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Book Review No.341「聖母 ホスト・マザー」

2010-12-19 | 読書
仙川 環 著(徳間文庫)

<評価>
感動度:☆☆☆☆
知識度:☆☆☆☆☆
娯楽度:☆☆☆
難易度:☆☆☆

「代理母」という賛否両論ある重いテーマに正面から向かい合った一冊。
一応、主人公は代理母を探す癌で子宮を失った女性だが、各章ごとに彼女をめぐる様々な人物の視点に移り変わっており、いろいろな立場から見方を俯瞰できる。
そういった描き振りをしていることから考えても、著者は代理母に対して単純に賛成とか反対とか割り切っているわけではないのだろう。

私の場合、我が家も結婚してから子どもを授かるまで6年を要しており、子どもなしの人生も漠然とながら考えていたこともあったので、普通の男性よりは主人公の気持ちが分かる気はする。
とは言え、私もそうだが、多くの人が一番感情移入しやすいのは、外堀を埋められる形で代理母にされそうになる主人公の義妹ではなかろうか?
義理の姉妹なら代理母OKというのは、どう考えても制度的(そもそも制度が整っていないのが問題とも言えるが)におかしいよなあ。



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