
1995年初版 福島正実/訳 森徹志/装画・挿絵
※「ジュヴェナイルまとめ」カテゴリー内に追加します
【注意】
トリックもオチもネタバレがあります
極上のミステリーなので、ぜひ読んで犯人当てをしてみてください
ハエが襲うってSFか?と思ったら一応ミステリ
ハエそっくりな姿の男って
映画『ザ・フライ』を思い出すけど
読んでみたらちょっと怪人二十面相ぽくもある
変装がストッキングをかぶっただけって
近くにいて気づかないんかい!爆
犯人当てクイズくらいの軽さで二転三転して
被害者は殺されてるし、なんだかガッカリ
007シリーズ他、冷戦のスパイものって相当流行ったんだな
OSSという怪しい組織が、今のCIAの前身て/驚
女性もプロだろうに、男性の情報部員の重荷になってるだけで全然活躍していない
こうした男女差別的表現がいちいち気になるんだよな
そして、どんどんゆるくなっていくイラストw
【内容抜粋メモ】

エルジー・ベックは父を探すためホテルに来て
ハエと名乗る男に公園に呼び出される
父がスパイ容疑で捕まり、5000ドルの身代金を払えば釈放してやるという条件

●OSS(アメリカ戦略情報部)
スミス長官は有能な情報部員のユベールとミュリエルを呼び出す
西ドイツの新聞記者ノエル・ミュラーが
ベルギーのアントワープに来たが行方不明になった
ノエルの弟アドルフが兄を探しに来て、そのまま行方不明
アドルフの妻ヘルタも夫を探しに来て行方不明
西ドイツの哲学教授アーサー・ジェロルド博士がアントワープで行方不明
その娘エルジー・ペックも行方不明
2人はエルジーの夫ヘルマン、その妹キャトラインに扮して犯人を暴く任務を受ける
暗号名はOSS117号、118号
エルジーの残したハエの絵が描かれた紙に手紙を書いた跡があり、専門家に回す
●あやしい刑事
新聞に広告を出して、エルジーの行方を探し始めると
ベルギー国家警察の身分証明書を見せて、オーステンス警部だと言う男が来て
捜索は警察に任せろと止める
ヨーロッパ新聞の記者マムウ・シュミットはハエについて知っていると言って
2人に近づく
その時、ハエから電話があり、公園に呼び出される

●ハエ、現れる
シュミットは以前OSSに所属していたから
犯人を捕まえるため、2人を車で送ると言う
ハエに会うと、怪物のような醜い顔に驚く
呼び出しておいて、何をするでもなく、近いうちに連絡すると言って消える
アントワープ警察にオーステンスという警部はいないと分かる
●ド・ベルス中尉
今度はベルギー陸軍参謀本部のド・ベルス中尉だと名乗る男が来て
彼も事件から手を引くように止める
再びハエと会うと、10万ドル払えばエルジーは返すと言い
明日の午後9時に公園のトンネルのそばを指定する
荷船に乗り、船室で取引するが、新聞紙のニセ札がバレる
銃撃戦の後、ハエはタラップを海に落として逃げる
船と堤防は3m離れているため、引き寄せて跳び移る
シュミットはホテルにハエと内通しているスパイがいると推理
受付のボーイのニコラが怪しい
家を訪ねると、安い給料では買えないようなモノがたくさんある
スパイをして、身代金の一部をもらっていたことを話す
明日の朝5時に荷船でハエの他3人と会う約束がある
ユベールらは先に行って、タンスに隠れて、穴を開けて覗く
シュミットが来て、女性のストッキングをかぶるとハエそっくり(w
ハエはシュミットの変装だと分かる

