の軍隊が屋敷に来て、中に叔父の長男がいて困惑する王竜一家







叔父の長男が嫁や女奴隷を見る目つきを怖れていると
杜鵑:ここにいる間、あの人を慰めるために奴隷女をあてがうことですよ

蓮華の世話をしている梨華が選ばれると泣いてイヤがり
同情した王竜は別の女をあてがう

その奴隷女は身ごもったが女児のため身分は変わらず
叔母も亡くなり、叔父の長男が去った後、望み通りに夫を紹介してやる
王竜は老夫人と同じ台座から話したことで、人生がひとめぐりした気がする

三男が軍人になって戦争に行くと言い出して驚く
三男:今までにないほどの革命が起きて、我々の土地は自由になるのです

王竜は嫁を探すと言うと、梨華以外はみな不器量だとこぼす


●小春日和
改めて梨華を見て、その可憐さに惹かれる王竜
王竜:わしはたいへん歳をとっている
梨華:私は老人が好きです 老人はみな親切です

梨華と父の関係を知った三男は、家を出る







王竜は知恵おくれの娘のために毒薬を買い、自分が死んだ後
ご飯に毒薬を混ぜてくれと梨華に頼むと
自分の娘として面倒をみると約束する

三男が将校になったという噂を聞く

王竜は長男に自分用の立派な棺を用意させ
梨華とともに昔の家に戻る

長男は新しい妻をもらい(?)、次男は穀物商店を持つ
土地を売って2人で分けようと話しているのを聞いて

王竜:
ばかめ! 土地を売りはじめたら一家はおしまいだぞ
土地は誰にも奪われることがねえだ

「土地はけして売りませんよ」と兄弟は父をなだめて微笑し合った




解説





パール・バック
1892年ウエスト・バージニヤ州生まれ

長女は3歳になっても言葉が話せない“精神薄弱児”だった
自分の死後も生きるためにお金がいるため小説を書こうと決心した

バック:私はあの頃、ひどくお金が欲しかった

『大地』の続編『息子たち』『分裂した家』はのちに『大地の家』としてまとめて出版され
メトロ社で映画化された

57歳 アメリカ人と東洋人の混血児収容施設を設立し、十数人の混血児をひきとる
80歳で死去












コメント

映画『美徳のよろめき』(1957)

2024-08-16 09:49:53 | 映画
原作:三島由紀夫 監督:中平康

出演
月丘夢路:倉越節子 元藤井
三國連太郎:倉越一郎
トミ 女中
葉山良二:土屋
南田洋子:道子 土屋の妹
宮城千賀子:牧田与志子 セツコの同級生
ほか


“「よろめき夫人」なる新語が生まれるほどに話題を読んだ、三島由紀夫ベストセラー小説の映画化”


【内容抜粋メモ】
ナレーターが小説を読む感じ
倉越夫人はしつけの厳しい貴族の家で育った








藤井家
祖母は武家の娘
叔父は陸軍大将 戦争には疎かったが位だけはうなぎのぼりに上がった

節子は倉越一郎と結婚
(キスシーンがちょっと生々しい・・・

セツコの自由日記「男性」とタイトルをつけて中は真っ白








昭和20年 大空襲
屋敷で父と防空壕に逃げるセツコ

小さな偶然からセツコの平穏な生活が崩れた
2年前、銀座でバッタリ土屋と会い
去年も東京駅で土屋に会って会釈する








8年前を思い出す
軽井沢でテニスして土屋と激しいキスシーン

茶会で若い先生の唇を見つめて土屋とのキスを思い出すセツコ


鎌倉
幼稚園バスに息子を乗せてからステーキハウスいそむらへ出かける
宮城千賀子はプロレスラーの飯田を紹介する

チカコ:下品でしょ
セツコ:いつか旦那さまに知れるわ








店で女性(南田)を連れた土屋とすれ違う


土屋商事
同僚:いい加減身を固めたらどうだ
土屋:藤井男爵のセツコさんに会ったよ


祖母の告別式
明治、大正、昭和を生きた祖母
告別式にも来る土屋
土屋:明日、3時にお待ちしています

ギリギリまで迷い、慌てて出ようとして、息子が帰ってくる
土屋のほうから家まで来ないかと期待する
“セツコは土屋の勇気に賭けた”



チカコ:それはあなたが土屋さんに恋してる証拠よ
セツコ:道徳的な恋愛、空想像の恋愛ならいいかもしれない



店で土屋と会うと個室に案内される
土屋:妹の道子があなた方のやっている身体障害者のバザーに出品したいと言っている



倉越とテレビでお笑い番組を見ている
一郎:眠いな 歳だろうね



和室の店でも土屋と会う
土屋:昔はみんな裸で食べていた
セツコ:あなた、裸でお食べになるの?

夜中に2人で歩く
セツコ:私、子どもの母ですの
土屋:お子さんのことは言わないでください

新橋駅
セツコ:私よりあの人のほうが恋の度合いが高いんだわ

ナレーター:
セツコはもっと世間をはばかりたかった
彼女はこの恐怖を愛していた
自分と同じ恐怖心を与えるにはどうすればいいか

江の島が見える海岸で散歩する

セツコ:なぜ結婚されないの? 女性の友だちはいらっしゃらないの?


こっそり家に戻る
一郎に友だちの家で夕飯を食べてきたとウソを言う

日記:はじめてついた嘘!


盲目の男性に背中をマッサージしてもらう
按摩師:少しお痩せになりました 恋をしているお嬢様方のように



土屋と海岸を散歩してキスする
セツコ:あの時ととても違う

寝ている息子にキスしようとしてやめる
(子どもの唇にキスするかね?


すごい散らかった部屋で飯田と浮気しているチカコ

チカコ:
しつこくて、もう飽きちゃった
あんたは決定的瞬間までいった?
男はみんな同じ

セツコ:
土屋さんが旅行しないかと誘って断った
主人に悪いわ

チカコ:
実は自分のよろめく姿を楽しんでる
あなたの道徳的恋愛を試せるじゃない
旦那さんには私がいい口実を作ってあげる

一郎はチカコの訪問を喜ぶ

チカコ:
今年の冬は暖かい伊豆に行きたい
下見にセツコさんも連れていきたい

ぜひとすすめる一郎









黙って電車に乗る2人
タクシーで立派なホテルに着く
ずっと黙ってるってコワくないか?

土屋:
とうとう2人になれた
明日の朝、裸でご飯を食べよう
僕が結婚しなかったのは、セツコさんがよそへお嫁に行ったから
2日2晩泣いてやったんだ







棒でボールをゴルフみたいに打って転んだ土屋を見て笑うセツコ
ゴルフ客を見て顔がこわばり部屋に戻るセツコ
セツコ:叔父がいたのよ 私帰るわ
土屋はフロントに電話して叔父らは夕方に帰ると確認する

土屋:あなたの全部をもらう あなたもそのつもりで来たんでしょ?
セツコ:あなた、結婚できる?

