京都社会保障推進協議会ブログ

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京都社保協『事務局通信』27-09

2006年02月15日 12時19分56秒 | 事務局通信
京都社保協『事務局通信』27-09 2006.2.15

増税・社会保障改悪許すな!
『高齢者怒りの運動交流集会』を開催

 先月20日に開会した今通常国会に提出が予定されている『医療制度改革関連法案』、また、今後計画されている『増税計画』によって生活が直撃される高齢者の『不安や不満』『怒り』を、各々のものとせず、共通の認識の下に『ノー』の声をあげ、社会保障の改悪や増税計画にストップをかける為、京都の高齢者団体や退職者団体、労働組合、京都社保協が中心となり『高齢者・団塊の世代怒りの運動実行委員会』を立ち上げ、同実行委員会主催で、2月7日(火)の昼から、京都市中京区にあるラボール京都において“増税・社会保障改悪許すな!『高齢者怒りの運動学習交流集会』”(以降、学習交流集会)を開催しました。
 学習交流会は、『増税問題』では京都商工団体連合会(京商連)から、『医療制度改悪問題』では京都民主医療機関連合会(京都民医連)から、それぞれ講師に来ていただきました。
 『増税の問題』では、平成16年度の税制改正に伴う17年度分の所得税改正がされ、「公的年金などの控除額」が引き下げられ、65歳以上の方に適用されていた「年金の最低保障控除額」も140万円から120万円に引き下げられ、併せて、老年者控除50万円も廃止されたことを踏まえ、年金額が年間220万円の場合を例に、税制改正前の16年度の課税所得が0円であったのが、17年度は課税所得が62万円となり、所得税と住民税を合わせた納税額が0円から84,300円になった現状を報告、今後『定率減税』が廃止されると増税額が更に増え99,500円に、国保料も162,240円(介護保険料含む)になることを紹介されました。最後には、『払いすぎた税金を還付させよう!』と、確定申告の呼び掛けと、京商連が2月22日(水)に予定している『なんでも相談会』の事を紹介されました。
 『医療制度改悪問題』では、今通常国会に提出が予定されている『医療制度改革関連法案』の中身が、“高齢者の窓口負担の2割から3割への引き上げ”“高額医療費の負担上限の引き上げ(現行7万2,300円+1%から8万1,000円+1%へ)”“高齢者の食費全額自己負担化(1ヶ月約3万円強の負担増)”を柱とし、更に、医療保険制度の国の責任を大きく後退させる、75歳以上の高齢者が加入する“新高齢者医療制度”の創設と“制度の市町村の広域連合への丸投げ”“政府管掌保険(政管健保)の都道府県単位の公法人への丸投げ”計画や、“医療費抑制を都道府県に競わせる”システムづくりが予定されていることを紹介されました。
 また、学習の後、“医療の現場”“介護の現場”で働く職員から、「現場に寄せられている相談」など、患者・利用者の実態の告発の発言と、今後の改悪の直撃を受ける“当事者である高齢者”からの発言で交流し、集会の最後には、5月14日(日)に円山野外音楽堂で『高齢者・団塊の世代怒りの円山集会』(仮称)に取り組み成功させようと、取り組みへの参加を呼びかけ、取り組みの意義などを意思統一し、集会は終了しました。
 学習交流集会の参加者は42名で、2時間あまりの集会ではありましたが、各々が抱いていた不安・不満、怒りを共通のものとすることが出来ました。