1972年初版 1997年 第53刷 恩地三保子/訳 ガース・ウィリアムズ/画
※「作家別」カテゴリー内の「ローラ・インガルス・ワイルダー」に追加します
登場人物
インガルス家
父チャールズ
母キャロライン
長女メアリー
次女ローラ
三女キャリー
ブルドッグのジャック
ローラが6~7歳までの1年間
アメリカは開拓の歴史であり、原住民(インディアン)を虐殺して土地を奪って住みついたことがよく分かる
チャールズはまだ理解あるほうだけれども、キャロラインの言葉の端々には怖れからくる偏見が感じられる
木を伐り、小動物を狩り、住む家、家具、田畑もつくって家族を養う能力に感動するとともに
闇の中にはオオカミやクマ、ピューマなどの肉食獣がいて
自然と闘い、支配して、壊していった過程も見える
5人家族を乗せて、何日も旅をする幌馬車生活もすごいなあ!
果てしなく続く大草原ってだけで恐ろしい気がするけど
父親の一存についていく家族も大変だろうな

【内容抜粋メモ】
大きな森にヒトが大勢住みすぎて、野生動物が減ったため
チャールズは家、牛を売り、馬車に幌を張って西部のインディアン・テリトリーに発つと決める
ローラにパプーズ(インディアンの赤ちゃん)を見せてあげると約束して

湖が凍っているうちに出発し、ミシシッピ川を渡る
途中で疲れた馬2頭をムスタング2頭と交換
ペット、パティーと名付ける
ウィスコンシン州→ミネソタ州→アイオア州→ミズーリ州→カンザス州
クリークを渡ると、急に水かさが増して、お父さんが馬を引いてなんとか渡りきったが
ジャックの姿が見えない/汗

ローラ:ジャックは天国に行けるんでしょ?
父:人も住まないような土地で、いい番犬なしでは、一体どうやって毎日が過ごせるだろうね
*
家族は大草原の真ん中でキャンプする
コーヒー、ひきわりトウモロコシのパン、肉を焼く

シカが住む所にはオオカミはつきもの
夜、光る目が近づいてきて、父は銃を向けるが、ジャックだった!
父は狩り、母は洗濯、アイロンがけ
メアリーとローラは探検をしてゴーファー(プレイリードッグの仲間!)がたくさんの穴から出入りするのを見る

馬車の通った跡も消え、ヴァーディグリス川を越えると
父は馬車を解体し、クリークで丸太を伐って家を作りはじめる!
こういう時、男の子がいたら手伝わせることができるのにね
母が手伝って、丸太の下敷きになり、足をひどく捻挫してしまう!
医者も病院もないから、自分たちで全部対処しなきゃならないのも厳しいなあ
インディペンダンスの町までは40マイルも離れている


2マイル離れた所に独身のエドワーズさんが住んでいて、互いに家を建てるのを手伝うことにする
夕食に招待して、父がバイオリンを弾くと、踊り出す

馬小屋も建てる 子馬が産まれて バニイと名付ける
クリークのそばにはスコット夫妻も住んでいる
父は周りを調べた帰り、大きなバッファローオオカミの群れに囲まれたと話す


夜、丸太小屋の周りをオオカミの群れが座って遠吠えを始める
キルトを張っただけの入り口にドアをつくってようやく安心する
カギの代わりにヒモ?
馬どろぼうがいるため、馬小屋には南京錠をかける

「暖炉」
クリークで石を集める
蚊の群れに体中刺されまくりってムリすぎる・・・↓↓↓
家にそって石を積み、泥で固めて、煙突もつくる
屋根にはクギを使うため、町に行かなければならないが、エドワーズが貸してくれる
丸太を半分に割って、平らなほうを並べて床もつくる



「インディアン」
父が狩りに出ている間に、インディアンが2人家に入ってくる
腰に垂らしたスカンクの生皮がものすごい臭いを放つ
母が焼いたトウモロコシのパンを食べて、父の刻みタバコを持って出て行く
父:いちばん肝心なのは、インディアンと争いごとをしないことだ

「井戸を掘る」
スコットさんが手伝ってくれる
父は毎回、ロウソクに火をつけて垂らし、悪いガスが出ていないか試すが
スコットさんはそれをせずに掘っていて、ガスにヤラれて意識を失う!
父はガスを吸わないようにして、なんとか引き上げる


