創作小説屋

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月の女王-6

2014年07月25日 01時43分23秒 | 月の女王(要約と抜粋と短編)
『月の女王』5冊目のノートから、要約と抜粋


 茶髪の少年のバイクに乗せられた香。川べりの人気のない場所でようやく停まった。
 少年は<スタン=ウェーバー>と名乗った。
 日本人とのハーフの友達と家族ぐるみで仲が良かったため、日本語がしゃべれるらしい。
 今日はその友人と無事に香を連れてこられるか賭けをしているという。
 そんな話をしているうちに、クリス・白龍・イズミが追いついてきた。
 隙を見て逃げ出そうとする香。
 
↓↓↓

「痛っ」
 スタンの左手に衝撃が走る。その隙に香はスタンの腕の中から抜け出し、3人の方へ走りだした。
「ちょっまったっ」
 スタンが無事の右手を構えると、香の足元に気の塊をぶつけた。香がバランスを失って前につんのめる・・・と思ったら、
「おーっと、あぶねえあぶねえ」
 温かい腕に支えられた。見上げるとクリスが安心させるような笑みを浮かべている。
「あ・・・・・・」
「イズミのとこいってな」
 背中を軽くおされ、素直にイズミの元へかけよる。

↑↑↑

 形勢逆転。
 どこに香を連れて行こうとしたのか教えろ、というクリス。

↓↓

「教えなかったらどうする気?」
「力ずくで教えてもらう」
「やっぱりそうだよねえ・・・」
 しみじみとつぶやくと、一つ肯き、
「うん。じゃあ教える。でも条件がある」
「条件?なんだ?」
 眉を寄せたクリスにスタンはニッコリとして、
「教えたら、逃げてもいい??」

↑↑

 スタンは白状するといいつつも、自分はあまり詳しくは知らない、という。
「司ってやつに連れてこいっていわれた」
 その言葉にクリスと白龍が目を見開く。
「織田の大将も絡んでいるか?」
と聞いたが、スタンはきょとんと「誰それ?」という。

 スタンを逃がした後、クリスと白龍がボソボソと、
「菅原司だけが動いているのでしょうか?」
「風間忍も動いているのかもしれないって?」
と、言っているのに対し、香がそれは誰なのか、と詰め寄るが、また誤魔化される。

 しつこく詰め寄ると、
「織田の大将ってのが敵の一番偉い奴。本名織田将。菅原司と風間忍はその妾の子。本妻の子は織田ミロク。ミロクはまだ子供のため、司と忍のどちらが後見人になるかで争っている」
とだけ聞かされる。
 納得のいかない香だが、学校に戻らなければ、ということに気がつき追及をやめる。


↓↓↓

「あの男に関しては調べる必要ありだな。オレのデータにはあんな男いないぞ。名前聞いときゃよかった・・・」
 クリスの言葉に香は振り返り、
「名前、私きいたわよ。『スタン=ウェーバー』って」
「ウェーバー?聞いたことないな・・・。白龍、お前は?」
 白龍は静かに頭を横に振ると、
「あれだけの能力をもっているのなら、名前ぐらい知られているはずなんですけどね。どういうことでしょう?」
「うん・・・。しかし・・・ゆっくりしてらんねぇな、これは・・・」
 青い空はいつもにも増して澄んでいた。

↑↑↑


 一方、香を逃がしてしまったスタン。颯爽と駅までバイクを飛ばし、短い黒髪・長身の<リンクス=ホウジョウ>と合流した。
 作戦に失敗した言い訳をブツブツ考えているスタンに対し、

