『復活』~Resurrezione(2001)伊・仏・独
原作:トルストイ 監督:パオロ&ヴィットリオ・タヴィアーニ
出演:ステファニア・ロッカ、ティモシー・ピーチ、マリー・ボイマー 他
長い休暇で時間と気持ちにゆとりがあるためか、急に見ごたえある長編歴史ドラマが気になりだしてきた。
あぁ、毎日こうして好きな映画を観たり、本を読んだり、キレイな絵を観たり、好きな音楽を聴いていたいだけなんだ。
ほかには何も要らないくらいに。
本編が始まってすぐイタリア語のセリフが吹き替えと分かって原語に戻そうと思ったら、
セッティングにはなぜか英語となってるが、設定の選択はイタリア語か日本語のいずれも吹き替えのみ。
映画はどうしても原語で観たいので、これにはガッカリ
。話に入ってからは慣れたけど。
どんなシリアスドラマもイタリア語吹き替えにするとお気楽極楽な印象になってしまうからフシギ/苦笑
▼story
陪審員のネフリュードフは、客の毒殺で裁かれている娼婦がカチューシャと知って愕然とする。
彼女は孤児で以前、実家にお手伝いとして引き取られていたが、出逢ってすぐ互いに淡い恋心が芽生え、
数年後、将校となって帰郷した際、強引に迫って一夜を過ごし、金を渡して別れた過去があった。
その後、彼女は身篭り、病気で流産し、娼婦まで身を落として、自らも加わった裁きで冤罪となる。
その罪の意識に耐え切れず、ネフリュードフは財産を投げうって弁護士を雇い再審に奔走するも失敗。
シベリア行きの列車に同行し、カチューシャに結婚の約束までするが、彼女は拒否。
とうとう恩赦が決まるも、カチューシャは、ネフリュードフを追い返すため、自分を愛してくれる政治犯シモンソンと結婚してしまう。
駅で永遠の別れのあと、見知らぬ家に招かれたネフリュードフは、20世紀の幕開けに願いをかける。
「人を愛せますように」
生きて帰れるかも分からないシベリア行きの列車の中ですら恋愛を成し遂げんとするパワーに脱帽。
これなら、どんなことがあっても人類が滅亡することはないだろうな。
良心の呵責と罪の償いを愛と思い込む男と、彼を愛しながらも真実を理解し身を引く女性の悲劇。
「土地はそれを耕す人間たちのものであるべきだ」と、理想に燃える農場主ネフリュードフは、
ただで土地を小作人らに引き渡そうとするシーンなど、世紀の変わり目を舞台にしていて、
人々が今まで当然としてきた生活習慣や、価値観の変化を考える場面が出てくる。
現在、わたしたちが普通に享受して、時にブーたれてすらいる自由に生きる権利は、
こうして「政治犯」だ「夢想家」だと言われながら、命を懸けて闘った無数の正気な人たちの
勇気ある信念と行動の賜物なんだな。
原作:トルストイ 監督:パオロ&ヴィットリオ・タヴィアーニ
出演:ステファニア・ロッカ、ティモシー・ピーチ、マリー・ボイマー 他
長い休暇で時間と気持ちにゆとりがあるためか、急に見ごたえある長編歴史ドラマが気になりだしてきた。
あぁ、毎日こうして好きな映画を観たり、本を読んだり、キレイな絵を観たり、好きな音楽を聴いていたいだけなんだ。
ほかには何も要らないくらいに。
本編が始まってすぐイタリア語のセリフが吹き替えと分かって原語に戻そうと思ったら、
セッティングにはなぜか英語となってるが、設定の選択はイタリア語か日本語のいずれも吹き替えのみ。
映画はどうしても原語で観たいので、これにはガッカリ

どんなシリアスドラマもイタリア語吹き替えにするとお気楽極楽な印象になってしまうからフシギ/苦笑
▼story
陪審員のネフリュードフは、客の毒殺で裁かれている娼婦がカチューシャと知って愕然とする。
彼女は孤児で以前、実家にお手伝いとして引き取られていたが、出逢ってすぐ互いに淡い恋心が芽生え、
数年後、将校となって帰郷した際、強引に迫って一夜を過ごし、金を渡して別れた過去があった。
その後、彼女は身篭り、病気で流産し、娼婦まで身を落として、自らも加わった裁きで冤罪となる。
その罪の意識に耐え切れず、ネフリュードフは財産を投げうって弁護士を雇い再審に奔走するも失敗。
シベリア行きの列車に同行し、カチューシャに結婚の約束までするが、彼女は拒否。
とうとう恩赦が決まるも、カチューシャは、ネフリュードフを追い返すため、自分を愛してくれる政治犯シモンソンと結婚してしまう。
駅で永遠の別れのあと、見知らぬ家に招かれたネフリュードフは、20世紀の幕開けに願いをかける。
「人を愛せますように」
生きて帰れるかも分からないシベリア行きの列車の中ですら恋愛を成し遂げんとするパワーに脱帽。
これなら、どんなことがあっても人類が滅亡することはないだろうな。
良心の呵責と罪の償いを愛と思い込む男と、彼を愛しながらも真実を理解し身を引く女性の悲劇。
「土地はそれを耕す人間たちのものであるべきだ」と、理想に燃える農場主ネフリュードフは、
ただで土地を小作人らに引き渡そうとするシーンなど、世紀の変わり目を舞台にしていて、
人々が今まで当然としてきた生活習慣や、価値観の変化を考える場面が出てくる。
現在、わたしたちが普通に享受して、時にブーたれてすらいる自由に生きる権利は、
こうして「政治犯」だ「夢想家」だと言われながら、命を懸けて闘った無数の正気な人たちの
勇気ある信念と行動の賜物なんだな。