火薬でガスを爆発させて飛ばし、十分な水がくめるだけ掘り下げて
厚板とフタ、巻き上げ機をつけて井戸が完成
ローラはこんな美味しい水は生まれて初めてだと思う
「テキサスのロング・ホーン」
カウボーイが牛の群れを移動させていて、道中たくさん草を食べさせ
町に着くまでに太らせて売る
子牛は長旅ができないし、子牛を生んだ牝牛は痩せて売り物にならないから譲ってくれる
仕事を手伝った報酬にもらった牛肉も生まれて初めて食べるほど美味しかったって
そうした体験をずっとあとまで覚えてるほど印象的だったんだな

「インディアン・キャンプ」
父は姉妹を連れてインディアンキャンプに行き、足跡から彼らの生活ぶりを教えてくれる
美しい飾り玉をたくさん見つけて拾ってきて、キャリーのためにネックレスを作る
「おこり熱(マラリア)」
母と姉妹はクリークでブラックベリーをたくさんつむ間、蚊に刺されまくる↓↓↓
しばらくして、ローラもメアリーも体中が痛みだし、高熱を出す
気が付いたら、父も母も寝込んでしまう!
黒人の医者とスコット夫人が看病に来てくれて、にがい粉薬を飲ませてくれる
クリークの周囲でみんなおこり熱にかかり、スコット夫人はスイカを食べたせいだと話す
当時は蚊が媒体となることが知られていなかった
父は母に揺り椅子をつくる
回復したお祝いにスイカを食べた父はまた熱を出す(なぜ?


「父さん、町へ行く」
動物の毛皮を売って、必要なものを買うために町へ行く
往復に馬車で2日かかる旅!
留守中、エドワーズさんが様子を見に来てくれる
スコット夫人も来て「ミネソタの大虐殺」の話をする
スコット夫人:よいインディアンというのは、死んだインディアンだ
父は途中、冷たい強風に遭い、馬車にはさまる泥が凍って
それを叩き割りながらやっと帰ってくる
お土産は8枚のガラス窓や白砂糖
「インディアン道」
丸太小屋のそばにインディアン道があり、インディアンが野馬に鞍などつけずに乗って通る
時々、家に入ってきて、父は一緒に料理を食べ、タバコを吸う
母:インディアンはインディアン仲間だけでやっててもらいたいもんですよ
ジャックが噛みつかんばかりにしていたため
父はその後、つなぐことにしたら、すっかり落ち込んでしまう
父:政府はここにいるインディアンも、もうじき西へ移すつもりだ
ローラ:インディアンは怒らないかしら

「サンタクロース」
毎日、雨が降り続き、そりで来るサンタクロースはクリークを越えられないだろうと姉妹が諦めかけていたら
エドワーズさんが命がけで川を渡ってきて、町でサンタクロースに頼まれたと言って
姉妹にブリキのカップのプレゼントを渡す(泣ける
父が狩ってきた七面鳥のローストなどのご馳走をみんなで食べる

夜中に悲鳴が聞こえて、父は銃を持ってスコット家を訪ねると
木の上にヒョウがいたと話す
翌朝からヒョウを撃つため探しまわるが見つからず
インディアンが仕留めたと分かる
「インディアンのジャンボリー」
父はまた町へ行き、クラッカーやキャラコの布地などを買って帰る
真夜中にもインディアンが騒いでいる音が聞こえてくる
春、父は耕作鋤を買って、畑を耕しはじめる
大草原に火事が起きて、父母は迎え火をつけたり、麻袋を水にひたして叩いてやっと消す

エドワーズとスコット夫妻は、インディアンが大勢集まって悪だくみをしていると疑い
移住者の中には防御柵を作る案も出ていると話す
父:春のバッファロー狩りの支度をしているのさ
夜もインディアンのときの声が大きく、父は銃の弾をたくさん作り
母は夜も着替えず、寝ずの番をする

その後、インディアンの一隊が南や西へ出発するのが見える
白人を殺そうとしていたのを、オーセイジ部族が止めたと後で知る
インディアンの長い長い行列が丸太小屋の前の道を通るのを家族で見る
赤ちゃんが包みから顔を出しているのを見て
ローラ:あの小さなインディアンの赤ん坊、もらってよ! と泣いてせがみ続ける
(なんだか人種差別の根底の深さが表れてて怖ろしい↓↓↓

「旅立ち」
いろんな野菜の種をまいて、収穫を夢見ていたところに
政府が移住者をインディアン・テリトリーから追い出すために軍隊をよこすと聞いて
激怒した父は明日の朝、出発すると決める!


