森の詞

元ゲームシナリオライター篠森京夜の小説、企画書、制作日記、コラム等

日々の生物(ナマモノ) 第4回

2008年11月10日 | 日々の生物(ナマモノ)

タコ・イカ編-2


Q:「タコが自分の足を食うって本当ですか?」
A:「食います。ただ、お腹が減って食うわけではありません」

 確かにタコが自分の足を食う場合がありますが、それはストレスを受けた場合に限られます。例えば、釣り上げられるなどのストレスを受けるとパニックになって自分の足を食べるそうです。そのため、人間から見ると頻繁に起こっているように見えますが、実際にはあまり起こりません。
「ジョジョの奇妙な冒険」の殺人鬼で追いつめられると爪をやたらと噛む奴がいましたが、そんな感じだと思ってください。

 ちなみにタコの足は切れても再生することができます。敵が足に食いつくと、自分で足を切り離して逃げることもあるそうです。ただ、自分で食った場合は、何故か再生しないそうです。
 タコもヒトもストレスは大敵ということです。


Q:「タコの足のうち1本は生殖器官らしいですが、他の足との見分け方はありますか?」
A:「生殖器官ではなく、交尾に使う足です。見分けることはできます」

 タコのオスは精莢というカプセルに精子を入れ、それをメスの体内に入れることで受精を行います。この時、精莢を運ぶ足は決まっていて、カプセルを持ちやすい形になっています。足で持つというのが、ちょっとアレですが、魚の場合、オスが卵の上に精子をまき散らして受精することを考えれば、はるかに機能的です。
 ちなみに、この生殖用の足の先端は他の足より平べったくて溝になっているそうです。水産学者なら見分けられるでしょう。ただ、種によって形が異なったり、普段は体内に隠れていたりするので一般人が見分けるのは難しいかもしれません。

 下が色々なタコの交尾用の腕の先端になります。がんばって見分けてください。



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