メランコリア

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ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

推理・探偵傑作シリーズ 12 見えない殺人犯 ウィリアム・アイリッシュ/作 あかね書房

2023-03-04 22:58:28 | 
1973年初版 1989年第16刷 福島正美/訳
横山まさみちと横山プロダクション/イラスト

「ジュヴェナイルまとめ」カテゴリー内に追加します


【注意】
トリックもオチもネタバレがあります
極上のミステリーなので、ぜひ読んで犯人当てをしてみてください


【内容抜粋メモ】

■悪夢からさめて
入学試験に失敗して、落ち込んだトミイは
ジョウに誘われるままパーティーで
生まれて初めて酒を飲み
気づくと見知らぬ部屋に寝ていた





頬に白い傷のある男に「シャツが血だらけじゃないか」と言われる
♪アリスの青いガウン というジャズが鳴り響いている








わけが分からないまま部屋に帰り
血の跡を見て、誰か殺してしまったのではないかと恐怖する


■血まみれのナイフ
幼い頃に両親を亡くし、親代わりの姉のミルドレッドと夫デニイと暮らしていたが
迷惑はかけられないと家を出ようとして止められる







ポケットから25セント出てきて、10セント使ったと分かる
知らない古い鍵も出てくる

刑事のデニイは姉に呼ばれて家に帰り、トミイから事情を聞く
ベッドから自分のものでない血まみれのナイフが出てきて凶器と思われる








■奇妙なパーティー
デニイは仕事を休み、トミイを無実と信じて、事件を捜査する

ジョウは、トミイが通う図書館のエレベーターボーイで
アルカザール・ホテルで若者に無料で催されるパーティーに誘ったと明かす

昨夜、電話があり、若くて、無名、イカレた男を連れてくれば金をやると言われて
トミイを連れて行った

パーティーに来た若者を麻薬中毒にして儲ける密売人絡みで
トミイが濡れ衣を着せられたと推理


■アルカザール・ホテル




だらしない夫婦の管理人から話を聞く
昨夜パーティーを開いた連中は出て行った
戸棚から銀製の皿などの盗品が見つかるが死体はない

10セントで行ける範囲でバスを乗り降りして酒場を探すが見つからず
喫茶店で休むと、ラジオから聴いた曲が流れる






放送局に問い合わせると、ボビー・レナルド楽団が
昨夜、シルバー・スリッパーズというキャバレーで生演奏したと分かる


■戸棚の中
キャバレー裏のホテルの3階に部屋をとる
2階は昨夜から使っている

宿帳にはトミイの字でサインがあり
ベン・ドイルという男の名もある







安宿でベッドメイキングもしないため
2階の部屋の戸棚から男の死体が出てくる

酷い刺し傷があり、ベルトのバックルにB.D.とあるから
ベン・ドイルと思われる

靴底に細工がされて、麻薬が出てくる

デニイは昨夜の番頭を探しに出る


■白い傷あとの男
3階で待っていたトミイは、窓から出て
隣りのガレージを覗くと、事務所で大金を数えている3人組の中に
白い傷あとの男がいる

手をすべらせて屋根にひっかかったトミイを引きずりおろし
湖に沈めようと車に乗ると、タクシーが前から来て道をふさぐ







デニイと警官数人が密売人を逮捕

ベンは足を洗おうと警察のスパイをしていたため殺された
ガレージはアジトで、トミイはパーティーで麻薬入りの酒を飲まされた

ベンの死体は窓から運びこみ、戸棚に隠して窓から逃げた
トミイが意識朦朧と部屋から逃げ出したために計画が狂った



作者と作品について 福島正美

ウィリアム・アイリッシュ
『黒衣の花嫁』『あかつきのデッドライン』『恐怖の黒いカーテン』『まぼろしの女』他






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