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「生協の白石さん」

2005-12-06 13:02:08 | 
「生協の白石さん」著:白石 昌則, 東京農工大学の学生の皆さん
(講談社)


また立ち読みレビューですが(笑)。

みんなそんなに人とのふれあいに飢えてるのかあ・・・と思わされる本。

確かに当意即妙な受け答えは面白いです。
そして白石さん本人のエッセイ付き。この騒動に対する戸惑いが溢れつつサービス業におけるコミュニケーションの大切さに一応納得するが、他校生協への迷惑を考えたり、生協カードの本来の趣旨を何度も訴えたりと、生真面目な性格がエッセイからも伺えます。カードのコメントに対しても、いつも余裕を持って答えていたわけではなく、自分に余裕のない時のコメントに反省したり、もっとこういういい方があるのでは・・・と考えたり。

結局「言葉」っていうのは、どれだけ心を込められるかっていうことのみに尽きるという感じですね。
相手を思いやり、自分を知り、発した後も省みる。
本来「言葉」に添ってあるべき人間の「言葉」に対する態度というのを思い出さされます。生協カードという媒体を使ってその丁寧であるべき「言葉」の手順をカタチにして見せられたというか。
発した言葉は取り戻せないんですよね。昔の人はそれが解っていたから「言霊」なんて言葉があったわけだし。
適当だったり投げやりだったり取り敢えずその場しのぎだったりする最近の「言葉」へのぞんざいな態度に警鐘を鳴らしているかのようなこの「生協の白石さん」ブームです。
でも結局、カオの見えない「白石さん」という「誰か」の言葉に踊らされるネット社会の一側面も垣間見える恐ろしさも。

白石さん、自身に迷惑のかからない範囲の節度が保たれているというのが、まだ日本のネット社会も捨てたモンじゃないということでしょうか。

わたしが一番好きなコメントは「白石さんを下さい」に対するコメントです。
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