日記帳

簡単HPが閉鎖されたので、こちらに乗り換えます!

教えてください(ブログの移転)

2011-05-12 | 日々つれづれ
ネットに詳しい方、教えてください。

もう10年も昔ながらの日記サイトに日記を更新し続けていたのですが、今般その日記サービスが終了する模様。

私の日記 

サービス終了のお知らせ

さすがに10年分の膨大な量を印刷するわけにもいかないので、どこかにデータを移したい・・・このブログに移せれば一番いいな、と思っているのですが。

で、上記案内に従い、「エクスポート」して、「MT形式ファイル」を作成しました。
次にこの「MT形式ファイル」を当ブログに「インポート」したところ、「インポートが完了しましたが、一部のデータが登録できませんでした。」という画面になりました。

・・・?
「一部のデータが登録できませんでした。」っていうことは、一部は登録できたんですかね??
そうすると、登録されたデータはいったいどこへ行ったの?
「インポート」すると自動的にアップされるものだと思っていたのですが・・・。

正直なところ、エクスポート、インポート、MT形式ファイル、という単語の意味がよく分かっていません。

特にこのブログにはこだわらないので、どなたか日記→ブログの移転をスムーズにやったことがあるという方、いらっしゃいましたら御教授くださいませ。

Book Review No.348~358

2011-04-29 | 読書
「森の中の海」(上下)宮本輝 光文社文庫 ☆☆
「鬼龍院花子の生涯」宮尾登美子 文春文庫 ☆☆☆☆
「父親のすすめ」日垣隆 文春新書 ☆☆☆
「片想い」東野圭吾 文春文庫 ☆☆☆☆☆
「戦前昭和の世界1926-1945」井上寿一 講談社現代新書 ☆☆☆
「死にゆく妻との旅路」清水久典 新潮文庫 ☆☆☆☆
「さよならドビュッシー」中山七里 ☆☆☆
「相続はおそろしい」平林亮子 幻冬社新書 ☆☆☆☆
「嘘をもうひとつだけ」東野圭吾 講談社文庫 ☆☆☆
「人は、永遠に輝く星にはなれない」小学館文庫 ☆☆☆☆

色々と忙しくてBook Reveiwが更新できなかったけど、通勤列車でストックだけは増えているのでまとめて更新・・・。

ここしばらくで読んだ中で、最も印象的だったのは「片想い」。
東野圭吾の長編は、どれも明確なテーマがあっておもしろい。
本作は性同一性障害を扱った作品だが、発表は11年前の2000年。
この問題がほとんど注目を浴びていなかった時代にこれだけのものが書ける慧眼はさすがである。

一方、贔屓の宮本輝の文庫新刊はちょっと期待外れ。
登場人物が多すぎて、エピソードが拡散しすぎた感じがする。
もうちょっと主題を絞ったほうが良かったのではないか。

宮尾登美子も印象的な作品が多い。
「鬼龍院花子の生涯」は夏目雅子が主演で映画化されたことでも有名だが、主人公じゃない人の名前が題名になっているという時点でまず珍しい。
「女の一生もの」を書かせると、氏の右に出る者はいないと思われる。

Book Review No.347「ジャンプ」

2011-02-20 | 読書
佐藤正午 著(光文社文庫)

<評価>
感動度:☆☆☆
知識度:☆☆☆
娯楽度:☆☆☆☆
難易度:☆☆☆

おもしろいかと言われれば非常におもしろい。ただ、感動したり共感したりするかと言われれば「う~ん・・・」となってしまう感じの一冊。
テンポの良い独特の文体に引き込まれて一気に読んでしまったが、主人公、ヒロインのいずれにも感情移入することができず、読後感は消化不良な感じが残った。
ネットでのレビュー等を見ても、評価がかなり割れているようだ。
ただ、文体としては筆力があると思うし、氏の作品は初めてだったのでまた別の著作も読んでみたいという期待は持った。


Book Review No.346「テルちゃん」

2011-02-12 | 読書
玄侑宗久 著(新潮文庫)

<評価>
感動度:☆☆☆
知識度:☆☆☆
娯楽度:☆☆☆☆
難易度:☆☆

フィリピンから嫁いで来た若い花嫁の物語・・・という構図はわりとよくありそうな気がするが、僧籍にある著者というフィルターを通すとこういう話になるのか、と思う一冊。
登場人物がいい人ばかりというのが若干引っかかるところではあるが、邪心なく読めば心洗われます。


Book Review No.345「輝く夜」

2011-02-12 | 読書
百瀬尚樹 著(講談社文庫)

<評価>
感動度:☆☆☆☆
知識度:☆☆
娯楽度:☆☆☆
難易度:☆☆

クリスマスをテーマに描いた5編の短編集。
とにかく重い「永遠のゼロ」に比べると、同じ作者とは思えないぐらいに気軽に読むことができる。
私は基本的に読後感が爽やかな小説を好むので、この5編はいずれに非常に好み。
必ずしもハッピーエンドというわけではないが、読者に希望を持たせる終わり方をするのがとてもよかった。