土屋:
そんなこと言ったらあなたが困るでしょ
僕たちは結婚なんてできやしない
いくら汚く見えても仕方ない








迫られて泣きだすセツコ
土屋は仕方なく部屋をもう1つ取る

セツコの部屋に入ろうとして戸惑う土屋
土屋の置いていったネクタイを届けようか迷うセツコ
(悩む時間がリアルに長い・・・

セツコ:
なぜ泣いたのだろうか
夫のためだろうか 子どものためだろうか

土屋:偽善者めっ!



またタクシーと電車に乗って帰る2人
大船駅 鎌倉はここで乗り換えなのか

シャワーを浴びて、寝ぼけた旦那に抱きつくと頭をなでる

一郎:
別荘どうだった? おかしいね
君は僕をイヤになったんじゃなかった?

シャワーシーン



チカコ:かえって不健全よ、それは 人間じゃないみたい
飯田が来て、トイレに隠れるチカコ
飯田:ただじゃおかねえってそう言っとけ!

按摩師:奥様、失礼ですが おめでたでございますか?

産婦人科でたしかめる

また店で土屋と会う
セツコ:お詫びがしたくて
土屋:あなたを苦しめて、お詫びするのは私のほうだ

クラブで酒を飲む2人
酔ったマダムにセツコを空想上の恋人だと紹介する

そこに一郎が来る
土屋は一郎の握手を断り、目も見ずにふらふらと外に出て泣く







海岸を歩いて帰るセツコと一郎
一郎:結婚した当時はよく通ったな
セツコ(あのことは永遠に黙っていよう



セツコ:
同窓会で東京へ出かけます
遅くなる時はヨシコさんのお宅へ泊めていただきます

産婦人科
女医:マキタの奥様の紹介ですから特別です
(子どもを堕ろしに来たのか? 道具類が恐ろしすぎる・・・

土屋が見舞いに来る

土屋:
ヨシコさんが電話で知らせてくれた
結婚してください

セツコ:結婚する気ならこんなことしやしない

ヨシコの夫から電話があり、飯田橋の救急病院にかけつける
飯田:死んでしまえーーー! 血を浴びた服で警察に連れて行かれる

頭から出血しているヨシコ
ヨシコ:飯田に切られちゃったの・・・あなた、すみませんでした
ヨシコは亡くなる
ものすごい近くを電車が走ってる

重役夫人が刺されたと新聞にも載る

会員制クラブで父と会うセツコ
窓から雪が降るのが見える
父:ヨシコさんがそんなことをする人には見えなかったな

セツコ:身の周りで同じことが起きたらどうする?
父:責任を感じて辞表を出す 今の私は幸せだよ

セツコは家のために土屋と別れることを決心する



土屋と食事
若い頃を思い出して泣くセツコ

新橋駅から電車に乗る
土屋:僕、大阪へ行こうかと思う

海岸
土屋:僕はギリギリのところまで愛したつもりです
セツコ:私も でもこのままお別れしましょう



一郎はロボットみたいに出勤
鎌倉駅でぼーっとしてるけど、セツコの浮気に気づいてるのでは?







土屋に手紙を書くセツコ

「あなたとお別れした悲しみは想像以上でした
 でもどうすることもできず、1人で耐えなければならない
 最後のお願いとして、最後のお便りをもらいたい」

書き終えてから破いて終わり







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映画『光る海』

2024-08-15 15:03:02 | 映画
監督:中平康 原作:石坂洋次郎
主題歌 ♪光る海 歌/吉永小百合

出演
石田美枝子:吉永小百合
石田雪子:高峰三枝子 母
田島清二:宮口精二 父
長谷倉きく子:飯田蝶子

葉山和子:十朱幸代
葉山久美子:和泉雅子 妹

矢崎正二郎:森雅之 叔父
矢崎信子:田中絹代

野坂孝雄:浜田光夫
野坂次郎:太田博之 弟

浅沼一郎:和田浩治
浅沼栄子:松尾嘉代 妻

向井達夫:山内賢
島田登里子:ミヤコ蝶々
木村健五:杉山俊夫
ほか



森雅之さんほか豪華キャスティング

「森雅之さん出演作まとめ」に追加します







みんなやけに早口で喋るのが気になった
大御所の役者さんたちまで時代の流れにのまれているようで
映画というより芝居を観ている感じ

吉永小百合さんはもちろんのこと
十朱幸代さんもとてもチャーミング











【内容抜粋メモ】
戦後18年 城南大学の卒業式に振袖でキメてる女子学生たち
女子33人 男子が7人 “7人の侍”と呼ばれている

石田美枝子は犬まで連れて来る
ミエコは卒業証書をもらった後転んで野坂に助けられる
黒メガネがかっこいいな







母・ユキコの見た目をべた褒めするミエコ
母に化粧してこないでと言った理由は
父と離婚後、銀座でバーのママをしているのに劣等感を感じているから

ミエコ:ママに対する愛情が屈折しているのかもしれない
父は再婚して子どもも2人いる

二次会
心理学教師は7人の侍の忍耐力を褒めて
どんなことに耐えたか話させる
男子:日本の新しい男女関係の実験となった

ジャズを流して振袖で踊る
後片づけする葉山和子と野坂
ミエコがハンドバッグを忘れていったのを見つける



ハンドバッグを届けに来た野坂
ミエコは派手な振袖で登場







父が赤坂でごちそうしてくれるから
野坂にクルマで乗せてもらい一緒に食事する

いきなり離婚の理由を聞く野坂

父:
母は再婚の話もいっさい断って、息子を育てることに集中していた
結婚して、母とユキコの間に対立が生まれた
ミエコが5歳の時、ユキコは家を出てしまった

ミエコ:
私が動機をつくった
祖母は私を可愛がってくれた
2人がケンカしてたからものさしで祖母を叩いて止めた
2人は泣いて謝り合った

話を聞いて父と野坂が泣く
ミエコの将来の夢は小説を書いたり、翻訳で自活するつもり

帰りのクルマで2人は英語の歌を歌う
♪Oh When The Saints Go Marching In

ミエコ:恋愛や結婚を考えずにキスしてもいい場合があるんじゃないかしら?