「まぁ、わかってると思うけど、妙子のせいにはするなよ」

と、リンクス。一緒に司に謝ってやる、というリンクスにスタンが抱きつく。
 
 バイクの二人乗りをしながら会話するリンクスとスタン。

↓↓↓

「でー?『4人目』はどんな奴だったー?」
「なんかなー」
 風の抵抗とバイクの騒音に負けないようにスタンが叫ぶ。
「冷たい女ーっ。こえーのー」
「美人か?」
「うーん。リンクの好みだとは思う」
 ピタリ、とバイクが停まり少し前につんのめる。
「な、なに?」
「信号、赤。-で、何系だ?」
「日本人だと思う。氷みたいな女だった」
「ふーん・・・氷ね・・・」
「うん。会わせてやりたかった・・・・・・とと」
 信号が青に変わり急に走り出す。
「どうせ明日にでも会うことになるぜ」
「えー?明日もいくんだー?ラッキー」
「・・・なんでラッキーなんだ?」
「だって香ちゃんに会えるでしょ?オレ、案外とあの手のタイプ好きなんだ、て、え?なに?」
 再びバイクが停まる。今度は信号などどこにもない。
「スタン・・・」
 くるりと振り向き、真剣なまなざしを向けられる。
「斉藤香に手出しすることは禁じられているからな。お前がどう思おうとそれは勝手だが、手だけは出すなよ」
「・・・・・・なんで?」
「命令だ」
「・・・・・・」
 スタンはヘルメットをぬぎ、バイクから降りて横にならんだ。怒った瞳がリンクスの黒い瞳とぶつかった。
「なんなの?いっつもいっつも『命令。命令』ってさ。そんなにあの司ってのは偉いの?なんで『ブラック・リンクス』があんな男の・・・・・・」
 言葉を止め、下唇とギュッとかむ。ヘルメットをかぶったままのリンクスの表情は読み取ることができない。しかしヘルメットごしのその黒い瞳から、恐ろしいまでの威圧感が伝わってくる。
「リンク・・・・・・」
 負けないように、しっかりと視線を受け止める。
「お前は・・・オレに大切なことは一つも言ってくれない」
「・・・・・・」
「いつもいつもだ。ずっと前から・・・・・・」
 何かに耐えるようにグッと歯を食いしばる。
「もう・・・おれはガキじゃない。少しはお前の役に立てるはずだよ。だから・・・」
「・・・・・・」
 リンクスがすっとヘルメットをぬぐ。完璧な無表情・・・・・・。
「斉藤香には『決められた男』っていうのがいるそうだ。それが誰なのかはまだ分かっていない。もしその男がお前だったとしても、そう分かってから行動しても遅くはないはずだ」
「・・・・・・決められた・・・・・・」
「オレが知っているのはそれだけだ」
 再びヘルメットをかぶるとエンジンをかけた。「乗れ」というように後ろを指でさす。
「・・・・・・リンク」
 つっ立ったまま、その瞳をみつめる。エンジンの音だけがうるさく鳴っている。それにも気付かないような二人の長い沈黙。・・・・・・見つめ合ったままの緊迫した沈黙・・・・・・。
「スタン」
 ふ、とリンクスの方がさりげなくそれを破った。
「スタン」
 もう一度、その名を呼び、まっすぐに瞳を見上げる。
「オレを信じろ」
 きっぱりとした確かな言葉。迷いがない、まっすぐな・・・・・・。
「そんな・・・・・・」
 泣くとも笑うともいえない表情でスタンが叫んだ。
「そんなこと言われたら何も言えなくなるっ」
「じゃ、言うなよ」
 にっと瞳が笑う。いつものリンクスだ。
「乗れよ。映画、次の回に入りたいんだから」
「うん」
 スタンはすばやい動作でバイクにまたがると、ぎゅっとリンクスにしがみついた。体温が伝わってくる。
「信じてるからねっ」
「あ?なにー?」
「なんでもないっ」
 頼れるものはこれしかない・・・・・・そう気がついたのは何年前のことだったろうか。そしてそれは今でも変わらない。
(これからも・・・・・・変わらない?)
 自問して急に不安になり、スタンはもっと強く腕に力をこめた。不安というよりもむしろ寂しさに近い。
(予知?・・・・・・まさか)
 自分で打ち消してみたが、その嫌な感情は消えてくれなかった。
「スタン?」
 一瞬だけ振り向いたリンクスの瞳がやけに優しく見えて、ますます不安を募らせるスタンであった。

↑↑↑

 ボチボチ歩いて学校に戻った三人。校門の前で偶然夕子に会う。
 今日欠席だったはずの夕子だが、急な頭痛がピッタリやんだので登校してきたという。その話を聞き、クリスと白龍が目配せをする。
 何気なく白龍とイズミが香と一緒に校舎に入って行き、クリスが夕子に確認する。
 夕子の頭痛が治まったのは、ちょうど二時間目が始まったころらしい。

