この物語は江戸時代慶安四年間(1651年)に時の将軍・家光の命で大改築が行われた東京上野の東照宮(寛永寺)の普請をモチーフに、実存した江戸の堂宮大工棟梁(宮大工、彫り物大工※1)左甚五郎※2を交えたフィクションです。
その時彫られた、唐門に現存する甚五郎作の『昇龍・降龍』があります。あまりに見事なの高彫のため、毎夜龍が不忍池に水を飲みに行くと逸話が生まれる程で、講談『名工甚五郎の水呑みの竜※3』として伝えられています。
お話は、四人の名工の一人(架空)を主軸に、普請に関わった人たちと江戸の様子を描いています。
できるだけ忠実に設定を考えていますが、時代考証、登場人物設定など、「そう固い事言わずに」空想娯楽小説としてお楽しみいただけたら幸いです。
タイトルは、諺『ついた餅より心持ち』。実際に餅を貰うよりもその気持ちがもっと嬉しいの意から、物質的なことよりもそれに込められた気持ちが嬉しい。を文字って、『ついた餅も心持ち』。いづれにしても人の気遣いのありがたさを意味します。 筆者
※1 主に宮大工は寺社仏閣などを専門にする大工。彫り物大工は、欄間などの彫刻を施す彫刻師のことです。
※2 日光東照宮の『眠り猫』を始め、日本各地に足跡を残すは江戸時代初期に活躍したとされる伝説的な彫刻職人。講談では地元の大工に腕の良さを妬まれて右腕を切り落とされたため、左腕一本だった。また、左利きであったために左という姓を名乗ったという説もある。
※3 講談では脚色し国中から選ばれた四人の名工が競い合い、甚五郎の龍だけが動き出したとされています。
その時彫られた、唐門に現存する甚五郎作の『昇龍・降龍』があります。あまりに見事なの高彫のため、毎夜龍が不忍池に水を飲みに行くと逸話が生まれる程で、講談『名工甚五郎の水呑みの竜※3』として伝えられています。
お話は、四人の名工の一人(架空)を主軸に、普請に関わった人たちと江戸の様子を描いています。
できるだけ忠実に設定を考えていますが、時代考証、登場人物設定など、「そう固い事言わずに」空想娯楽小説としてお楽しみいただけたら幸いです。
タイトルは、諺『ついた餅より心持ち』。実際に餅を貰うよりもその気持ちがもっと嬉しいの意から、物質的なことよりもそれに込められた気持ちが嬉しい。を文字って、『ついた餅も心持ち』。いづれにしても人の気遣いのありがたさを意味します。 筆者
※1 主に宮大工は寺社仏閣などを専門にする大工。彫り物大工は、欄間などの彫刻を施す彫刻師のことです。
※2 日光東照宮の『眠り猫』を始め、日本各地に足跡を残すは江戸時代初期に活躍したとされる伝説的な彫刻職人。講談では地元の大工に腕の良さを妬まれて右腕を切り落とされたため、左腕一本だった。また、左利きであったために左という姓を名乗ったという説もある。
※3 講談では脚色し国中から選ばれた四人の名工が競い合い、甚五郎の龍だけが動き出したとされています。