3か月後 学生は社会人になる
カズコは事務職

上司の矢崎正二郎(森雅之)が叔父だと誰も知らない
同じ会社の浅沼一郎はアメリカ出張が決まる

野坂、カズコ、浅沼で飲む
妊娠したエイコに会い、男2人を外に出して
赤ちゃんが動くのを感じたいと触って感動するエイコ

カズコは家に野坂を呼ぶ
元気な妹クミコは嫁にもらってくれと強引にアピールする










冗談を言って笑った後に急に泣き出すカズコ
いい雰囲気になっているところに両親が帰ってくる
父はすっかり酔っぱらって歌い出す

カズコ:
新婚生活に月3万円は欲しい
旦那のお小遣いは1日100円しか出せない



向井達夫:若い新人作家発掘の企画があるから作品を出してほしい
採用されたらミエコからキスをもらう約束をする

母が忘れ物をして2人でバー「きこり」へ届けにいく
向井の月給は手取り2万円
母のバーの売り上げは20~30万円

新橋で矢崎と会うから2人もごちそうに誘う

矢崎がカズコの叔父だと明かす
妻は矢崎とユキコの仲を知っている

バーを辞めてビルを建てる話がまとまる

矢崎:
妻ノブコはだんだんやせて心配だ
ユキコとミエコも連れて会いに来てほしいと言ってきた
あれは寂しいんだ 同性に話したい心境なのかもしれない



教会で結婚式を挙げる浅沼
やたらと女性優位に誓いを立てさるミヤコ蝶々さんw
結婚指輪は3800円で呆れる

エイコは陣痛で倒れそうになるが長々と喋る雇われ牧師
エイコは救急車で運ばれて、絶叫しているのにガマンしろと叩く医者
ミエコはそばで見ていて失神する

男児が生まれてタバコを吸い始める医者!

「木村がゴールデン赤坂で歌うからみんなで行こう」

野坂は放送局の営業部で働いている
カズコ:ミエコさんは意外と地味な生活をしそう
ミエコ:つまらない世間体を気にしてるの

木村が歌う



軽井沢
馬に乗るミエコ
ユキコは矢崎の妻・矢崎信子(田中絹代)に会う
(この顔合わせもスゴイな!

ノブコ:
私はまもなく死ぬ
私は胃潰瘍でなく、胃がんです
気がかりは夫だけ
あなたがお嫁さんになってくれませんか?

ユキコ:私も独立して生きている

ノブコ:
子どもを産まないこと 2人とも歳をとりすぎているから
矢崎が先に死んも遺産をびた一文もらわないこと

(ここだけ違う映画みたいな緊張感





ノブコが医者からあと1、2か月しか生きられないと聞いて
カレンダーに×印をしていて、ユキコにも印をつけさせる

ミエコが馬に乗って来て加わる
向井から電話がきて、ミエコの小説が認められたと大喜びする
ジャズを流して踊りだし、母も誘う



9月半ば過ぎ 矢崎家
カズコとミエコが見舞いに来る

ノブコ:
私が気がかりなのはパパのことだけ
私の代わりに身の周りの世話をしてくれる人がいればいいと思う

ミエコ:私が場違いなところに呼ばれた理由が分かった
ノブコ:あなたのママさんに乗り移ってもいい?



ノブコは1週間後に亡くなった 享年52歳

2か月後
クミコ:親は子どもに隠しごとはできないものよ

カズコの結婚について悩んでる両親

クミコ:
野坂と好き合ってる 外から煽ればいい 私がやるわ
弟の次郎さんは私の第一候補でもあるの



クミコは野坂の会社まで来る
喫茶店であんみつを3杯食べるクミコ

クミコ:
このごろ姉さん、元気がない
寝言で「抱いて!」てゆってた

次郎はカズコに会って、兄がカズコの寝言を言っているとウソをつく

ミエコは父に母が再婚すると伝える
伊勢丹で13万の大島紡ぎを贈り物をすればとすすめる
父の財産は全部で2億8000万円!
父:私はけしてケチじゃないよ

無名で着物が届く
ミエコ:パパはポロポロ泣いてたわ

母に足の爪を切ってもらう(!
ユキコ:名前を変えずに矢崎と一緒に住もうと思う
ミエコはばあやと2人で住むことにする

ユキコ:離婚して17年のせいか、初めての夜が不安

ミエコ:
矢崎のおじさまが優しくリードしてくれるわ
矢崎さんとの初夜がどんなだったか教えて

ミエコは民謡を歌い、涙するユキコ

神式の式を挙げるユキコと矢崎
国際空港から札幌などを周る旅行に出る2人

ミエコ:
旅行中の先々から絵葉書を書いて、矢崎さんが可愛がった時に〇をつけて
何もなかったら×をつけて

カズコは矢崎がユキコのことを“アレ”と呼んだことを茶化す



野坂とボウリングデートするカズコ
野坂:ちっともやつれてないじゃないか
きょうだいが仕組んだ罠だと気づいて笑う

カズコ:私、あなたにプロポーズするわ

芝公園から野坂がミエコに電話して婚約したことを話す

野坂はタクシー運転手に♪高砂 を歌ってもらう

ミエコは幸せを願いながら複雑な気持ちで酒を飲む
ユキコがホテルから電話してくる

ミエコ:シングルベッド? ダブルベッド?
ユキコ:真っ赤なバラが山もりよ
ミエコ:矢崎正二郎とママのバカ!!

ばあや:お嬢さまの一種の焼きもちですね
ミエコ:これからはばあやと2人で寂しくなるわね



ミエコの『風は死んだ』の出版記念会でスピーチ
野坂とカズコの婚約の祝いにかえる

ミエコ:婚約したからって油断するな!
ウェディングの歌を歌う これは何語?






コメント

映画『死の十字路』

2024-08-14 13:40:11 | 映画
監督:井上梅次 原作:江戸川乱歩

出演
伊勢商事社長 伊勢省吾:三國連太郎
秘書 沖晴美:新珠三千代

相馬芳江:芦川いづみ
兄 相馬良介:大坂志郎
画家 真下幸彦:三島耕

私立探偵 南圭吾:大坂志郎(二役)
花田警部:安部徹
田中倉三:沢村國太郎
ほか



少年探偵団シリーズの中で、好きな作品が映像化されていたから観てみた
明智小五郎は出てこないけれども、人間関係が複雑に絡み合って
完全犯罪がいかに難しいかを考えさせられるサスペンス