 それから、クリスは気になっていることを夕子に問う。
「香ってアーサーのこと好きなのかなあ?」
 夕子のなぜ?に対し、クリスは、
「香には『決められた男』がいるから、香がアーサーを好きになると困る」
と答える。決められた男というのは、アーサーでも自分でも白龍でもない、他の誰かだという。
 夕子はしばらく考えたのち、
「憧れの人、とは言ってたけど・・・・・・本気で好きになりかけてるかもしれない」
 では、諦めさせないといけない、とクリス。

↓↓↓

 チャイムが鳴りだした。わらわらと教室から人が出てくる。
「でも香ちゃんかわいそう・・・・・・」
「うん・・・でも、さ、かなわない恋をするよりいいと思わない?」
「それは・・・・・・クリス君の意見?」
 夕子の言葉にクリスはふっと笑みを作った。夕子もつられたように微笑んで、
「そう・・・それじゃ、クリス君も気をつけなくちゃね」
「え?なにを?」
 夕子はにーっこりとすると、
「『かなわない恋』はしないほうがいいんでしょ?」
「・・・・・・・・・」
 閉口したクリスを後ろに夕子は香達のほうに走って行った。
 残されたクリスはゆっくりと歩きながらブツブツと、
「・・・・・・見破られちゃってるみたいね・・・・・・。やっぱり年上なんだわ夕子ちゃんってば・・・。どうして分かっちゃったのかしら・・・・・・」
「何を一人でいってるんだ?」
 すぐ上から声がして見上げると、白龍の涼しげな瞳が目の前にあった。クリスは真顔に戻ると、
「香は?」
「イズミさんがついている。それと本庄さんが・・・・・・」
 言葉を濁す。視線の先では香と妙子がきゃあきゃあと騒いでいる。
「ほぼ確定だ。夕子ちゃんは十時少し前・・・・・・つまり香がさらわれたあたりで頭痛が治っている」
「足止め・・・・・・か。本庄さん自身には何の能力もないようだが・・・」
「ああ・・・今、高村に調べてもらってるんだけど・・・」

↑↑


だーーーーーーーーーー!!終わらない!!
今、5冊目のちょうど半分です。
なんかまとめるのが面倒で延々と書き写してしまって、
時間ばかりが過ぎてしまいました。

スタンは今後、リンクスと決別して香達の仲間になります。
ずっと後のことだけどね・・・。

香がアーサーを好きって、唐突な感じになってるけど、
本当は全然書き写してないところで、
香がアーサーの言葉や行動にいちいち赤面してたんです。
そのたびに、ピリピリしてたクリス君^^;

香とクリスの会話もちゃんと載せていかないとダメだよね;
これからは気をつけようかな・・・・・・
(今までのはもうシュレッターしちゃったから手遅れ~^^;)

そうそう。香は、クリスのことを名前で呼んだことがありません!
いつも「ちょっと」とか「あんた」とか・・・
他のメンバーは、白龍君、アーサーさん、イズミくん、なんだけどね。


香がクリスを名前で呼ぶのはずっとずっと後・・・・・・
香が自分の本当の気持ちに気がついた時です。

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月の女王-5

2014年07月23日 11時04分06秒 | 月の女王(要約と抜粋と短編)
『月の女王』4冊目のノートから、要約と抜粋


第二章 来襲

「4人集まったのだから本当のことを教えて」
という香に対し、話をはぐらかすクリスと白龍。
 二人とも、香はまだ「変わりたくない」という気持ちが大きく、能力を開花しきれていないので本当のことを話すのは得策ではない、という考えを持っていた。イズミとアーサーもそれに従う。

 転入手続きの書類作成のため、高村の部屋に来たイズミ。
 クリスにむかってひざまずき、
「クリストファー様」
 と呼びかける。その必要はない、と顔をしかめるクリス。
 イズミとクリスは十年ぶりの再会だという。
 十年前の話をしかけたが、クリスの精神状態が不安定になったため、高村が背をさすって落ち着かせる。
 二人が部屋から出たのを見送ってから、高村は引き出しから一枚の写真を取りだした。
 クリスとその両親と高村の4人で写っている写真。
「エレン様・・・どうぞクリス様をお守りください・・・」
 高村は目をつむり祈るようにつぶやいた。