スコットに牛を譲り、また馬車に幌をつけて荷造りして出発
ローラはワクワクしている
途中で馬どろぼうにあって呆然としている夫婦に会う
町まで乗せていくと言っても、全財産を乗せている馬車を離れられないと強情を張り、そこに残していく
父:番犬もなしか 新参者めが! あんな連中はミシシッピより西へは出られないようにすればいいんだ!
■訳注
インディアン・テリトリー
政府は1830年、「インディアン強制移住法」を制定
インディアンから取り上げた土地とひきかえに、ミシシッピ川より西を与えて移住を命じた
■アメリカ・インディアンのこと 清水知久
コロンブスがアメリカ大陸に着いた頃、100万人の原住民が住んでいた
200年後の1870年、たった2万5000人に減った
白人が殺したり、土地を奪って暮らしていけないようにしたため
ペスト菌、チフス菌を使って滅ぼそうとした(今のコロナと同じじゃん/汗
先住民からすれば「西部開拓」は侵略
ジャクソン大統領はインディアンに「西に移らなければ戦争だ」と告げ
命令に従わない部族は次々戦争をしかけて西に追いやった
南北戦争中もインディアン殺しは止まらなかった
代表的なのは1864年「サンド・クリークの虐殺」
映画『ソルジャー・ブルー』は事実をほぼ忠実に再現した
インディアンは「指定居住地」という名の檻に閉じ込められ
独自の生き方、文化を奪われ、厳しい差別を受けた
1960年代、「レッドパワー」と呼ばれる
若者を中心に差別をなくし、権利を取り戻そうとする運動が広がる
日本人も西部劇を通してインディアンを歪んで見ている
自然とともに生きる暮らしを送るインディアンのほうが
土地を金儲けの手段として使ってきた者よりもっと高い文明の持ち主ではないか
という疑問を持つ白人が増えてきている
※「作家別」カテゴリー内の「ローラ・インガルス・ワイルダー」に追加します
登場人物
インガルス家
父チャールズ
母キャロライン
長女メアリー
次女ローラ
三女キャリー
ブルドッグのジャック
ローラが6~7歳までの1年間
アメリカは開拓の歴史であり、原住民(インディアン)を虐殺して土地を奪って住みついたことがよく分かる
チャールズはまだ理解あるほうだけれども、キャロラインの言葉の端々には怖れからくる偏見が感じられる
木を伐り、小動物を狩り、住む家、家具、田畑もつくって家族を養う能力に感動するとともに
闇の中にはオオカミやクマ、ピューマなどの肉食獣がいて
自然と闘い、支配して、壊していった過程も見える
5人家族を乗せて、何日も旅をする幌馬車生活もすごいなあ!
果てしなく続く大草原ってだけで恐ろしい気がするけど
父親の一存についていく家族も大変だろうな

【内容抜粋メモ】
大きな森にヒトが大勢住みすぎて、野生動物が減ったため
チャールズは家、牛を売り、馬車に幌を張って西部のインディアン・テリトリーに発つと決める
ローラにパプーズ(インディアンの赤ちゃん)を見せてあげると約束して

湖が凍っているうちに出発し、ミシシッピ川を渡る
途中で疲れた馬2頭をムスタング2頭と交換
ペット、パティーと名付ける
ウィスコンシン州→ミネソタ州→アイオア州→ミズーリ州→カンザス州
クリークを渡ると、急に水かさが増して、お父さんが馬を引いてなんとか渡りきったが
ジャックの姿が見えない/汗

ローラ:ジャックは天国に行けるんでしょ?
父:人も住まないような土地で、いい番犬なしでは、一体どうやって毎日が過ごせるだろうね
*
家族は大草原の真ん中でキャンプする
コーヒー、ひきわりトウモロコシのパン、肉を焼く

シカが住む所にはオオカミはつきもの
夜、光る目が近づいてきて、父は銃を向けるが、ジャックだった!
父は狩り、母は洗濯、アイロンがけ
メアリーとローラは探検をしてゴーファー(プレイリードッグの仲間!)がたくさんの穴から出入りするのを見る