江戸川乱歩 少年探偵シリーズ


【内容抜粋メモ】





若葉荘
ハルミ:私コワイ 殺される 会社から帰ったらまた手紙が来てた

「地獄の業火に焼かれる神罰が下る」などと書かれている

イセ:
妻トモコは新興宗教にハマってる
夫婦であって、夫婦でない
必ず別れる 莫大な遺産があるが未練はない
僕は君を本当の妻だと思ってるんだ



ヨシエ:兄さんに話すのはお酒の前にして
マシタ:義兄さんは商業美術は芸術じゃないと軽蔑してるんだ







ソウマが酔っぱらって飲み屋に来て、マシタの絵をけなす




ダムは工事が終わり
立ち退きで周りはもう誰もいない

ハルミは風呂に入り、くつろいでいるところに妻トモコが来て包丁を抜く
もみあいになり、トモコの首を絞めて殺してしまうイセ







イセ:
誰も知らないんだ
正当防衛を主張しても誰も信じない
死ぬ気になって、もう1回生き抜いてみよう
死体を隠すんだ

バッグに新橋駅手荷物預かり書が入っている

2月25日 ダムの埋め立てまであと4日
会社の敷地にある古井戸を思い出す

タクシーをひろい、預かり書で荷物を受け取る
→熱海に着いたら旅館に泊まり、翌朝出て、崖の林で着替える
→トモコの荷物を残して身投げに見せかける計画を立てる

死体を毛布にくるんでクルマのトランクに入れて出る
途中でガソリンスタンドに寄る









マシタがヨシエと結婚するのにも反対してケンカになり
頭を打って、そのまま店を出たソウマ

ママ:様子が変だったわ 見てきたらどう?

イセは衝突事故を起こす
イセ:金を払うので示談にしてくれ

足の悪い女がソウマの落としたライターを拾う
ソウマはイセのクルマの後部座席に乗り
気づいた時にはもう死んでいたため
トモコと一緒に古井戸に捨てる

古井戸まで運ぶ間にトモコのハイヒールが1足脱げているのに気づいて
探すが見つからないまま逃げる

ダムの水入れ式

ラジオ劇
兄が行方不明になって2か月が経つ

兄とソックリな私立探偵の南重吉に事情を話す
ミナミ:あんたを尾行してた奴がまだいるな








警察署でミナミを見て驚くイセ

花田警部
イセの妻は2か月前に行方不明と聞いて
ソウマと同じため疑いを持つミナミ

ミナミはソウマのいとこだとウソをついて
マダムから事件の晩の話を聞く
ダムにいた野良犬を連れた変な男がうろつく

ソウマが持っていたパンフレットを見て
レインボーに来たハルミはソウマについて聞き
マシタが受け付けて行方不明だと話す

ここにもミナミが来て、マシタを問い詰めるとアリバイを語る
マシタ:十字路でタクシーを拾い、ヨシエの家に行って話した

足の悪い女:トラックと自家用車が事故って、酔ったソウマがクルマに乗って行った

交番の巡査に聞き、事故ったのがイセショウゴだと分かる

ミナミ:
どうして届け出なかったのか?
なにか言えない秘密があったんだ
犯罪が交差してる!

イセ:
世の中は織物のようだ
ダムで見ていたやつがいる
白い犬の目がどうしても離れないんだ

伊勢商事に花田警部から電話がきて
妻の捜索を打ち切るため、熱海に行くことになる
イセ:事件は解決したよ

ミナミも伊勢商事に来てダムに気づく

花田警部:奥さんは自殺したと思われます

トモコの葬儀が終わり、家を処分して、鎌倉に家を探したいと弁護士に頼む
トモコのシガレットケースを花瓶の裏に隠す

イセ:いよいよ引っ越しだ イヤなことは忘れて新しい生活を始めよう








同じ店にマシタとヨシエが来て慌てて店を出る2人
ヨシエ:もう兄さんは生きてない気がする

ミナミが若葉荘近辺でも捜査している
ヨシエを尾行していた男もいる

ミナミは白い犬を連れた浮浪者・田中倉三を探し出す



ハルミの部屋にミナミが来て、イセが話を聞く
ミナミ:これを買ってもらいたい
トモコのハイヒールとソウマのライターを出す

ミナミ:
古井戸に投げこむのを見ていた男がいるんですよ
田中は最後まで部落に残っていたが東京へ出た
新宿で見つけて聞くと、全部見ていたと話した
靴は田中が拾って持っていた









1000万円を要求して承諾するイセ
ミナミは銃を突きつけて、イセの後からついて車に乗る

イセはどんどんスピードを出し
いきなり停めて、ピストルを奪って殴り殺す

自宅に戻ると、花田警部が令状を持って来ている
捜査一課のタナベを紹介する
ずっと尾けていた男

花瓶に隠したシガレットケースを見つけた
タナベも田中を探し出した

乳母車の中にあったトモコのハイヒールを物的証拠として出す
ミナミが見せたのはニセモノだった

イセ:先ほどミナミを殺しました

ハルミに別れの電話をする

イセ:
警察はみんな知っていたよ
すべてムダな努力だったね
僕は君に申し訳ないと思っている
ハルミ、さようなら

イセはミナミから奪った銃で自死する
ハルミはアパートから飛び降りて後を追う


コメント

【三人称】鉄塔Stardew Valley

2024-08-14 13:06:45 | ゲーム
【三人称】鉄塔Stardew Valley
“初代牧場物語のファンだった海外のゲーム開発者が作った
 カントリーライフ系シミュレーションRPG”

トイレットペーパーさんの実況も長いけど、鉄塔さんも結構プレイしてる

のんびり農業&牧場経営『Stardew Valley』@実況 トイレットペーパーさん

【三人称】鉄塔Stardew Valley



【内容抜粋メモ】
前回のつづきから





ウィリーから釣り竿をもらう
あつ森とかと比べると釣りの方法が難しいよね

イースター的なまつり




ダンスで断られる




町長の紫のパンツ




ハワイアンパーティー
みんなが持ち寄った農産品でつくったスープを味見してご満悦な知事




月光クラゲのダンス
夜に光るクラゲが集まってくる様子がキレイ




ペニー
父親は家出して、母親とは不仲だし
トレーラーハウスで肩身の狭い思いをして暮らしていることが分かる

森の番人 ジュニモ
季節の作物や鉱物などを供物として捧げる
バンドルが揃うたびに報酬がもらえて
壊れた橋を直してくれたりする
橋の先は新たな採掘場だった





アイスフェスティバル
釣り大会もある







ペニーが温泉に誘う
いきなり混浴デートに誘うって、ペニーさん大胆/驚
ペニー:ずっと、あなたのことで頭がいっぱいなの・・・








冬星祭
決められた住民にプレゼントを渡すルールがあり
Tettouの相手はセバスチャンだった

逆に自分は何が欲しいか聞かれて「新しいジョウロ」て答えたのに
シェーンがくれたのはマフィンw
人がくれるプレゼントって、自分が欲しいモノと違うことが多いよね








2年目に突入!