ユベールはシュミットと殴り合い、スーツケースの中に時限爆弾を見つける
ユベールはミュリエルのストッキングを貸してもらい(!
ハエに化けて、他の仲間と会う
それはエルジーに傘を貸した男、タクシー運転手だった
彼らは本物のハエとは知らず、シュミットをセメントづけにして海に沈めて殺そうとする
これまでの行方不明者もそうして殺されたに違いない(オーソドックスだな
ユベールは後ろから殴られて気を失う
気づくと、ド・ベルス中尉らに車に乗せられている
ハエは東ドイツ側のスパイだったが、立場を利用して誘拐して金儲けをしていた
アントワープ駅裏の倉庫に閉じ込められて、抜け出し、ホテルに戻る
シュミットからの手紙があり、ハエから連絡があり
荷船に行き、ストッキングをかぶるよう指示されたとある
●ハエの正体
高級住宅に入ると、男が10万ドルをスーツケースに入れている
ハエの正体はド・ベルス中尉だった
そこにオーステンス警部が来て、ベルギー秘密警察だと名乗りハエを逮捕する
ミュリエルも無事
■解説 各務三郎
1945年、第二次世界大戦は終わったが
アメリカとロシアは主義や利害の対立から敵国同士となり「冷戦」が始まる
西ヨーロッパ(資本主義)と東ヨーロッパ(共産主義)に二分されてスパイ合戦となる
イアン・フレミングのボンド中佐(暗号名007)シリーズ
ジョン・ル・カレの名作『寒い国から帰って来たスパイ』など
スパイ小説も冷戦をテーマに描いた
アメリカのスパイ組織OSS
第二次世界大戦中に組織され、戦後に廃止された
CIAの前身
ジャン・ブリュース
1921~1963 冷戦をテーマにしたスパイ小説を最も早く書き始めた
フランスのミステリ作家
第二次世界大戦中、戦闘機パイロットとして戦い
フランスが負けてからは、地下抵抗運動に加わった
自ら産業スパイ事務所を開いた
1950年頃から小説を書き始めたのがOSS117シリーズ
日本では『ガラスの目』『最後の15分間』などが翻訳された
1963年、時速100マイルでスポーツカーを運転中
トラックに衝突して死んだ
本書のシリーズは約70冊あり、日本が舞台の作品もある
スリルと観光気分を同時に味わえる
*
交通事故で早世ってほうが疑わしい事件のようだ
ネットで調べても、詳しい情報は何もひっかからなかったし
※「ジュヴェナイルまとめ」カテゴリー内に追加します
【注意】
トリックもオチもネタバレがあります
極上のミステリーなので、ぜひ読んで犯人当てをしてみてください
ハエが襲うってSFか?と思ったら一応ミステリ
ハエそっくりな姿の男って
映画『ザ・フライ』を思い出すけど
読んでみたらちょっと怪人二十面相ぽくもある
変装がストッキングをかぶっただけって
近くにいて気づかないんかい!爆
犯人当てクイズくらいの軽さで二転三転して
被害者は殺されてるし、なんだかガッカリ
007シリーズ他、冷戦のスパイものって相当流行ったんだな
OSSという怪しい組織が、今のCIAの前身て/驚
女性もプロだろうに、男性の情報部員の重荷になってるだけで全然活躍していない
こうした男女差別的表現がいちいち気になるんだよな
そして、どんどんゆるくなっていくイラストw
【内容抜粋メモ】

エルジー・ベックは父を探すためホテルに来て
ハエと名乗る男に公園に呼び出される
父がスパイ容疑で捕まり、5000ドルの身代金を払えば釈放してやるという条件

●OSS(アメリカ戦略情報部)
スミス長官は有能な情報部員のユベールとミュリエルを呼び出す
西ドイツの新聞記者ノエル・ミュラーが
ベルギーのアントワープに来たが行方不明になった
ノエルの弟アドルフが兄を探しに来て、そのまま行方不明
アドルフの妻ヘルタも夫を探しに来て行方不明
西ドイツの哲学教授アーサー・ジェロルド博士がアントワープで行方不明
その娘エルジー・ペックも行方不明
2人はエルジーの夫ヘルマン、その妹キャトラインに扮して犯人を暴く任務を受ける
暗号名はOSS117号、118号
エルジーの残したハエの絵が描かれた紙に手紙を書いた跡があり、専門家に回す
●あやしい刑事
新聞に広告を出して、エルジーの行方を探し始めると
ベルギー国家警察の身分証明書を見せて、オーステンス警部だと言う男が来て
捜索は警察に任せろと止める
ヨーロッパ新聞の記者マムウ・シュミットはハエについて知っていると言って
2人に近づく
その時、ハエから電話があり、公園に呼び出される