馬車の通った跡も消え、ヴァーディグリス川を越えると
父は馬車を解体し、クリークで丸太を伐って家を作りはじめる!
こういう時、男の子がいたら手伝わせることができるのにね
母が手伝って、丸太の下敷きになり、足をひどく捻挫してしまう!
医者も病院もないから、自分たちで全部対処しなきゃならないのも厳しいなあ
インディペンダンスの町までは40マイルも離れている


2マイル離れた所に独身のエドワーズさんが住んでいて、互いに家を建てるのを手伝うことにする
夕食に招待して、父がバイオリンを弾くと、踊り出す

馬小屋も建てる 子馬が産まれて バニイと名付ける
クリークのそばにはスコット夫妻も住んでいる
父は周りを調べた帰り、大きなバッファローオオカミの群れに囲まれたと話す


夜、丸太小屋の周りをオオカミの群れが座って遠吠えを始める
キルトを張っただけの入り口にドアをつくってようやく安心する
カギの代わりにヒモ?
馬どろぼうがいるため、馬小屋には南京錠をかける

「暖炉」
クリークで石を集める
蚊の群れに体中刺されまくりってムリすぎる・・・↓↓↓
家にそって石を積み、泥で固めて、煙突もつくる
屋根にはクギを使うため、町に行かなければならないが、エドワーズが貸してくれる
丸太を半分に割って、平らなほうを並べて床もつくる



「インディアン」
父が狩りに出ている間に、インディアンが2人家に入ってくる
腰に垂らしたスカンクの生皮がものすごい臭いを放つ
母が焼いたトウモロコシのパンを食べて、父の刻みタバコを持って出て行く
父:いちばん肝心なのは、インディアンと争いごとをしないことだ

「井戸を掘る」
スコットさんが手伝ってくれる
父は毎回、ロウソクに火をつけて垂らし、悪いガスが出ていないか試すが
スコットさんはそれをせずに掘っていて、ガスにヤラれて意識を失う!
父はガスを吸わないようにして、なんとか引き上げる


火薬でガスを爆発させて飛ばし、十分な水がくめるだけ掘り下げて
厚板とフタ、巻き上げ機をつけて井戸が完成
ローラはこんな美味しい水は生まれて初めてだと思う
「テキサスのロング・ホーン」
カウボーイが牛の群れを移動させていて、道中たくさん草を食べさせ
町に着くまでに太らせて売る
子牛は長旅ができないし、子牛を生んだ牝牛は痩せて売り物にならないから譲ってくれる
仕事を手伝った報酬にもらった牛肉も生まれて初めて食べるほど美味しかったって
そうした体験をずっとあとまで覚えてるほど印象的だったんだな

「インディアン・キャンプ」
父は姉妹を連れてインディアンキャンプに行き、足跡から彼らの生活ぶりを教えてくれる
美しい飾り玉をたくさん見つけて拾ってきて、キャリーのためにネックレスを作る
「おこり熱(マラリア)」
母と姉妹はクリークでブラックベリーをたくさんつむ間、蚊に刺されまくる↓↓↓
しばらくして、ローラもメアリーも体中が痛みだし、高熱を出す
気が付いたら、父も母も寝込んでしまう!
黒人の医者とスコット夫人が看病に来てくれて、にがい粉薬を飲ませてくれる
クリークの周囲でみんなおこり熱にかかり、スコット夫人はスイカを食べたせいだと話す
当時は蚊が媒体となることが知られていなかった
父は母に揺り椅子をつくる
回復したお祝いにスイカを食べた父はまた熱を出す(なぜ?