ケント
兵役から戻ってきたんだっけ? 暗い影があるキャラクターが加わった

馬をゲット
村を速く移動できて便利





クロパス
汚い下水道のカギを開けたら怪しい生物がいた
闇の結晶、光の結晶、イリジウム製スプリンクラーなどを売ってくれる






人魚のペンダントを買う!
嵐の海岸に行くと会える年老いた水夫から5000Gで買った






早速、ペニーを訪ねると
「いつか、お庭が持てる場所に住みたいな 牧場にしちゃおうかしら」て逆プロポーズ?!

人魚のペンダントをあげる
ペニー:何もかもこっちで準備するから、結婚式は3日後にしよう。いい?
あっという間の急展開!







ペニーはすぐに家に移り住んで、Wagahaiたちの飲み水を入れてくれたりしてくれる
ダブルベッドで一緒に寝て、朝はTettouより早く起きて、台所で何やらしてくれてる
右側に新しい部屋も出来てた

ペニー:
私たちっていい暮らししてるよね
恵まれない人々がこの世にいるってことを忘れないようにしましょう





Tettouさんは、毎日のルーティンを続けて
夜、先に寝ている奥さんと会話して寝て
朝、台所にいる奥さんと話して1日が終わる、繰り返し

たまに、報酬でもらった骨の化石をじっと見てるのが可笑しいw





いつも子どもたちのことを心配していて
図書館に会いに行くと喜ぶ
ペニー:あら、ハニー(!)仕事場にまで会いに来てくれて嬉しいわ






フラワーダンス
一応、ペニーに声をかけて、今年はダンスの輪に加わった
ペニー:(ささやき)ちゃんと形どおりにやってくれてありがとね





ほかの人とダンスの振りが違うことを気にする鉄塔さんw


家畜を増やす
牛、ニワトリのほかに、ヤギ、ヒツジ、ブタも飼う
ヤギはミルクがとれる、ヒツジは羊毛を刈って布が作れる
ブタはトリュフを掘り出す

これまでの習慣で他の女性にもプレゼントを贈っていたら
ペニーの好感度が下がると分かって
既婚者だけにあげるように修正w





ペニー:留守の間に少しぐらい掃除でもしてくれればよかったのに・・・





アビゲイル
ペニーの次に気になってた独身女性
好感度が高いから、結婚後もいい感じが続く






パムが運転するバスに乗ってカリコ砂漠へGO!





サンディ
エミリーの友だち
奥の入り口に黒服のガードマンが立っているのが気になる
用心棒:ここはメンバー限定だ ガキは失せな








ドクロのカギ
以前もらったカギで開いたドアの先はまたもやダンジョン
ドラゴンやミイラなどが襲ってきて強い







謎の「ミスターQi」から手紙が届いた

手紙:
ドクロの洞くつへ足を踏み入れたようだね すばらしい
では、きみに新たな挑戦状をおくろう
その洞窟を25階まで潜ってみたまえ

妖怪ペールエールくばり
トイレットペーパーさんも近所づきあいのプレゼントに配ってたよねw
農産物だと好き嫌いが分かれるけど、お酒はみんな好きみたい

月光クラゲのダンス
この年はペニーといっしょに楽しむ





ニワトリのお面
お祭りでもらった麦藁帽をずっとかぶってたけど
新しい帽子が欲しくていろいろ買ったものの、どれもイマイチ・・・w
みんなにウケると書いてあったニワトリのお面もペニーはガン無視w






おじいちゃんのお墓?
コメントで教えてもらって、家の近くの木をきるとお墓?が出てきた

おじいちゃん:3年目がはじまるころにようすを見にくるよ

・・・え? 黄泉がえり? これがストーリーのエンディングなのか???






つづく

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【ニコニコ老人会RUST】@ゲーム実況 三人称 with わいわい ほか

2024-08-13 14:02:58 | ゲーム
#1 頭蓋骨を取り合うPvP 視点:鉄塔 with わいわい.ドンピシャ.ぺちゃんこ【ニコニコ老人会Rust】
三人称のラジオで話していて、チラっと見てみた

【ニコニコ老人会RUST】本日(7/26)18時から開催。





ニコニコ動画時代から10年以上続けている配信者さんたちばかりが集結!
トシゾーさんほか、名前が分かる人がちらほらいるけど
まだまだ観たことない実況者さんがたくさんいるんだなあ

木を伐ったり、石を集めたりして武器、防具、拠点を作って
ほかのチームの敵を倒してスカルを集めて
最後に集計して多いチームが勝ち








三人称は堂々の4位!祝×5000








(完)玉繭物語《女性実況》




三國連太郎さんが預言者ギ役の声で出演されてるとウィキで知ってチラっと見てみた
女性実況者さんの声が、以前スピ系のカウンセリングを受けた方に似てるなあ/驚






長いムービーがジブリっぽい













実際のゲーム画像は昔の質感でおどろおどろしい










鉄塔さんのマイクラ つづき
森の洋館にも行ってた




トラップ
ネザーに高いエレベーターを設置して、スポーンを置くと、骸骨がわいて
水に吸い込まれて集めたところを攻撃して経験値を稼ぐ装置をつくった
いろんな仕掛けがあるんだなあ!





#11 鉄塔氏、ポーションを錬成したがる【Minecraft】
さまざまな効果を一定時間つけるポーションをつくるために
要塞に行って、「ネザーラック」などの材料を集める

「醸造台」をつくって、水を入れた瓶を入れて
これまで用途が分からなかったいろいろなモノをくわえることでポーションが出来上がる
理科の実験みたいで面白かった

例:暗視のポーション、透明化のポーション、力のポーション、耐火のポーション
水中呼吸のポーション、跳躍のポーション、、、







村人に家を建てる
前回、村人を増やしたことで家が足りなくなって
拠点をウロついて、実験したモノに紐づいて職業に就いてしまったため
家を建てて、書見台などをつくって職に就かせた

家のベッドで寝て、壊しても、壊しても、近くのモノに紐づく村人の図々しさに笑った/爆×5000
家を建てた瞬間に住みはじめるんだな/驚







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世界傑作童話シリーズ 少年鼓手 リオン・ガーフィールド/作 福音館書店

2024-08-13 12:20:04 | 
1976年初版 高杉一郎/訳 アントニー・メイトランド/画

「作家別」カテゴリー内に追加しました


ガーフィールド作品はどれももれなく期待をはるかに越えてくる面白さ
本作も夢中で一気読みした

軍隊の中で鼓手というのが、まるでアイドルのような存在なのがフシギ

物語の最初から付き纏う赤い軍服の霊
いろんな伏線が回収されてゆくのも見事

美しいソフィアは周囲のエネルギーを吸って生きるバンパイアみたい


【内容抜粋メモ】

登場人物
チャーリー・サムソン 少年鼓手
フィンチ伍長
パーソンズ
ムッシュー フランス人
エドワーズ ウェールズ人
ジェイムズ・ディグビー
ロレンス将軍
将軍令嬢ソフィア
召使いチャリティ
フィッツウォレン少佐
アイザック・ガリヴァー 密輸業者
マドックス











