(21.4.25 表題変更など)
1級の出題範囲は、漢検HPによると、「常用漢字を含めて、約6000字の漢字 (JIS第二水準を目安とする)」とあるだけです。
採点基準には、「1級・準1級の解答は、『漢字必携一級』(財団法人日本漢字能力検定協会発行)に示す「標準字体」「許容字体」および「旧字体一覧表」による。」とあります。
「必携」には、資料一乃至三として、出題の対象となるとして、常用・準一級・一級の音訓表が載っています。従って、この音訓表に載っている漢字が出題範囲です。過去問でも、この出題範囲は厳格に守られ、音訓表以外の漢字は出ていないと思います。「征服」も殆どが過去問ですから、同様でしょう。
ところが、それ以外の問題集には、配当外の漢字が散見されます。「合格ノート」に結構あることは、ささきしげき様がご指摘の通りです。
むろん、漢字は、6000字だけではないのですから、それ以上の漢字を勉強することは有意義なことです。でも、配当漢字を憶えるまでは、配当外の漢字は無視しないとやってられません。私は、配当外の漢字を見つける度に、1外 と書いて無視することにしました。
「辞典」の見出し語にも、寸を詘げて尺を信ぶ、鐃鈸の下線部、魴の
は、1外です。見出し語の上に×をしました。
魴の見出し語は、魴 =竹麦魚しかないので、魴も出題可能性は低いでしょう。
また、親字の下付き語を探していますと、咿唔(唔も勉強しない漢字にする)、兕觥、耒耜、蛆、蚍蝣の先頭の漢字は、1外です。屹度、探せば未だあるでしょう。
重箱の隅の話になってしまいましたが、私は、1級の学習は、1級配当漢字とお友達になることだと思っています。未だ、読み書きは十全には出来ませんが、お友達か否か(配当漢字か否か)は、なんとなく分かるようになってきました。
大魚の名。「魴鰥(ホウカン)」
とありました。類語には「鯤」があり、「鯤」の見出し語は「鯤鵬」のみで、果てしなく大きいもののたとえ...という意味ですね。鯤=魴鰥なのかは不明ですが、鯤も鵬も伝説上の生物のようです(「鯤鵬」で調べても中国の航空会社しかヒットしませんが笑)。
「魴鰥」に関しては詩経‐斉風がヒットします。
>鯤=魴鰥なのかは不明
>「魴鰥」に関しては詩経‐斉風がヒットします。
白川静氏の「詩経国風」(平凡社東洋文庫)に拠ると、破綻が予想される結婚の歌のようですね。魚は、間男の謂でしょうか。
魴鰥:魴は、折敷(おしき)魚。身広く薄く、細鱗。鰥はどのような魚か知られぬが、笱(竹冠+句)でとるような川魚である
とありますから、魴鰥は実在していたお魚でしょう。
一方
>鯤も鵬も伝説上の生物のようです(「鯤鵬」で調べても中国の航空会社しかヒットしませんが笑)。
と仰有るとおり、鯤は、「荘子」冒頭に出てくる、北の海に住む、大きさ、幾千里なるを知らずというお魚ですから、これは伝説魚でしょう。
従って、鯤≠魴鰥だと思います。
お魚の名前は1級にはあまり出ないような気がしますが、色々調べると楽しいですね。