 イズミは香の家に一緒に住むことになる。
 香が父からの電話(父は私立高校の教師。合宿につきそっていて留守、とのこと)に出ている間に、香の母・夏美がこっそりとイズミに問いかける。

↓↓↓

「あなたは・・・『北』の人?」
「え・・・」
 イズミの表情が変わる。夏美は微笑むと、
「じゃあ、結界を張れるのよね?」
「・・・・・・はい」
 イズミはうなずきながら、確かめるように、
「あなたがこのマンションに結界を張っているのですか? 白龍と同じ波長だからてっきり彼がやっているのかと思っていました」
「ええ、私です。でも私の力ではもう限界みたい。先ほども破られかけました。確か『北』の人の結界は4人の中で一番強いと聞いたんだけど・・・」
「・・・・・・」
 イズミは目を細め、夏美を見つめ返した。
「あなたは・・・どこまで知っているんだ? 誰に聞いた? 自分の子があの『予言』の子だと・・・」
「十年前に・・・」
 夏美は落ち着いた口調で言葉をついだ。
「十年前に母が亡くなる間際に話してくれました。私の家は本流からは外れているのですが、まれに能力保持者が生まれる血筋で・・・。特に母は強い力を持っていたために、どこかで聞かされていたようです。その『予言の子供』の話を・・・」
「それは・・・十年前・・・?では、姫は・・・」
「8歳でした」
 憑きものが取れたように夏美の顔が安らかになっている。十年間誰にも話せず胸の中にしまいこんできたものをやっと口に出せるからだろう。
「私は主人との結婚を反対され・・・まあ当たり前ですけどね。主人は『むこう』のかなりいい家の人ですから・・・。それで駆け落ち同然で結婚したんです。だから母と香が会ったのも母の臨終の時が初めてでした。母は香を一目見たとたん、香と二人きりになりたがって、そして・・・」
「では、姫を封印したのは・・・」
「私の母です」
 夏美はふっと息をついた。
「母は笑っていました。まさか自分が『封印せし者』だとは思わなかったって・・・」
「それで・・・」
「ええ。香を『封印』したあと、私に『予言』のことをすべて話して・・・力尽きたように亡くなりました。それから私にも『能力』がほんのわずかですけど備わりました。たぶん母が引き出してくれたんだと思います」
「そう・・・・・・」
 イズミは深く肯いて納得したように、
「十年前に現れたあの老婆はその方だったのですね・・・・・・」

↑↑↑

 何気ない会話の流れから、白龍がクリスに思わず激白する。
「僕は十年前に家族を一度になくして、母の妹の家で育てられました。だから家族がどういうものだったのか忘れてしまった。叔母の家では家族というものを味わえなかったので・・・・・・」
 それに対し、クリスが、自分も十年前に母を亡くしているので、その辛さは少しは分かる。お前はその辛さを一人で乗り越えたんだからすごい。頑張ったんだな、と答える。
 白龍は自己嫌悪におちいる。

↓↓↓

「・・・・・・クリス」
「・・・・・・え?」
 ボソボソっと聞こえた自分の名前。息がつまるほど緊張しながら次の言葉を待つ。
 白龍はうつぶせたまま、小さく続けた。
「・・・・・・ごめん」
「・・・・・・」
 クリスは身動きもできなかった。確かに今までと同じ声なのだが、なぜか別人のように思える。
「僕は・・・自分の境遇を他人に対する優越感ににしていたのかもしれない。僕だってけっしてずっと不幸だったわけではないのに・・・」
「・・・・・・」
「母親をなくしても、それを感じさせないくらい明るくふるまっている人もいるのに・・・」
 わずかに声が震える。
「僕は・・・我儘だ」
「白龍・・・・・・」
 クリスはそっと白龍のやわらかい髪に触れた。白龍は身じろぎもせず繰り返した。
「我儘だ・・・・・・」
「白龍・・・・・・」
 クリスは優しいといっていいほど穏やかな声で、
「オレ・・・・・・うまく言えないけど・・・・・・せっかく会えたんだから・・・だから、友達になろう」
「・・・・・・」
 白龍がゆっくりと身を起こし、クリスを見つめる。クリスは青い空色の瞳でまっすぐに見返した。