●1
山腹に花が咲いたように、赤い軍服を着た兵士たちが登っていく
誇らし気に進軍マーチを打ち鳴らす少年鼓手のチャーリー・サムソン

突然、森から伏兵にあい、ばたばたと倒れていく連隊









気づけば、チャーリーだけが生き残っていた
チャーリーは退却のマーチを叩きながら山をおりる

一番末の息子をまるで構わない家族を困らせるために
故郷リンドハーストの家を出た時のことを思い出す

第23歩兵部隊のフィンチ伍長が仲間と一緒に現れる
彼らは戦いを避けて隠れ、死体から金目のモノを盗んでいる

フィンチ伍長:おれたちは勝ったのか?

チャーリーは目の前の死体が握っている手紙を見つける
ジェイムズ・ディグビーが愛するソフィアに宛てた遺書だった

軍医ミスター・ショーは母国で売るために戦死者から歯を取っている
(入れ歯を死者から取った歯で作るって発想が凄い/驚
ショーはディグビーが戦闘が始まってすぐに倒れたため死んでいないと教える

戦争に負けたと分かり、7人の生き残りは海に向けて出発する


●2
ディグビーはソフィアにふさわしいと証明するために出征した
ショーはなんとか将軍令嬢に紹介してもらって出世したいがためにディグビーにつきまとう

ひどい嵐に遭い、納屋で雨宿りしていると、突然崩れて、エドワーズは腕がもげ
ディグビーは頭を砕いて死ぬ

ショーが素早くエドワーズを治療するのを見て、その天才的な技に感心するチャーリー









●3
ショーはチャーリーがディグビーの手紙を届けると期待してつきまとい、少年鼓手が好きになる
ディグビー:勇敢に戦って死んだとソフィアに伝えてほしい
チャーリー:そんなのはウソっぱちだ!

食べ物を盗みながら、敗残兵はようやく海岸に着く
小屋の中で漁師が酒を飲んでいる


●4
フィンチ伍長は船を盗む間、チャーリーに太鼓を叩かせる
老給仕はクモのように手足を伸ばして踊りはじめる

客の1人が喋り、イギリス人だと分かる

フィンチ伍長:
なにもかもはぎとられて、残っているのはこの命と祖国への愛だけなんですよ
イギリスへ連れて帰ってくだせえ

アイザック・ガリヴァーは密輸業者で、1人3ポンドで船に乗せる


●5
これまで亡霊が追いかけていると思っていたのは、22歩兵連隊のマドックスだと名乗る
船の上でもショーはフィンチ伍長にフランス兵から取った歯で入れ歯を作ることをすすめる

マドックスはみんなとつかず離れずにいたが、いきなり海から飛び降りる
チャーリーも反射的に海に入り、マドックスを助けたため、英雄となる








●6
ガリヴァーはフィンチ伍長らを密輸品の倉庫番として雇うが
チャーリーは手紙を渡すためロンドンへ行き、ショーもついていく

マドックス:たのむ ブルートン通りへは行かないでくれ!








●7
ロンドンにマドックス通りがあると分かり、奇妙な偶然に驚くチャーリーとショー
ロレンス将軍の屋敷に着くと忌中の旗がたっている


●8
ロレンス将軍の娘婿フィッツウォレン少佐が妻子を残して戦死した
ロレンス将軍は1万人もの兵を死なせた責任で軍法会議にかけられようとしている

ロレンス将軍:
お前たちも私を責めに来たのか?
あれは全部私の指揮のせいだと思うかね?
前線にいた公爵は前進したがっていた
私は森に何もないことを確かめるためにフィッツウォレン少佐を派遣したが
あれが部隊の後ろに隠れたのをハッキリと見た
命令を下すところを誰も見た者がいないために責められているのだ
すべて娘ソフィアのためだ
あの娘の命は私の首にかかっている

深紅のガウンをはおり、驚くほど美しいソフィアが現れる
ソフィア:あの人は戦死したのね 私は知りたい








●9
屋敷中にたちこめる変に甘酸っぱいにおいはソフィアの部屋から漂ってくる
チャーリー:ディグビーは書いていました 全身全霊をこめて愛していると

チャーリーが戦死した兵の話をすると、退却のマーチを聞きたいと頼むソフィア
ソフィアが「私と一緒に来てくださる?」と言った気がするチャーリー

ショーはロレンス将軍の入れ歯を作る約束をして
40ポンドをだまし取り、出世の道がようやく開けたことに興奮する

チャーリーはソフィアに恋していると気づく


●10
ショーは店に寄って、ロレンス将軍用の入れ歯づくりを依頼する







外で待っていたチャーリーのそばで老兵が物乞いをしている
老兵:おれも昔は美少年で、鼓手を務めたことがあったんだ

ショーが天才的な技でソフィアの病も治してくれるのではないかという望みを抱くチャーリー

ショー:
あれは長生きするたちじゃないな
ちらっと見ただけだから知らんが

チャーリー:僕は彼女を心底愛しているんだ!
ショー:愛はこの世でたった1つ我々に残されたものなんだよ


●11
ディグビーの霊はソフィアを助けずに、自分の所へよこしてくれと頼む
チャーリーの太鼓の音で召使いチャリティが屋敷から出てくる

チャリティ:
大人であるということは、軍隊で行軍するだけじゃない
ソフィアさんはあなたには向かない

人々はロレンス将軍が軍事法廷に出る代わりに自死するのではないかと期待して屋敷に集まる








●12
白く染めた象牙にはめたロレンス将軍の入れ歯が出来上がり
ショーは供人に1シリング銀貨を持たせて屋敷に入る

ソフィアに呼ばれた気がしてチャーリーも入る
どんどんやつれていくチャーリーと反して、ソフィアは元気づく

ソフィア:
私たちって幻みたいなものね
愛と若さと美貌のつかの間の姿が私たちなのよ


ロレンス将軍は入れ歯をいれて20歳も若返ったようす
再び周りから責められて、取り乱しているところにチャーリーが証言する
チャーリー:僕も聞きました

大臣は念のために肖像画の中から少佐の顔を指すよううながす
チャーリーは一度も少佐を見たことがないが
マドックスの肖像画を見て、この人だとつぶやく


●13
ショー:この男はまだ生きてますぜ
チャーリー:言ってはいけない!

