Naked Heart

その時々の関心事をざっくばらんに語ります

公式確認50年 後編

2006年05月03日 01時39分11秒 | 時事・社会
小泉首相 外遊で出席せず
                    熊本日日新聞 2006年5月1日夕刊

 水俣市は公式確認50年の慰霊式に小泉純一郎首相の出席を求めて
いたが、首相はゴールデンウイーク恒例の外遊へ。地元の声は届かな
かった。
 水俣市の宮本勝彬市長は2月末、「水俣病被害者の長年の願い」と
して首相出席を求める要望書を環境省に提出した。しかし、環境省の
担当者は3月29日に水俣市で開かれた会合で、「要望書は首相には
届いていない」と発言。同じ日に首相の外遊日程が発表された。
 環境省は「期待に沿わなかったことは申し訳ないが、連休に首相の
外遊が入るのは通例で、官邸に(要望を)断らせることに慎重にならざ
るを得なかった」と、要望書をあえて官邸に渡さなかったと説明する。
 係争中の水俣病損害賠償訴訟の大石利生原告団長は「首相が来て
も直接の救済には関係ないが、現地で謝罪する必要があった。環境
省が1カ月も要望書を放置するなんて、水俣病に対してその程度の
考えなのだろう」と憤る。国の最高責任者欠席の状態で、ミナマタは
半世紀の慰霊式を迎えた。


首相がガーナに到着 クフォー大統領と会談へ
                   中国新聞ニュース 5月2日4時20分

 【アクラ1日共同】アフリカなど歴訪中の小泉純一郎首相は1日午後
(日本時間2日未明)、エチオピアから2番目の訪問国ガーナに政府
専用機で到着した。
 日本の現職首相のガーナ訪問は初めて。首相は首都アクラで
クフォー大統領と会談し、対ガーナ支援を継続する方針を伝えるほか、
感染症対策、国連改革などをめぐり意見交換する。会談に先立ち、
黄熱病研究のためガーナ滞在中に死亡した細菌学者の野口英世氏
が利用した研究室を訪れ、献花する。


公式確認50年の節目の年の慰霊祭を、小泉首相は欠席しました。
韓国・中国との首脳会談を何年も行えない人が、GWだからとはいえ、
国会の会期中にアフリカ歴訪なんてやってる場合なんですかね。
共謀罪やネット規制、入管強化などが審議され、教育基本法改正も
法案提出間近だというこの時期に。
水俣を無視しておいて野口英世を偲ぶという感性も理解できません。
今さら驚くことではありませんが。
地元の抗議を受けて、急遽談話を発表したものの、'95年の政治決着
の際の「村山談話」以降も放置されてきた責任、解決の具体的道筋
などには言及されていません。

一方、首相の出席の要望書を「店晒し」にしていた環境省の小池大臣
も、慰霊式には出席したものの、体調に不安があるとの理由で、患者
団体との懇談をキャンセル。政府の冷淡な対応が際立ちました。

国会では各党こぞって「救済案」を提起しているものの、肝心の認定
基準見直しに言及した者はおらず、地元では「注目が集まっている今
だけのパフォーマンス」との冷めた見方が一般的です。自民党に追随
してばかりの公明党が、少しはまともな主張をしてくれるのは、悪くは
ありませんが、それも「アリバイ工作」的な臭いがします。自民党の
「チッソ分社化」案などは、結局自民党は変わっていないことの何より
の証左ですね。

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