↑↑↑


 忍の部屋に、真田の制止を振り切って<司>がやってくる。
「オレに諜者をつけて何を調べさせている!」
 忍の胸倉をつかみ揺すぶる司。でも忍は飄々と受けながす。
 司が出て行ったあとに、一人の少年がやってくる。弟の<ミロク>。十歳。
 明日一緒に乗馬に行こう、というミロクの誘いを受ける忍。
 忍の体調の心配をする真田。


 イズミと一緒に暮らすことになったことを、イズミファンの英子から羨ましがられる香。
 イズミを「イズミさま」と呼ぶ英子。香が「イズミくん」と呼んでいることにも大騒ぎ。

 妙子と広樹がケンカしながら教室に入ってくる。その様子をクリスと白龍が用心深く観察している。

 一時間目の体育終了後、更衣室に香と妙子だけ残っている。妙子が校内で迷ってしまい、着替えが遅れたことが原因とのこと。香の親友夕子は今日は学校を休んでいた。
 妙子が着替え終わったころ、いきなり更衣室の窓が開き、茶色の髪・緑の瞳の少年が侵入してきた。
 軽口をたたきながら、香を捕まえ、逃走。
 異変を察知して飛び込んできた白龍に問われ、妙子は呆然と「連れて行かれちゃった」と答える。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

お気に入りのシーンや、残しておきたいな、と思ったシーン、
要約するのが面倒なところは、書きだしています。

で、今回気がついたんですが・・・

戦闘シーンを面倒くさくて全然写してないんですね。
だから書きそびれてしまってる感じなんですが・・・

今まで、戦闘がおこなわれることになったとき、
一番に香を守ろうとするのは、必ずクリスです。
必ずクリスが一番に飛び出してきます。

なんか今回もクリス×白龍の話とか書き出してしまってるから
そっちばっかり重点いってる感じして、注釈つけたくなってしまいました。

香とクリスの不毛な会話とかもはしょっちゃってるもんね^^;

この時点で、香はかなりクリスには気を許していて・・・
というか、言いたい放題いっています。
香はクリスに対しては今でいう「ツンデレ」な感じかも。


夏休み入ったのでなかなか書けない・・・。
あと4冊!早く書いてしまいたいよ~~。

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月の女王-4

2014年07月20日 12時00分00秒 | 月の女王(要約と抜粋と短編)
『月の女王』3冊目のノートから、要約と抜粋。


 香の部屋で、香が夕子と妙子に、香はアーサーのことが好きなのではないか?と詰め寄られている。
 香が「好きな小説の主人公に似ているから憧れているだけ」と答えると、なぜか妙子が「よかった」と胸をなでおろした。

 薄暗い部屋の中、忍の元に桔梗がやってくる。
「今日の昼の動きは司様のご指示のことでした」との報告。
 忍は真田を呼ぶよう命令をしたが、その前に、と桔梗を呼びとめる。
「今日は私たちが初めて出会った記念日だよ」
と、小さな薄紫のペンダントを渡す。「あれから八年・・・」

 桔梗と入れ替わりに真田がやってくる。
「十年前、中国で起きた一家心中事件について調べてくれ」
 従順に頭をさげる真田。
 ミロクの部屋に行こうとした忍が倒れる。人を呼ぼうとする真田を制する忍。
「今、こんなことが知られたら、司兄さまが・・・」

 香の身の回りに異変が起きはじめてから三日目の朝。
 翌朝、香・クリス・白龍・アーサーで学校に向かっているところ、また襲われる。
 3人で応戦していたところ、アーサーがやられそうになったのを見た香が我を忘れて能力を発動。あまりもの力に「あんな雑魚にあんな力を使うなんてエネルギーがもったいない」とクリスがあきれる。
 このままでは学校に遅刻してしまう、と走り出した香の前に、高村の車が停まる。4人とも学校まで送って行ってもらう。
 別れ際、高村がクリスにそっと手紙を渡す。「どう・・・なさいますか?」