チャーリーはマドックスに知らせるために屋敷を飛び出す
一銭も持ってないため、太鼓を叩いて金をもらって、馬車に乗り込む

ロレンス将軍は馬車を2台用意し、歩兵1個分隊を動員する
ソフィアも連れて行ってくれと頼み、チャリティと一緒に乗る

自分の名誉を守るためにロレンス将軍が娘婿を殺そうとしていて
その共犯者になったことに気づくショー








●14
チャーリーが太鼓を鳴らすとフィンチ伍長らが木の影から出てくる
チャーリー:マドックスに言わなきゃ 追ってが来るんだ

ジプシーの老女に水をくんできたマドックスに追ってが来たと知らせるチャーリーとショー
チャリティ:ソフィアさんが死にそうです!









●15
宿で休んでいたソフィアは体調が急変して高熱を出す
ロレンス将軍も駆けつけるが、部屋を見渡して、自分を映す鏡を探すことは忘れなかった
ソフィア:ちょっと休めばまたよくなると思うの だからみんな出かけないで・・・









ショー:
お嬢さんは病気でもなんでもない
ここには良心を捨てた堕落の悪臭がプンプンしている
娘が父親に与えたのは虚栄、父親が娘に与えたのはいつまでも続く死んだような生活だったんだ
この娘は死にそうなふりをしているが、ただ生きているふりをしているだけだ

チャーリー:神を愛する心があるなら出ていってくれ!

ショー:
愛の神のと言うのは、この世の苦しみをすっかり見てからにしろ
私は神がいるのを信じている
同時に悪魔がいることも信じている
許してくれよチャーリー
俺は俺なりにお前を愛していた
お前が人生と希望の本当の象徴のように思えたんだ

チャーリーはショーの天分を信じていて
急にロレンス将軍とソフィアが自分の邪魔をしているように思えて
ショーの後を追って宿屋を出る


●16
マドックスと間違われて撃たれた副官が馬車に乗り、ソフィアはにっこり微笑み
この世にこんなに美しい人がいたかと目を奪われる

一行が去った後、チャーリーは太鼓を取りに戻ると
チャリティが召使いを辞めて縫物をしている

フィンチ伍長:
わが軍はつまり勝ったのかね?
戦争はみんな内戦になるんだ
勇敢に敵をやっつけたと思ったら、それは兄弟だったというわけだ

ショーはリングウッドから馬車に乗って去る

チャーリーは太鼓を鳴らして皮が破れてしまい
泣いていると、ディグビーの霊も泣いて、星々となって消える

マドックスはあらゆる通りの名前に変えながら
貧乏人や病人のために身を粉にして働き
少なくとも1万人の命を救おうと決めていた

チャリティ:
結局みんな亡霊でしょ
あなたは孫たちにとんでもないほら話をする
おばあさんになったチャリティは皮のなくなった太鼓を野菜入れに使ってるの

2人はサムソンの宿屋に着いた
少年鼓手は戦場から帰還した
深いチャリティ(愛情)を胸に抱いて



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霧の中の悪魔 レオン・ガーフィールド 講談社

2024-08-12 12:57:23 | 
1971年初版 飯島淳秀/訳 桑名起代至/絵

「作家別」カテゴリー内に追加しました


極上のミステリー こんな長編小説なら何冊でも読みたい
ガーフィールド作品で和訳されているのは、もう終わりだろうか?



【内容抜粋メモ】

登場人物
トマス・トリート 芝居や化学薬品を使う見世物で旅している一家の長
ジョージ 主人公の少年 13歳 長男
エドワード、ヘンリー、ジェーン、ローズ、ネル、ホットスパー

ジョン・デクスター卿と夫人
ジョゼフ デクスター家の忠実な召使い
リチャード大尉 ジョン卿の弟 息子ジョン、エドマンド、バートラム
モンタギュ夫人
ニュービー医師
クラドック ジョン卿の弁護士










●1 ほろ馬車の一座
トリート一家は芝居や化学薬品を使う見世物で旅している
母は7年前に亡くなった

“へんな人”は、いつも6月と11月にやって来て、父トリートに金を渡して去る
トリート氏は大柄で堂々としているが、“へんな人”が来る時はとてもビクビクしている








●2 ぶきみな男
「おしゃべり淑女」旅館で一家は「ルシファーのけむり」という出し物を見せる
そこにも“へんな人”が来る

トリート:お前は偉い貴族の息子なんだよ


●3 13年前のなぞ

トリート:
13年前の嵐の夜、“へんな人”が来て、連れてきた赤ん坊を育てれば
“かしら”から毎年2回30ギニー払うと言われて引き取った
ジョージはジョン・デクスター卿の一人息子なんだ


●4 霧につつまれた館
屋敷は1年中濃い霧に包まれている
ジョン卿は瀕死で、ニュービー医師と親戚が集まっている

トリートが証拠となる赤ん坊の服とガラガラを見せてジョージを紹介する
乳母が落とした時にできた傷もあるため、ジョージは息子と認められる








トリートは別れ際に1000ポンドもらって、長年の夢だったロンドンの舞台へ行くと約束
死んだ魂と話ができるモンタギュ夫人は、ジョージは本物ではないと主張する


●5 からの額縁
図書室には、歴代のデクスター家の祖先の肖像画が飾ってあるが
1枚、額縁だけで絵が外されている







賑やかなラムボールド家の前で得意の芝居のセリフを披露すると
みんなうっとり聞き惚れるが
母からは二度としないようにと注意される


●6 兄弟殺し
ジョージが来たことにより、ジョン卿はいくらか元気を取り戻した

ジョン卿はロンドンへ弟のリチャード大尉を訪ねに行ってケンカとなり
腹部を撃たれて瀕死になったといきさつを語るニュービー医師

額縁だけの絵は、そのリチャード大尉だった

父に忠実な召使いジョゼフは、デクスター家の限定相続について説明する

ジョゼフ:
生まれて死ぬまでデクスター家である者に相続されるもので
リチャード大尉には3人の元気な男の子がいたが財産を相続できないのが悔しくて
ジョージを誘拐し、兄を撃った








