石井信平の 『オラが春』

古都鎌倉でコトにつけて記す酒・女・ブンガクのあれこれ。
「28歳、年の差結婚」が生み出す悲喜劇を軽いノリで語る。

豊饒の時を求めて

2008-09-22 14:31:29 | メディア
オラは来月で66歳になる。孫と遊ぶしか時間の過ごしようがなかった江戸時代の爺さんとは、だいぶ、暮らしの環境が違う。

部屋にこもっても、写真集を含む書籍類が天井まであって、他に、ビデオテープやDVD、録りためたカセットテープに、CDが山をなしている。

この状態を称して、「複製芸術に閉じ込められた状態」と言える。

新聞・雑誌が別な山を作り、テレビ・パソコン・電話・ファックスの機器が、「蛇口をひねれば」ジャブジャブと外界の情報を吐き出してくれる。

まるで「駄菓子のお城」に住むように、「安価な情報」がそそりたつ居住環境ではないか。選択自由、持ち運び自由、立て籠もるのも自由、逃げるのも自由。

これが、「豊かさ」か? これが自由か? ここで体験することが、本当の「現実」なのですか? 

物がなく、敗戦直後の焼け跡を駆けずり回って遊んだ幼児期。あれはあれで、Quality of Timeとしては「豊饒」だったのではないか。

みなさん、近く66歳のオッサンが、意味なく鎌倉の町を駆けずり回る場面が目撃できそうですよ。

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