Book Review No.344「時生」

2011-01-30 | 日々つれづれ
東野圭吾 著(講談社文庫)

<評価>
感動度:☆☆☆☆☆
知識度:☆☆☆
娯楽度:☆☆☆☆
難易度:☆☆☆

東野圭吾の作品の中にあっては、ミステリー的要素が少ないのがある意味異彩を放つ一冊。
ストーリー自体はありがちな「タイムトラベルもの」という感じで、多くのレビューで述べられているように奇をてらったものではないが、あらかじめ結末の予想がつく中でこれだけの感動を与えることができるのが作者の力量ということなんだろう。
父親と息子の物語ということで、息子を持つ父親としてはより深く感情移入せざるを得えない。
父と息子の物語と言えば重松清かと思っていたが、いやどうして、東野圭吾もなかなかです。


Book Review No.343「女系家族」

2011-01-22 | 読書
山崎豊子 著(新潮文庫)

<評価>
感動度:☆☆☆☆
知識度:☆☆☆☆
娯楽度:☆☆
難易度:☆☆☆

山崎豊子の著作というと、大きく分けると「二つの祖国」や「大地の子」に代表される歴史・社会モノと「暖簾」、「ぼんち」等の大阪・船場モノの二つの潮流があると思う。
私はどちらかといえば、前者のほうが好きなのだが、明らかに後者に当たる本作はなかなか読み応えがあっておもしろかった。

とにかく、これほど悪人しか出てこない小説というのも珍しいだろう。
山崎豊子の小説は善人より悪人のほうが多く、善なる主人公が魑魅魍魎の中で苦労するというパターンが多いのだが、まあ、本当に出てくる連中がことごとく悪人というか守銭奴というか。

その欲にまみれた悪人連中が最後に死者の遺言によって一気に奈落の底に突き落とされるのが実に痛快。
・・・さっぱりと終わるのは、山崎豊子の中では珍しいかもしれない。


Book Review No.342「平成大家族」

2011-01-22 | 読書
中島京子 著(集英社文庫)

<評価>
感動度:☆☆☆☆
知識度:☆☆
娯楽度:☆☆☆☆☆
難易度:☆

私の昔から好きな大家族モノ。
ストーリー展開自体はありきたりのもので、コメディタッチの文体は安心して読めるという感じ。
しかし、「平成」の家族の特徴は、やはり「家長」的存在の一家の主の立場が弱いというか軽いこと。
数々の問題が登場するが、その中で主人公たる当主の龍太郎氏はほとんど重要な役割を示さず、大団円への経緯すらほとんど気付きもしない。
この当主の存在感の軽さが当世の家族模様の特徴なのかな・・・と思わされる。


Book Review No.341「聖母 ホスト・マザー」

2010-12-19 | 読書
仙川 環 著(徳間文庫)

<評価>
感動度:☆☆☆☆
知識度:☆☆☆☆☆
娯楽度:☆☆☆
難易度:☆☆☆

「代理母」という賛否両論ある重いテーマに正面から向かい合った一冊。
一応、主人公は代理母を探す癌で子宮を失った女性だが、各章ごとに彼女をめぐる様々な人物の視点に移り変わっており、いろいろな立場から見方を俯瞰できる。
そういった描き振りをしていることから考えても、著者は代理母に対して単純に賛成とか反対とか割り切っているわけではないのだろう。

私の場合、我が家も結婚してから子どもを授かるまで6年を要しており、子どもなしの人生も漠然とながら考えていたこともあったので、普通の男性よりは主人公の気持ちが分かる気はする。
とは言え、私もそうだが、多くの人が一番感情移入しやすいのは、外堀を埋められる形で代理母にされそうになる主人公の義妹ではなかろうか?
義理の姉妹なら代理母OKというのは、どう考えても制度的(そもそも制度が整っていないのが問題とも言えるが)におかしいよなあ。


Book Review No.340「幻夜」

2010-12-17 | 読書
東野圭吾 著(集英社文庫)

<評価>
感動度:☆☆☆☆
知識度:☆☆☆
娯楽度:☆☆☆
難易度:☆☆☆☆

「白夜行」なみの分厚いボリューム、「白夜行」を髣髴とさせる時系列で並ぶ緻密なストーリー展開。
「白夜行」の続編と言われる本作だが、前作との最大の違いは主人公の片方の心情が現れているところ。
そして、心情が見えないヒロインを続編ととらえるか否かによって感想に差が出てくるところだろう。

一気に読ませるという点では「白夜行」と同じだが、「白夜行」ほどのインパクトは感じさせないというのが正直な感想。
終わりっぽくない終わり方が更なる続編を予想させるところだが、果たしてどうなんでしょうか?