●ハエ、現れる
シュミットは以前OSSに所属していたから
犯人を捕まえるため、2人を車で送ると言う
ハエに会うと、怪物のような醜い顔に驚く
呼び出しておいて、何をするでもなく、近いうちに連絡すると言って消える
アントワープ警察にオーステンスという警部はいないと分かる
●ド・ベルス中尉
今度はベルギー陸軍参謀本部のド・ベルス中尉だと名乗る男が来て
彼も事件から手を引くように止める
再びハエと会うと、10万ドル払えばエルジーは返すと言い
明日の午後9時に公園のトンネルのそばを指定する
荷船に乗り、船室で取引するが、新聞紙のニセ札がバレる
銃撃戦の後、ハエはタラップを海に落として逃げる
船と堤防は3m離れているため、引き寄せて跳び移る
シュミットはホテルにハエと内通しているスパイがいると推理
受付のボーイのニコラが怪しい
家を訪ねると、安い給料では買えないようなモノがたくさんある
スパイをして、身代金の一部をもらっていたことを話す
明日の朝5時に荷船でハエの他3人と会う約束がある
ユベールらは先に行って、タンスに隠れて、穴を開けて覗く
シュミットが来て、女性のストッキングをかぶるとハエそっくり(w
ハエはシュミットの変装だと分かる

ユベールはシュミットと殴り合い、スーツケースの中に時限爆弾を見つける
ユベールはミュリエルのストッキングを貸してもらい(!
ハエに化けて、他の仲間と会う
それはエルジーに傘を貸した男、タクシー運転手だった
彼らは本物のハエとは知らず、シュミットをセメントづけにして海に沈めて殺そうとする
これまでの行方不明者もそうして殺されたに違いない(オーソドックスだな
ユベールは後ろから殴られて気を失う
気づくと、ド・ベルス中尉らに車に乗せられている
ハエは東ドイツ側のスパイだったが、立場を利用して誘拐して金儲けをしていた
アントワープ駅裏の倉庫に閉じ込められて、抜け出し、ホテルに戻る
シュミットからの手紙があり、ハエから連絡があり
荷船に行き、ストッキングをかぶるよう指示されたとある
●ハエの正体
高級住宅に入ると、男が10万ドルをスーツケースに入れている
ハエの正体はド・ベルス中尉だった
そこにオーステンス警部が来て、ベルギー秘密警察だと名乗りハエを逮捕する
ミュリエルも無事
■解説 各務三郎
1945年、第二次世界大戦は終わったが
アメリカとロシアは主義や利害の対立から敵国同士となり「冷戦」が始まる
西ヨーロッパ(資本主義)と東ヨーロッパ(共産主義)に二分されてスパイ合戦となる
イアン・フレミングのボンド中佐(暗号名007)シリーズ
ジョン・ル・カレの名作『寒い国から帰って来たスパイ』など
スパイ小説も冷戦をテーマに描いた
アメリカのスパイ組織OSS
第二次世界大戦中に組織され、戦後に廃止された
CIAの前身
ジャン・ブリュース
1921~1963 冷戦をテーマにしたスパイ小説を最も早く書き始めた
フランスのミステリ作家
第二次世界大戦中、戦闘機パイロットとして戦い
フランスが負けてからは、地下抵抗運動に加わった
自ら産業スパイ事務所を開いた
1950年頃から小説を書き始めたのがOSS117シリーズ
日本では『ガラスの目』『最後の15分間』などが翻訳された
1963年、時速100マイルでスポーツカーを運転中
トラックに衝突して死んだ
本書のシリーズは約70冊あり、日本が舞台の作品もある
スリルと観光気分を同時に味わえる
*
交通事故で早世ってほうが疑わしい事件のようだ
ネットで調べても、詳しい情報は何もひっかからなかったし