goo blog サービス終了のお知らせ 

メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

『ジェネラル・ルージュの凱旋』(2009)

2012-11-26 21:17:32 | 映画
『ジェネラル・ルージュの凱旋』(2009)
原作:海堂尊 監督:中村義洋
出演:竹内結子、阿部寛、堺雅人、羽田美智子、山本太郎、正名僕蔵、高嶋政伸、尾美としのり、野際陽子 ほか

阿部寛出演作シリーズ。
田口・白鳥シリーズの3作目、映画化としては『チーム・バチスタの栄光』の続編にあたる。
病院内の物語をここまで克明に描けるのは、そもそも原作者が医師だったからか!納得。
でも、原作と映画の内容はちょっと違うって書いてある(ウィキ参照
海堂さんは、本編にも出てくる「オートプシー・イメージング」を推奨する活動も兼ねているんだ。

trailer

story
田口公子は、前回のバチスタの件からなぜか倫理委員会委員長を任されてしまっているw
その田口のもとに「救命救急センターの速水部長はメディカルアーツと癒着している」との匿名の告発文が届く。
同じ文面ながら「花房看護師長も共犯だ」という一文が抜けたものが白鳥にも届いた。

速水は以前、デパート火災で多数の犠牲者が出た際、
ドクターヘリも飛ばせず、ベッドや人員不足のために「患者の受け入れ拒否」をせざるを得なかったことを悔やんでいたが、
周囲からは“ジェネラル・ルージュ”と呼ばれて、才能はあれど敵はわんさかいる。
そんな不穏な空気の中、メディカルアーツの磯部が病院の屋上から投身自殺した。
交通事故で脚の骨にヒビが入って入院した白鳥は、田口とともに再び事件解明に乗り出す。


阿部ちゃんの髪型がクリクリしてて変じゃない?
最初に小児病棟に入れられて、ギプスに「ガリバー」て書かれちゃってるし/爆
オチまできっちりつけてくれてグッジョブ
それに不定愁訴外来専任看護師・藤原さんは、相当な古株で情報通だってことが判明。

人が人を助けるために皆で全力を尽くす救命救急シーンは迫力があったし、泣けた。
でも、人の命が色でカンタンに優先順位が決められちゃうのは辛すぎる・・・
たしか『仁』でもあったね。


今作でも病院が日常的に抱える問題が数々取り上げられている。

まずは、救急医療現場の現状。
・人員不足でも患者は減らないから1ヶ月も自宅に帰れない医師たちの慢性的な過労
・回復した患者もとどめて入院病床を満杯にして、救急患者を受け入れられないようにしているとか?
・救急患者の中には自殺未遂者も多く、退院しても繰り返すことが多々あるため、根本的なメンタルケアの必要性がある。

病院経営の問題。
・包帯などは消耗品で、いくら使っても病院の収入には結びつかない?
・赤字部門は切り捨てられる。

そして、精神科も取り上げられていて穏やかに観ていられなかった。
これからは心療内科、神経科はどんどん需要が増えるから、
クスリをじゃんじゃん出して患者を薬物依存させ、病院経営を潤そうってセリフには不安感が増した

「経済原理が優先されたら、日本の医療は崩壊するぞ
このセリフに本作のメッセージが込められている気がした。



ポジティブ・ディシプリン(前向きなしつけ)

2012-11-26 16:01:34 | テレビ・動画配信
アクセス解析
普段は有料のgooブログの「アクセス解析」がまた無料で1週間お試し体験できたから内容を見てみた。
解析の詳しい内容は、去年8月のブログを参照のこと→here

その日書いたことを主に読んでくれているのかなって思っていたけど、
意外と映画や、本のタイトルなど「検索キーワード」は多種多様/驚
ちなみに21日のキーワードの1位は「婚前特急 ネタバレ」
2位が「氷河鼠の毛皮」や、「自由が丘 雑貨めぐり」(←これ多い!)などなど。

フィギュアスケートネタを書くと、その選手のファンの検索も増える。
カウンセリング等の検索もちょこっとあるから、同じ状況で悩んでいる方の
ちょっとでも手助けになるなら、これからもできる限り情報を提供していこう。


わが子がかわいく思えない!?@あさイチ
「子どもに触るのも、触られるのも嫌だ」「次男は可愛いのに、長男は好きになれない」
などの深刻な悩みを抱えながら育児をして精神を病んでしまう女性が増えているという話題で、
これは子育てだけに関わらず、一般的にも言えることで、自分の状況ともどこかリンクしているなと思った。

「母性は本能ではなく、育てていく過程で親も一緒に学んではぐくまれていくもの」

「子どもは“授かりもの”ではなく、“預かりもの”。
 親の言う通りに一方的にしつけて育てるのではなく、その子らしく育てばよい」

「親との価値観の違いに気づいて子どもは自立し、親も子離れするのが健康的な形」

など大事なキーワードがたくさん出てきた。
現代は、30代、40代になってから、60代ぐらいの親に対して互いの価値観の違いについて
悩みをぶつけるケースも増えているという。まさに自分の状況と同じ/驚