↓↓↓

 香と白龍が三年生の昇降口に入って行ったのを見届けてから、クリスはこっそりと校舎の影に入った。表情が先ほどまでとは別人のように気難しくなっている。
「・・・・・・誰もいない・・・な」
 周りを見回してから、カバンを探り、高村から渡された封筒を取り出した。中を見ることを恐れるようにゆっくりと開封する。中には薄っぺらの紙一枚。
「・・・・・・ふーん」
 さっと目を通しうなずく。もう一度読み直してから、思い切ったようにそれをびりびりと破りはじめ、小さくなった紙吹雪をさらさらと地面に落した。すると・・・・・・それはとけるように地面にすいこまれてしまった。
「『どうなさいますか』か・・・」
 消えていく白いつぶを見ながら、クリスは高村の言葉を思いだし、苦しげにつぶやいた。
「どうしようもねえ・・・よなあ・・・」

↑↑↑

 教室に行くと、女の子たちが騒いでいた。
 今朝の車登校、クリス・白龍・アーサーと目立つ三人と一緒にいたこと、
「斉藤さんっていったい最近どうしちゃったの?!」
 詰め寄られている中、長谷川広樹が助け船をだす。
 広樹のとりまき連中が香に謝ってきた。「この子達も悪い子じゃないんだ」と嬉しくなる香。

 妙子が騒がしく登校してくる。
 妙子を見て驚く広樹。それに冷たく対応する妙子。
 香に関係を問われ、妙子の父が広樹の姉と結婚したから、義理の叔父と姪にあたる、と答える。

 放課後、帰ろうとしたところ、正門の前に人だかりができていた。
 クラスメートの<西田英子>に、彼女は水泳界では伝説の女子高生、生命保険のCMにも出ている<古沢イズミ>だ、と教えてもらう。

 近づいていくと、イズミの方から香に近づいてきた。
「遅くなって申し訳ありません」
 と膝まずくイズミ。
 遅れてやってきたクリス、イズミをみてはっと目を見開く。
 イズミも同様にクリスを見て驚いたように何かを言いかけたが、「はじめまして!」というクリスの言葉に、何事もなかったかのように「こちらこそ」と対応する。

 アーサーもやってきて、これで無事4人が集まった。

↓↓

(これからはじまる・・・?)
 何がはじまるというのだろう・・・。香は自分がとんでもないことに巻き込まれはじめていることをうっすら感じはじめていた。変わりたくない、平凡でいい、それだけを願ってきた香にとって、それは恐怖にも近い感情を抱かせた。しかしそれにも増して内面からあふれ出る使命感みたいなものがどんどん大きくなっていく。
「これから・・・はじまる・・・」
 香をとりまく運命の糸は、今、確かに見えない力強い手で引かれはじめたのだった。


↑↑

で、第一章終了。

今だったら、紙じゃなくてメールだろうなーーー。
なんて思ったりしましたが、当時のまま書き写してしまいました。
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月の女王-3

2014年07月19日 14時00分00秒 | 月の女王(要約と抜粋と短編)
『月の女王』2冊目のノートから、要約と抜粋。


 香のマンションの目の前の、大きなマンションの一室。
 クリス付きの執事<高村>がクリスと白龍にケーキを用意していた。
 自分に敬語を使う白龍に不満なクリス。
 この部屋から香の部屋が良く見える。

↓↓↓

「夜中は起きて見張っているわけにはいかないよな、やっぱり。どうすればいいと思う?」
「大丈夫だと思いますよ。寝ているときは開放されているでしょうから」
「・・・って、どういう意味だ?」
「どうやら彼女の目覚めを妨げているのは彼女自身のようですから。寝ている間は意識がなくなるのではないかと」
「ふーん・・・・・・」
 二人は同時に窓の外に目をやった。香は母親とキッチンにいるようだ。
 白龍がポツリとつぶやいた。
「僕たちはいつまでこんなことを続けなければならないのでしょう・・・」
 一瞬の間の後、クリスが答える。
「見つけるまで、だろ?」
 白龍はクリスをちらり、とみて、ゆっくりと、つぶやいた。
「そして・・・なくなるんですね」
 白龍の意味深な言葉に、クリスは用心深く、
「なにが・・・だ?」
「それは・・・決まっているじゃないですか」
 クスッと白龍は笑った。クリスがギクリとするほど冷たい笑顔で。
「決まってる、か」
 なんともいえない表情で、クリスは紅茶を飲みほした。