●7 ニューゲート監獄
3週間経ち、ジョージは大きな屋敷での生活に慣れてくる
ジョン卿とは友だちのように仲良くなり、尊敬し、期待に沿うよう心掛けた

リチャード大尉と妻子はニューゲート監獄に入れられたが
そこから脱獄した知らせが届く

ジョージは叔父が自分の命をまだ狙っているのではないかと恐れる


●8 しらかばの林
ジョージにリチャード大尉にかたき討ちするのが義務だと諭すジョゼフ

モンタギュ夫人が訪ねて来て、帰り際、18時に林に来るよう言われて行くと
そこにいたのはリチャード大尉だった


●9 大尉のたのみ
リチャード大尉は足かせをねじり切った傷から血が出て
飲み屋の借金を返すためにいくらか欲しいと頼む

モンタギュ夫人も来て、ジョン卿との仲直りの使者になってほしいと言われる
誘拐について聞くと、無実を訴える

リチャード大尉:俺たち一家が年中金に困っているのに、1年60ギニーも払えるものか


●10 疑惑の影
トリートが訪ねて来て、ショアラムから新天地へ行く船賃をもらえないかと頼む
ロンドンでの舞台でこれまでにないほど大がかりな見世物をしたのに
炎が劇場に燃え移りまる焼けになったため、もらった1000ポンドは消えてしまった

また林の中でリチャード大尉、モンタギュ夫人と会い
“へんな人”が誰かを考える








モンタギュ夫人:
赤ん坊が誘拐された日は、嵐などなく素晴らしい天気だった
乳母のスミスは寝ていて気づかず、みんなで探したが見つからなかった
坊やを誘拐して得するのは誰かしら?
もしトリートさんと乳母が示し合わせていたとしたら?
今にトリートさんはあなたにお金をせびるでしょう







●11 思いがけない客
リチャード大尉の妻子、デクスター叔母と3人の息子ジョン、エドマンド、バートラムが訪ねて来て
ジョン卿はクリスマス過ぎまでゆっくりするよう言う

バートラム:お前なんか大嫌いだ 死んじまえ








●12 いやないとこ
ジョゼフはジョージが書いたクラドック弁護士宛ての手紙を読み
ジョージがリチャード大尉、モンタギュ夫人に騙されていると諭す

バートラムはジョージを芸人の浮浪者だとバカにしたため
ジョージは得意の弁舌で罵り返しているのをジョン卿が聞いてガッカリする

ジョージはジョン卿にトリート一家の船賃70ポンド欲しいと頼む
ジョン卿:100ポンド持っていっておあげ 30ポンドはお前の隙なようにするがいい


●13 待ちぶせ
ジョゼフは父からだと言って銀の浮彫のあるピストルを渡す

リチャード大尉:銃身に人の手でヒビが入れられ、撃った者の顔を吹き飛ばすように細工してある








ジョージはトリートにお金を渡しに行く
エドワード:悪人は1回の企てだけじゃ諦めないものだ

別れの挨拶をして、船が岸を離れるのを見送るが
トリート一家は乗り遅れたと笑い
ジョージはトリートへの疑いの心が起きる

屋敷への帰り道、見知らぬ男がピストルで脅し
ジョージが自分のピストルの細工を忘れて撃とうとしたため
リチャード大尉が男を撃ち殺す
男のポケットには30ポンド入っていた








●14 クリスマスキャロル
ジョン卿が青い顔で出迎えたため
銃声はもっと遠くのものだとウソを言って安心させる
父は林にいる浮浪者狩りを火曜日にやると決める

トリートのきょうだいたちが屋敷に来てクリスマスキャロルを歌う
ジェーン:牧羊犬旅館に泊まってる 父さんが重大な打ち明けたいことがあるそうなの








●15 ぼくの名演技
ジョン卿は銀の浮彫のあるピストルはクリスマスプレゼントにあげると言う

ラムボールド家が訪ねてきて、またジョージに芝居を見せてくれとせがんだため
ジョージは衣装を着て、見事に演じてみせる








ジョン卿はデクスター家の人間が芝居を見せることに恥じ
二度とやらないように約束させる


●16 林の中の墓
リチャード大尉が盗賊の墓を掘っていたら、13年前に埋められた赤ん坊を見つける
モンタギュ夫人:すると、あなたは誰なんでしょうね

リチャード大尉:
俺には分かっている
お前には大変な危険が迫ってる よく気をつけるんだ
狩りだされるのは俺じゃないかもしれないぞ

細工されたピストルと伯父のピストルを交換して持たせる

屋敷から出ていく馬車に乗っていたクラドック弁護士は“へんな人”だと分かる








●17 浮浪者狩り
ジョン卿:その男を見つけたら足を狙って撃て
ジョン卿、ジョージ、3人のいとこで狩りに出る

ジョン卿が盗賊の服を着たリチャード大尉に
「あの30ポンドは高くつくぞ あの子はお前を見かけなかったと言ってたぞ」と話すのを見る
ジョン卿が“かしら”だった

ジョン卿:そいつが逃げださんうちに撃て

ジョージが止めるのも聞かず、ジョン卿はリチャード大尉のピストルでジョージを狙って撃ち
自分の細工により倒れるが、ニュービー医師は心臓の発作が死因だと告げる

死んだ赤ん坊はジョージ・デクスター、ジョージはトリートの息子だった









●18 おそろしい秘密
ジョン卿の身を滅ぼしたのは、限定相続だった
いつかデクスターの財産を相続する弟を憎み
長男にジョンと名付けた時も、愛情でなく不吉な前兆ととらえた

ジョージの1歳の誕生日に披露しようとして、死んでいることに気づき
夢中で林に死体を埋め、クラドック弁護士と相談して
同じ年で赤い髪の子どもを見つけ、年に60ポンド払って借り
実の息子が現れない場合は引き渡すという契約を結んだ
クラドック弁護士がジョージの額に傷をつけた

ニュービー医師はジョン卿に先が短いことを告げたため
リチャード大尉に殺されようと決闘を申し出て、事故で致命傷を負った

ジョゼフ:ところが、ジョージさまはジョン卿さまのお気に召さないのが勘で分かりました









ジョン卿はジョージを殺そうと決意し、金で男を雇ったが失敗した

トリート:私はジョージのためになるだろうと考えた お前を愛していたんだよ
ジョージ:僕は絶対に許さない!

リチャード大尉とデクスター夫人は、今後も息子として迎えたいと言って大金を示す
トリート:ジョージは私の息子で、売り物じゃありません

その後、デクスター夫人はロンドンに引っ越し、トリート一家のパトロンになった
死んだ赤ん坊は教会墓地の父のかたわらに眠っている










この物語について






リアン・ガーフィールド
1921年 イギリス生まれ
第二次世界大戦で衛生部隊に勤務した

『ジャック・ホーバン』
2作目が本書
『スミス』
『ブラック・ジャック』
『海底の神』
『アダレード事件』

イギリスの産んだスチーブンソン、ディケンズの流れをくんだ作家と言われる
ディケンズ『さびしい家』

18世紀のイギリスは、文化が洗練されてくる一方、まだ乱暴な時代
劇場も物騒で、俳優がへまをすると客が暴れ、大混乱となった

当時の1ポンドの価値は、今の5、6倍と考えると
1000ポンドは約400~500万円ほどに相当する







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