嵐山石造物調査会

嵐山町と近隣地域の石造物・道・文化財

嵐山町の石仏17 石造物の分類とその概要15 羅漢

2009年03月17日 | 嵐山町の石仏造立の背景

・羅漢(らかん)
 羅漢は「阿羅漢」の略で、古代インド・サンスクリット語の「アルハット」の音訳である。羅漢とは原始仏教で「完全に悟りを開いた功徳を有する最高の仏教行者」のことをいう。羅漢にはまず「十六羅漢」があり、この十六人の羅漢は釈尊の命を受け、この世にとどまり仏法を守る尊者たちである。また釈尊の弟子五百人も「五百羅漢」と呼ばれている。この羅漢は釈迦の入滅のときに結集して、遣教をまとめることに精進したといわれている。
 十六羅漢・五百羅漢の信仰は、中国を経て我が国に入ってきたものである。嵐山町には十六羅漢・五百羅漢の石像はないが、独尊像が見られる。羅漢信仰を受け継いでいる寺院は禅宗、特に曹洞宗寺院に見られ、菅谷の東昌寺境内には2基が造立されている。
※嵐山町博物誌調査報告第8集『嵐山町の石造物1』(嵐山町教育委員会発行、2003年3月)掲載の島﨑守男「嵐山町の石仏造立の背景」21頁


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