「父さん、町へ行く」
動物の毛皮を売って、必要なものを買うために町へ行く
往復に馬車で2日かかる旅!
留守中、エドワーズさんが様子を見に来てくれる
スコット夫人も来て「ミネソタの大虐殺」の話をする
スコット夫人:よいインディアンというのは、死んだインディアンだ
父は途中、冷たい強風に遭い、馬車にはさまる泥が凍って
それを叩き割りながらやっと帰ってくる
お土産は8枚のガラス窓や白砂糖
「インディアン道」
丸太小屋のそばにインディアン道があり、インディアンが野馬に鞍などつけずに乗って通る
時々、家に入ってきて、父は一緒に料理を食べ、タバコを吸う
母:インディアンはインディアン仲間だけでやっててもらいたいもんですよ
ジャックが噛みつかんばかりにしていたため
父はその後、つなぐことにしたら、すっかり落ち込んでしまう
父:政府はここにいるインディアンも、もうじき西へ移すつもりだ
ローラ:インディアンは怒らないかしら

「サンタクロース」
毎日、雨が降り続き、そりで来るサンタクロースはクリークを越えられないだろうと姉妹が諦めかけていたら
エドワーズさんが命がけで川を渡ってきて、町でサンタクロースに頼まれたと言って
姉妹にブリキのカップのプレゼントを渡す(泣ける
父が狩ってきた七面鳥のローストなどのご馳走をみんなで食べる

夜中に悲鳴が聞こえて、父は銃を持ってスコット家を訪ねると
木の上にヒョウがいたと話す
翌朝からヒョウを撃つため探しまわるが見つからず
インディアンが仕留めたと分かる
「インディアンのジャンボリー」
父はまた町へ行き、クラッカーやキャラコの布地などを買って帰る
真夜中にもインディアンが騒いでいる音が聞こえてくる
春、父は耕作鋤を買って、畑を耕しはじめる
大草原に火事が起きて、父母は迎え火をつけたり、麻袋を水にひたして叩いてやっと消す

エドワーズとスコット夫妻は、インディアンが大勢集まって悪だくみをしていると疑い
移住者の中には防御柵を作る案も出ていると話す
父:春のバッファロー狩りの支度をしているのさ
夜もインディアンのときの声が大きく、父は銃の弾をたくさん作り
母は夜も着替えず、寝ずの番をする

その後、インディアンの一隊が南や西へ出発するのが見える
白人を殺そうとしていたのを、オーセイジ部族が止めたと後で知る
インディアンの長い長い行列が丸太小屋の前の道を通るのを家族で見る
赤ちゃんが包みから顔を出しているのを見て
ローラ:あの小さなインディアンの赤ん坊、もらってよ! と泣いてせがみ続ける
(なんだか人種差別の根底の深さが表れてて怖ろしい↓↓↓

「旅立ち」
いろんな野菜の種をまいて、収穫を夢見ていたところに
政府が移住者をインディアン・テリトリーから追い出すために軍隊をよこすと聞いて
激怒した父は明日の朝、出発すると決める!


スコットに牛を譲り、また馬車に幌をつけて荷造りして出発
ローラはワクワクしている
途中で馬どろぼうにあって呆然としている夫婦に会う
町まで乗せていくと言っても、全財産を乗せている馬車を離れられないと強情を張り、そこに残していく
父:番犬もなしか 新参者めが! あんな連中はミシシッピより西へは出られないようにすればいいんだ!
■訳注
インディアン・テリトリー
政府は1830年、「インディアン強制移住法」を制定
インディアンから取り上げた土地とひきかえに、ミシシッピ川より西を与えて移住を命じた
■アメリカ・インディアンのこと 清水知久
コロンブスがアメリカ大陸に着いた頃、100万人の原住民が住んでいた
200年後の1870年、たった2万5000人に減った
白人が殺したり、土地を奪って暮らしていけないようにしたため
ペスト菌、チフス菌を使って滅ぼそうとした(今のコロナと同じじゃん/汗
先住民からすれば「西部開拓」は侵略
ジャクソン大統領はインディアンに「西に移らなければ戦争だ」と告げ
命令に従わない部族は次々戦争をしかけて西に追いやった
南北戦争中もインディアン殺しは止まらなかった
代表的なのは1864年「サンド・クリークの虐殺」
映画『ソルジャー・ブルー』は事実をほぼ忠実に再現した
インディアンは「指定居住地」という名の檻に閉じ込められ
独自の生き方、文化を奪われ、厳しい差別を受けた
1960年代、「レッドパワー」と呼ばれる
若者を中心に差別をなくし、権利を取り戻そうとする運動が広がる
日本人も西部劇を通してインディアンを歪んで見ている
自然とともに生きる暮らしを送るインディアンのほうが
土地を金儲けの手段として使ってきた者よりもっと高い文明の持ち主ではないか
という疑問を持つ白人が増えてきている