↑↑↑

 「寝るときには部屋のカギを閉めろ」と別れ際にクリスに言われたが、そんなことをしたら朝起こしてもらえなくなる、と鍵を閉めずに寝ようとした香。
 うつらうつらしだしたころ、部屋に父親がこっそりと入ってきて・・・・・・香に包丁を振り下ろそうとした。
 すんでのところで我に帰った様子の父。香は大きく目を見開いたまま、何年かぶりに泣いた。

 高村に「自分がしていることが本当に正しいのか迷ってしまう時がある」と話すクリス。
 白龍に自分は嫌われているようだ・・・というと、高村は、クリスも出会った当初は自分のことを嫌っていたではないか、こちらが好きでいればいつか分かりあえる時がくる、と励ます。

 <風間忍>の書斎に<真田>がやってくる。「ミロク様がお越し願いたいと・・・」美しすぎる忍に見とれる真田。
 ミロクの寝室に向かう忍は、ふと足をとめる。
 「桔梗」
 呼ぶと、窓から風が吹く。「どうだ?動きそうか?」「もうすでに・・・・・・」
 「おもしろいことになりそうだ」
 忍がつぶやく。

 翌日、香は不機嫌そのもの。
 アーサーにだけはようやくまともに対応。
「お父さんに殺されそうになった。お父さんは家を出て行った」
 半泣きでいった香に対し、
「ヒメのオトウサンはヒメをアイシテいます」とアーサー。
「香のこと愛しているから、殺せなかったんだし、自分から家を出ていったんだよ」とクリス。
「命令に背いたうえ、二度とこんなことをおこさないように自ら家を出て行くなんて、すばらしい方ですよ」と白龍。

 登校してみると、広樹のとりまきの前で穴をあけたことは、「雷が落ちた」ということなっていた。
 自分のことを気味が悪くないか?と夕子に聞くが、夕子は「手を汚さずに穴をあけられるなんて便利でいいね」とあっけらかんとしている。ほっとする香。

 再び転入生がやってきた。大人っぽい女子生徒。今度こそ4人目か?と白龍に尋ねようとする前に、
「香ちゃん!久しぶり!」と抱きつかれる。
 やたらと人懐こくて明るい<本庄妙子>は、幼稚園時代に香と遊んだことがあるという。香はまったく覚えていないことを詫び、自分を覚えていてくれたことに礼を言う。
 人見知りの香があっという間に打ち解けてしまい、クリスは警戒するが、白龍曰く「あちら側ではあるが、強くはないから心配ないのでは?」というので、このまま様子をみることにする。
 「何かあったら連絡しろ」と白龍にいうクリス。

 体育の時間。テニスを選択している香にくっついて、妙子と白龍もテニスの授業に参加。
 妙子がホームランを打ってしまい、香と妙子は隣の空き地でボールを捜していた。
 そこへ、前も現れた見えない手が出現する。白龍が対戦するが、残り一体の時点でやられてしまう。そこへクリスが慌ててかけつけ、始末する。
「何かあったら連絡しろと言ったのに」と怒るクリスの前で、白龍が倒れてしまう。

 クリスの家のベッドで白龍は目覚める。倒れた原因は空腹と疲労であった。書類の住所もでたらめで、昨晩まで香の部屋の見える公園で野宿していたらしい。
「一緒に住もう」とのクリスの誘いを一度は断るが、香の見張りを全面的に引き受ける、ということで折れる。

「すみません」という白龍に、クリスは不機嫌に部屋を出て行く。
 不機嫌になられた理由がわからず戸惑う白龍に、高村が「仲間と認めているのなら、『すみません』ではなく『ありがとう』というべきだったじゃありませんか?クリス様はそれを待ってらしたようですよ」と。
 戻ってきたクリスに「ありがとう・・・・・・クリス」とはじめて名前を呼ぶ。

 弟アリスから電話があったと高村から言われ、電話番号まだ教えていないのに、と驚くクリス。高村曰く「カトリシア様から聞いたそうです」。
 カトリシアにもうばれたのか・・・・・・とため息をつきながらも、電話をし、弟アリスと楽しそうに話すクリス。それを心配そうに見つめる高村。


