鑿壁偸光 漢字検定一級抔

since 2006.6.11(漢検1級受験日) by 白魚一寸

過去問の間違った訓読み問題を寝床で解く

2007年06月03日 | 三点セット3 過去問

  読み問題は、寝床でしています。「征服」の印をつけたところを終え、以前、過去問を解いて間違ったところだけを再度解きました。矢張り、訓読みの方がよく間違います。

1, 法正しければ則ち民愨む 18-2 ×(あわれ)む ○ (つつし)む

 これは、恐らく、愍(あわ)れむと混乱したのだと思います。あわれむという訓の漢字は、外に、哀れむ・恤れむ・矜れむ・憫れむ・閔れむ・憐れむがありますが、孰れも送り仮名は「れむ」です。従って、送り仮名が「む」の時は、絶対あわれむではありません。

 なお、愨の音読み熟語は見出し語にないので、音は憶えなくてもいいとしていますが、「辞典」の意味欄に謹愨(キンカク)という熟語が載っています。謹も愨もつつしむという訓で、同訓で構成された音熟語ですから、訓を憶えるのに好都合です。謹愨は憶えておいた方がいいかもわかりません。

2, 鐫る 18-2 ×き(る) ○ )る、()る

3, 賞賛の声を吝しむものではない 16-2 ×(いぶか)しむ ○ )しむ

 一文字の訓って結構難しいです。いぶかしむは、訝しむです。吝は、他に(やぶさ)か6-1Y 11-2K 13-3Kという訓が頻出ですが、 (しわ)いという訓は、onlyなのに一度も出ていません。

4, 啻に 83Y 122Y 152Y 173Y 182Y ×(つと)に ○ (ただ)に

 これは頻出なのですがよく間違います。 「つとに」は夙にですね。 啻には、文章題で出るとよくわからなくなってきます。私が間違った17-3の文章では、

彼の女の持って居る「円満」は、啻に彼の女の容貌のみにあるばかりでなく、人間の形を成して居る肉体の総ての部分に認める事が出来ました。就中・・・

 現代では、あまり使われず、「ただ単に」と同義でしょう。「辞典」の啻の意味欄に類として、只が載っていますので、啻=只と憶えておきます。尚、余談ながら、私は谷崎の上記のような文章は苦手です。

5, 高野大師の宣いしも嬉しや・・ ×(うべな)いし ○ のたま)いし

 宣にむべという訓があるので、この連想から、うべないしとしてしまったようです。うべなうは、肯うや諾うですね。これも答えを見るとなんだと思うのですが・・・

 過去問の読み問題は、かなり「征服」に収録されており、重複部分は、割愛しましたので、4-1まで割と早く終わりました。今は「本試験型」の読み問題の間違ったところを遣っています。

 先週は、飲み会もあったし、帰りも遅かったし、あまり学習はできませんでした。受験しないのですから、緊張感がなくてもやむを得ないのですが、直前の学習2週間だと間延びするような感じがします。



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