teeter-totter

志野の映画やTVや本や旅行や美味しいモノに関する与太話。
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赤穂浪士討ち入り

2005-12-14 23:51:38 | 雑記
本日は忠臣蔵・赤穂浪士討ち入りの日。
友人との夕食の約束のメールに、毎回「討ち入りの日の夕食の件だけど~」などと書いていたら笑われました。「旧暦やのに」って。そうなんだけどさ・・・。
母が忠臣蔵大好きなもんで、一緒に見ていたらいつの間にやら私も忠臣蔵ファンに。泉岳寺の四十七士墓所にも参拝しましたよ。お線香も全員にあげてきましたよ。
でもって今日はNHKで討ち入り参加組・不参加組のそれぞれについての番組があったのですが、見られませんでした。残念。
12月の歴史的大事件といえば、8日の真珠湾と14日の討ち入り。なんだけど、最近の若い人はどっちも知らないそうな。嘆かわしい・・・!特に忠臣蔵なんて時代劇、歌舞伎、小説の定番中の定番でしょう。やっぱり伝統芸能離れ著しいのでしょうねえ。やれやれ。
やあでも年内に会えて良かったよ、たじちゃん☆ごはんも美味しかった!
コメント (2)
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映画「SAYURI」

2005-12-14 23:09:44 | 映画
製作:スティーブン・スピルバーグ
監督:ロブ・マーシャル
原作:アーサー・ゴールデン
「Memories of a Geisha」
音楽:ジョン・ウィリアムズ
出演:
チャン・ツィイー
渡辺謙
役所広司
ミシェル・ヨー
コン・リー
桃井かおり
大後寿々花


貧しい漁村から祇園の置屋へ売られた千代は、辛い生活と両親の死に打ちのめされる。しかしそんな時に出逢った「会長さん」の優しさに、生きる希望を見出す。立派な芸者になれば、もう一度「会長さん」に会えると信じて。姉芸者の豆葉の教育を受け、千代はついに持ち前の才能と美しさで「さゆり」という祇園一の芸者になります。とうとう「会長さん」に再会することも出来ますが・・・。
戦前の華やかな花街の世界から一転、戦争、敗戦。激動の時代を生きた1人の女性の人生の思い出。


英語で語る、日本の芸者の話。主演の芸者を演じるは香港スター女優、チャン・ツィイー。そしてロブ・マーシャル曰く「これはファンタジーだ」。
日本人としては心配のタネがたくさんありましたが・・・美しい、の一言。
原作のアーサー・ゴールデンはどうしてこんなに日本人の精神性を理解しているんだ!?と驚くばかりのこまやかな日本女性達の心の動きもさることながら、演出・時代考証なんかもかなりきっちりやっています。「ラスト・サムライ」より余程正確かと。あれは「BUSHIDO武士道」がテーマだからまあしょうがないか、とは思いますが、今回は昭和恐慌の寒村から身売りされる少女が、花街と日本の急激な変化の中で、秘めた愛を糧に必死で生きていくというその物語からも、時代背景しっかりしていないと違和感が出てしまうところです。衣装デザインなんかはちょっと・・・と思う部分もなくはないですが、花街の艶やかさ、置屋の生活の厳しさ、という対比は色目なんかにも反映されていて、感覚的には納得。日本的丸窓が、コン・リーが居るだけで中華風に見えてしまうのは先入観もあるからまあ(笑)。
なにより、花柳界の中心に据えられていたのが、「春のをどり」だったのが、日本人には嬉しい所です。当時は春の風物詩だったものですから。舞妓は修行の成果を見せる場でもあり、芸妓にとっては主役の場でもあります。現代よりもっと重要な場であった「春のをどり」をさゆりの水揚げの競りの重要舞台に持って来たのも素晴らしいですが、なによりさゆりが踊った演目が「娘道成寺」。男への情念から蛇に姿を変える日本独特の女性の感覚を、外国人に理解してもらうのは難しいのではないかと思うのですが、見事なシーンになっていました。日本の礼儀作法、踊りなどを特訓したという、ツィイー、ミシェル・ヨー、コン・リーはさすが世界的女優たちです。芸者の中で唯一の日本人、工藤夕貴のおカボが愛らしいかった。やはり一番しっくり来るのは見慣れているからなのでしょうか。彼女の英語は綺麗ですね。でも、一番良かったのは実は置屋のおかあさん・桃井かおり。英語の台詞を喋っていても、桃井かおり節。あのおかあさん無くして「SAYURI」はないでしょう。
そして「会長さん」・渡辺謙。イイ男過ぎます。満州で命を救ってくれた親友・延のために自分の身を引くことが出来る紳士。大きな友情と愛情を持つ日本男子そのものです。「SAYURI」を見た外国女性達の反応が非常に気になります。役所広司も良かったです。初のハリウッド映画とは思えません。これからハリウッド映画進出が本格化するようです。是非頑張って欲しいです。そして渡辺謙推薦の子役・大後寿々花ちゃん。頼もしい子役誕生です。
ツィイーのさゆりの印象的シーンはたくさんありますが、最も心に残ったシーンは、千代(大後寿々花)が「会長さん」にもらったお小遣いを手に伏見稲荷の鳥居を駆けていくシーン。置屋の下女にとって大金を全部お賽銭にし、祈ります。「立派な芸者になってもう一度「会長さん」に会いたい・・・!」少女の願いがすべての始まりだったのですから。
これを映画にしたい、と映画化権を買ったスピルバーグにしろ、マーシャル監督にしろ、まったく違う文化であろうとも、共感する部分がたくさんあったということですよね。辛く苦しくても諦めない、というのは世界中の女性達に共通のエールだということでしょうね。
日本映画で製作しても美しい作品が撮れたでしょう。でも、これが世界配給されることに意味があると思います。もっともっと日本文化を世界の人が知ってくれたらと思います。
あ、なんだか文明論になっちゃったような(笑)。
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