 
以上、2冊目終わり(3冊目にも少しかかってしまったけど)

まだ携帯がない時代だから家電なんですね~~。

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月の女王-2

2014年07月18日 13時12分36秒 | 月の女王(要約と抜粋と短編)
『月の女王』1冊目のノートから要約と抜粋


第一章 邂逅


 主人公は地味で真面目で目立つことが大嫌いな<斉藤香>。高校三年生。

 香の誕生日の翌朝、派手な金髪にアイスブルーの瞳の<クリス=ライアン>という少年が話しかけてきた。
 向かいのマンションに引っ越してきて、同じ高校の一年生に編入するという。
 目立つことが嫌いな香は冷たく対応するが、クリスはめげずに付きまとってくる。

 同じ日、<辻白龍>という美形の男子生徒が同じクラスに転入してくる。
 「斉藤さんの近くの席にしてください」という白龍。香とは遠い親戚だという。クリスも同じく遠い親戚らしい。

 クラスの女子にやっかまれて辟易する香。
 クリスと白龍に「4人集まったら説明する」「僕たちはあなたを守るためにきた」と言われ、実は自分は国際犯罪組織の麻薬の取引現場でも見てしまって、高校生スパイの4人が守ってくれるということか、と一人勝手に解釈し納得する。

 6時間目の授業中、香はふと昨晩の夢を思い出す。左の手の甲の中央から金色の光が出ていて、それを覆う自分の皮をはがせば、自分は変われる・・・という思いにとらわれ、ベリベリとはがしていく。しかし途中で「変わりたくない!」という思いが強くなり、目を覚ました・・・という夢。

 放課後、今度は<長谷川広樹>に声をかけられる。広樹は校内で知らない人はいないというほどの有名人。女子生徒から絶大な人気を誇っている。
 「一緒に帰ろう」と声をかけられ、4人の中の一人なのか?と思ったがそうではない様子。

 無理に香を連れだそうとした広樹の前にクリスと白龍が現れる。クリスが広樹に攻撃をしかけようとしたが、白龍が「彼は『こちら側』ですよ」と止める。
 3人がもめている隙に、話題の中心である香はさっさとその場を逃げ出した。

 親友の夕子と一緒に帰ろうとした香だが、広樹のとりまきの女子達につかまってしまう。
 罵詈雑言を投げかけられ、じっと我慢していたが、夕子のことを悪く言われ、プツンッと切れる。

↓↓↓

「私のことだけならまだ許せる。黙ってきいてることもできる。だけど・・・・・・」
 カッと香を取りまく空気が白く光った。驚いて女の子達が飛び離れる。見えない炎に包まれながら、香は両腕をふりあげた。
「だけど、夕子を悪くいうのは許さない!!」
 ビリビリビリビリッ。紙を破るような音。香の左手に閃光が・・・・・・!
「ちょ・・・・・・な、なに?!」
「ゆるさない!!」
 まぶしい光が地面にたたきつけられた!

↑↑↑

 夕子に知らされ、現場にかけつけるクリス・白龍・広樹。直径2m深さ1mほどの穴が掘られている。その周りに香と女の子たちが倒れていた。
 女の子たちは広樹に連れて帰らせ、穴は「大地の力」を持つクリスが簡単にふさいだ。

 校門を出たところで、香に見えない「手」がおそいかかってくる。クリスと白龍で対応しようとしたが、香に危険が及びそうで力を使うことができない。
 そこへ褐色の肌をもつ青年<アーサー・ジョセフ・ビギンズ>が現れ助けてくれる。彼が3人目であった。
 「ニホンゴ、シツキまえからベンキョウします」(4か月前から勉強しています、の意)だそうで、片言の日本語しか話せない。
 香のことを「ヒメ」と呼ぶアーサーにドキドキする香。

 香が帰宅すると、珍しく母が家にいた。
 「何か変わったことは?」と聞かれ、「外国人がきた」と答えると、母が明らかに動揺。
 「・・・とうとう、時がきたのね・・・」とつぶやく母。



ここまでがノート1の内容でした。
こんな調子で8冊分書いていこうかな、と思います。はい。

コメント
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