「いくつになっても遅くはない。関係修復には本気でぶつかっていくことが重要」

子育てについてのワークで、
1.子どもに対して今して欲しいことをメモに書く。
例:
・登校の時間に遅れそうになっているのに自分で靴下を履かない。着替えないのを直す。
・言われる前、叱る前に、自主的に行動して欲しい。
ついイライラして叱って、自分がやってあげてしまう。

2.子どもが20歳になった時を想像し、どんな人間になっていて欲しいか考える。
例:
・自分で考えて行動できる。自立していること。
・社会に貢献できる大人。
・優しい人間になってほしい。

ここに矛盾が見えてくる。
自立させるには、過剰に世話を焼かないことが重要だし、
優しい人間になって欲しければ、むやみに頭ごなし叱らないことも必要。

日本は「完璧主義社会」だという。
なんでも完璧にこなすことが求められる。
でも子育てはカンペキにこなすことなど不可能で真逆のこと。
“完璧な母親”を目指すのではなく、適度に力を抜くのがポイント。
夫や周りも「子育ては母親の仕事」と押し付けない。子育ては共同作業という理解が大前提

以前も取り上げた「体罰を与えないしつけの仕方」がスウェーデンほかの事例を挙げて紹介されていた。
「親のしつけ方を今さら責めても、親自身がまたその親から同じように育てられたという連鎖があるから追及してもキリがない」
って主治医は言っていたけれども、
ガマンせずに、自分が傷ついていたことを今からでもちゃんと吐き出して
お互いに理解し合うこともやっぱり大切なんだ。


客観視
自分が何を悩んでいるのか混乱して見えなくなっているのが最も辛い。
友人や第三者に相談して、悩みを話し、問題点を客観視して整理してもらうことから始めると良い。

医者のやり方・言うことがいつでも正しい、自分に合っているとは限らない。
いろんな人の意見を聞いて、自分の求めている答えを自分のやり方で探っていくのも大事だよね。


  

図書館に行くたびについ撮ってしまう秋の色。

『チーム・バチスタの栄光』(2008)

2012-11-26 15:35:04 | 映画
『チーム・バチスタの栄光』(2008)
原作:海堂尊『チーム・バチスタの崩壊』 監督:中村義洋
出演:竹内結子、阿部寛、吉川晃司、池内博之、玉山鉄二、井川遥、田口浩正、田中直樹、佐野史郎、野際陽子 ほか

阿部寛出演作シリーズ。
ドラマもあって、普通ドラマの延長線で映画化されるケースが多いから
レンタル屋で迷ったけど、配役も違うから映画を先に観ることに。
ウィキを調べたら映画の公開が先で、ドラマは原作と異なる内容ってなってるから正解か?

trailer

story
成功率60%という難しいバチスタ手術において100%の成功を収める外科医・桐生恭一とそのチーム。
そのチームから3人の死亡者を出したことから、桐生自身の依頼で内部の原因調査が行われる。
命じられた担当者の都合で、代わりに調査にあたったのは心療内科医の田口公子。
ひと通りチームメンバの事情聴取を行い、落ち度はなかったと報告書を提出するが、
そこに厚生労働省から白鳥圭輔という男がやって来て、「これは殺人事件で、犯人はチーム内の誰かだ」と言うのだった。。


『田口・白鳥シリーズ』の第一作目ってことだから、『新参者』同様、続きもので楽しめるミステリーなのかな?
事件を手際よく調査していく様子は、厚生労働省の人間というよりも恭一郎みたいだw

外科手術が主題なだけに、生々しいシーンが多くてちと辛かった
なにより、心臓を意図的にいったん停止させて行う「バチスタ手術」が実際あるってことに驚いたし
それに、主人公が「不定愁訴外来」の診療内科医ってところも興味がある。

カウンセリングの内容をメモでまとめる際に、それぞれを動物に例えてイラストに描いてたのが笑える。
でも、冗談じゃなく、今作を観ると改めて、医療現場も逼迫している現状が分かるなあ・・・
複雑な病気が解明されるにつれて、その外科手術方法も複雑化、高度化してゆく一方で、
人手不足による過労、院内抗争などなど、日々切羽詰った問題が山積している。

一般企業と違って、病院だとそれが直接患者の病状や、最悪生死に関わる問題になってしまう。
カウンセラーだって人間だから、まず自分の心身を健康で安定させておかなきゃ冷静な診断は下せないのに、
そんなに毎日平穏でハッピーじゃないのは医者も同じこと。
ミステリー映画では真犯人が分かってめでたしめでたしで終わるけど、
現実はそんなに白黒ハッキリできないことだらけだもんね。