面白いってほめないで。

　昨日の稽古の帰り、稽古場近くのお店で、劇団の人達とビールを飲みながら、

「マイケルねー、台本に、『シャーリー！』と甘える…って書いてあるのに、甘えてこないんだよね…。」とぶつぶつ言ってたのは、私です。（←偉そうだ）

　演出も、今のままじゃだめだと思ったらしく、今日は、そこだけ抜き稽古。

　娘役３人がコーチです。

　ふたりペアになって、器用に酔っ払い坊やの甘え方を見せてくれる。もうひとりはアドバイザー。

　「なんだ、女の子のほうが、甘え方うまいじゃないか。」と演出のＩ藤さんが言えば、

　娘達は、「そりゃ、そうですよ。」と言い返す。

　でも、マイケルも、がんばったんだよ…その稽古。

　そして、通し稽古。

　……ごめん、マイケル

　問題のシーン、私のひざの上で、“芋虫ゴロゴロ”状態のマイケルを見て、本気で、笑っちゃった

　見ていたマダム達は、「さっきの、大熱演で、面白かったわ～！！」とおっしゃいましたが、

　それは、意図と違うの　

　…いや、マダム達に好評なのは、劇団ステージドア的にはアリなのか？私が、そのマイケルをかわいいと思えばいいんだよね…たぶん。

　困ったことに、シャーリーは、箸が転がっても…のハートを持ってるんだ。そして、くすぐったがり

コワいのかな？

　稽古の帰りの電車の中で、大先輩Ｏ野さん（我が劇団の創立メンバーのひとり）と話した。

「今年の稽古のやり方は、効率が悪かったですよねぇ。」

「そうだねぇ。僕も疲れちゃったことがあったよ。」

「そうですよねー。あれだと、役者も、演出自身も疲れちゃうと思うんですよね。」

「ほんとだね。よく、リルさんがキレないと思ったよ。…あ。一回泣いたか。」

「はい。…Ｏ野さんがお休みのときに。」

　ハッ …私、キレると思われてるんだ…。

　昨日の続きのＴさんの話を思い出す。

「僕にはないけど、他の人には、コワいこともあるんじゃないか思ってさ 。特にＩ藤さん（劇団ステージドアの演出）に対してとか。」

「えー？」

「よく『あの人が奥さんじゃたいへんでしょう？』って言われたよ。」

「たいへんなの！？」

「僕は『そんなにたいへんじゃないです。』って言ったよ。何回も。

そんなにたいへんなことを１２年も続けられないよ。」

　私は“意見”を言っただけなのに、たいへんだろうとか言わないでほしいな、もぉ！よけいなお世話よ