月曜日の朝、「ま」さんは準備万端整えて 玄関に立った。
これから海外出張!やる気満々な凛々しい姿に見惚れていた私は
彼のジャケットの裾が<ふしぎなこと>になっているのに気がついた。
アバンギャルドなブランドのジャケットなので 今まで気づかなかったが 裾にもおしゃれなディティールが盛り込んであったのね…って
半ば納得しかけて でも これって かなり前から着てたやつで 今更改めてそれを知るってありえるかしらん?
・・・と キツネにつままれた気持でその部分を触った。
キレイにギャザーが寄っている。
『ああっ!!なんじゃこりゃぁ!!!』
「ま」さんの叫び声で 何かが起きてると認識した。
よくよく見ると 革のジャケットの前裾の一部が
カチコチにちぢこまって そのせいでギャザーが寄っているのであった。
もちろんこないだまでは 大変なめらかな平面だった。
「ま」さんは 激しく動揺した。
『あのお好み焼屋だ!』
解説*年末に行った不味いお好み焼屋の机の下のバーナーかなんかの熱でこんなんなっちゃったに決まってる!、それしか考えられない!!の意。
追記*ビニールじゃあるまいし 熱ではこうはなんないだろ、と私はちょっとだけ言いたくなったが我慢した。
『持ってないっ!!!!』
解説*スーツならあるが 買ったばっかりのかっちょええジョセフのパンツに合わせるようなイカした黒いテーラージャケットは持ってないっ!!、の意。
追記*ユニクロの茶色いのはテーラーカラーだったよなぁ・・ それではいかにもパンツとバランスが取れない。綿100%だったし・・・
つか、ブルゾン型のイカした黒革のじゃダメなのか?
いや、ポケットがいっぱいついてるここ一番の黒いスタンドカラージャケットの方が比較すればビジネスライクか?
ちょっと待って、黒革のピーコートだったらどうなの?
…と 私はめくるめくスピードで考察していた。
『このエリじゃないとダメなんじゃ!』
解説*こんな状態では着て行けないが テーラーカラーのジャケットでなければビジネスに支障をきたす、の意。
追記*限定された選択肢ではそれは不可能だ・・・と言いたかったが言っても問題は解決しない。
で、
結局 「ま」さんはポケットがいっぱいついてるここ一番のスタンドカラージャケットを着て旅立った。
それはそれで なかなか素敵ないでたちであった。
残された私は 原因を考えた。
とりあえず まずは現場だ。
収納されてた場所を確認すると 水がこぼれていた。
そばには<水とりぞうさん>ではないが それと同じ方式の除湿容器が転倒していた。
近所の薬局の特売で3個148円で買ってきたやつだ。去年の冬に。
設置して そのままだった。
だらしない妻で申し訳ない。
成分は<塩化カルシウム>って書いてある。
いかにも怪しい。
とりあえず ネットで調べると 犯人はこいつに間違いなかった。
「ま」さんにメールすると
『水とりぞうさん追放!』と返事がきた。
水とりぞうさんの類似品なんだけどなぁ、と オカモトさんに申し訳ない気持ちになった。
次にもしも同じようなやつを買うことがあったら
絶対にその特売品じゃなくて 水とりぞうさんにしようと思った。
水とりぞうさんなら 転倒しても水漏れしないんじゃないかな? たぶん。
で、
その後 縮んじゃった部分の復元または除去&再生方法を考えている。
「ま」さんの一張羅なので 何とかしたい。
進展があれば ここで報告します。
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