神原ワールド稽古場日誌

神原ワールドが繰りひろげる劇の世界・公演のお知らせ・稽古場の模様を皆様にお届けします♡

しゃべれどもしゃべれども

2016-10-31 10:18:26 | 演劇

 セリフ、台詞、科白・・。いろいろ書き表せる「せりふ」。

  昨日、スケッチブック☆シアタープロジェクト「詩のある風景」で谷川俊太郎作品の朗読劇を観(聴いた?)ました。

 言葉とは、こうも意識して届けると届いちゃうんだなぁ、って感心しました。芝居では流れがちなせりふ(言葉)も、詩のように凝縮されたかたちで丁寧に伝えれば、こんなにも届くのかと驚きました。詩集を読むよりよくわかって面白かったです。ぐだぐだせりふの多い芝居より、はるかに伝わりました。

 「せりふに気持ちを込めろ」と言いますが、固いことを言えば、これは正確ではありません。「気持ちにせりふを乗せろ」という方がより正確です。登場人物には感情や思いがあります。それを伝えるせりふですから、せりふが初めにあって感情が後付けされるということは、厳密には不自然なのです(もちろん、お話を知っているからできるのですが)。

 役の感情がつかめて、初めてせりふに力が備わるという基本を私たちは見失いがちです。返事や相槌の仕方ひとつで人物が明確になることがあります。せりふはただの言葉ではなく、その人そのものを表すものだということを忘れてはいけません。

 あえて、己の芝居に問おう。我がせりふは如何に。

 

 神原組プロデュース公演 / WFのりうち企画 その93 「わらわら草紙」 

 11月19日(土)19:00   20日(日)13:00 / 17:00  

 前売り¥2000(当日¥2300) 高校生以下¥1500 心斎橋ウィングフィールド6F

 4人の作家が一つの企画で競作!

  「ラストダンス」(作 南 陽子 / 演出 島上 亨)

  「楼上の老嬢」 (作 ピーター・ヴォドキン/翻訳・演出 押鐘絹一郎)

  「おらおら草紙」(作・演出 神原くみ子) 

  「らくごもの」   (作・演出 務川智正)                     

                                        

 

 

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歌に生き、恋に生き

2016-10-21 17:12:13 | 演劇

  プッチーニのオペラ「ラ・ボエーム」の有名な1曲。オペラというよりミュージカル「レント」の元話といった方が通りがいいですか。「歌に生き、恋に生き」は好きな歌です。

 果たして、私はどれほど芸(演技)に生きているのでしょう(恋の方はもう終了ですかね。今は愛?)。日がな一日、私の生活は芝居で埋め尽くされているだろうか?常に芝居に対する緊張感を身に纏えているのだろうか(「刃牙」の本部以蔵は日に1、2度武から離れることがあると言った)。自問する。己は「芸に生き、恋に生き」ているだろうか。

 歳をとると力が抜けて、何がなんだかわからなくなる時がある。あまり考えて芝居をしなくなる(少しは考えてますよ)。意識できているのかどうかを、もっと自覚する必要がありますね。わかった気になってしまうのが一番怖い。いつも初めて、いつも夢中。いつも怖くて、いつも楽しい。舞台の上を生きるということは、そういうこってす。たぶん。

                                                                                         

 WFのりうち企画 神原組プロデュース「わらわら草紙」 

 11月19日(土)19:00   20日(日)13:00 / 17:00  

 前売り¥2000(当日¥2300) 高校生以下¥1500 心斎橋ウィングフィールド6F

 4人の作家が競作一つの企画に!

  「ラストダンス」(作 南 陽子 / 演出 島上 亨)

  「楼上の老嬢」 (作 ピーター・ヴォドキン/翻訳・演出 押鐘絹一郎)

  「らくごもの」   (作・演出 務川智正)

  「おらおら草紙」(作・演出 神原くみ子)

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ザンパノ

2016-10-14 08:45:34 | 演劇

 「ザンパノ~」 ジェルソミーナが言います。ご存じ映画「道」(1954)の登場人物、粗野な男ザンパノと少し頭のとろいジェルソミーナでございます。監督は当時新人でした巨匠フェデリコ・フェリーニ。オート三輪の幌車で町から町へ渡る旅芸人。金で買われ、ロバのようにこき使われるジェルソミーナ。日本で初めて公開された伊映画だそうです。不覚にもこの歳まで観ておりませんで、故あって観ておかねばと、先日TSUTAYAに走りました。

 私はCD50(ホンダ)という50ccのクラッチ式の原付に乗っております。走っていると劇中のオート三輪(屋根無し)を思い出しました。こんな感じかな、って。あのニーノ・ロータの旋律が頭の中を流れます。自分を知る言葉を持たない人間は大切なものを失うのです。人間って、哀しいなぁ。淀川長治さんが言ってたそうです、「静かで、哀しく、怖い映画」だと。 な~るほど。

 「ザンパノ」とはイタリア語で「悪」の意味があるそうで、彼は悪の象徴のようです。ただ映画のラストを見ると、そこに悪人はおらず、只々、人の哀しさを感じるのです。人生は欲望と純真と狂気でできているのでしょうか? 

 時には年代物のモノクロ映画もええもんですね。今度は「第七の封印」借りよかな。

 

                     

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オールザットジャズ

2016-10-07 16:23:03 | 演劇

 「all that jazz」=(あれやこれや)。別にジャズの全てという意味ではありません。ボブフォッシーの映画のタイトルにもなりました。今から約37年前、映画館で当時の彼女と観ました。10代でボブフォッシーはきつかったものの、面白かったです。ラストの「バイバイライフ」を熱唱するロイシャイダーに、刹那的なのに陽気といった逆説的な姿を見て、こんなのもあるんやとショックを受けたことを覚えています。今は我が身に重なります

 「行くも返るも同じなら渡りきることだ」(「マクベス」)。渡りきるのか・・・すべてを岸に残して。そう、渡りきるしかないのです。覚悟を決めましょう、皆さん。

 お菓子屋さんにはハロウィンのものが並び始めました。来月はWFで公演です。1年間、平均3ヶ月に1公演の割合。年4公演。いよいよ今年のトリです。

芝居のある人生。18の時に唯一持った理想は今尚続いている。これを幸せと言わずして何と言おう。

 艶のある人生。芝居のある暮らし。・・・渡りきりましょう。

 

                   

                                             

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わらわら草紙

2016-10-03 22:40:12 | 演劇

 WFのりうち企画 神原組プロデュース「わらわら草紙」 

 11月19日(土)19:00   20日(日)13:00 / 17:00  

 前売り¥2000(当日¥2300) 高校生以下¥1500 心斎橋ウィングフィールド6F

 4人の作家が競作一つの企画に!

 「楼上の老嬢」 (作 ピーター・ヴォドキン/翻訳・演出 押鐘絹一郎)

 「らくごもの」   (作・演出 務川智正)

 「ラストダンス」 (作 南 陽子 / 演出 島上 亨)

 「おらおら草紙」(作・演出 神原くみ子)

 以上、ラインナップでした。                 

                        

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