秘蔵のオーダー車はやっぱりオール「カンパ」だった！

最近は乗る機会もすっかり減っているが、１０年以上前、私の移動手段と言えばもっぱらチャリであった。

私の愛車は高校時代に購入したＭＴＢで、前三角クロモリ、２６×２のブロックタイヤ、ショートタイプのマッドガードを後から装着した安物であった。
これで碓氷峠を越えたり、草津温泉から志賀高原へのパスハント、礼文島＆オホーツク一人旅、上高地→松本の旧釜トンネル＆ダウンヒルなど、数々の旅をこなしてきた戦友というか、恋人と言ってもいいだろう。(嫁さんに怒られるかな？)
当時はこの戦友で十分に満足していたし、就職して乗る機会がほとんど無くなってからも忘れることのできない存在である。
最近、自転車のカタログみたいなアウトドア雑誌の企画を読んで、「あぁ、またチャリに乗りたいなぁ～。」と思ったりもしている。が、金銭的な余裕が無いので「最近の流行はこんな感じかぁ～、えっこの『ルイガノ』って何？選手じゃなくてブランドね。昔とは大違いだよなぁ～、まぁそのうち乗れたらいいなぁ～...」という程度であった。

で、その頃からいろいろと溜めていた知識が今日、役に立ったのだ。

取引先の専務がやおら取り出したスプロケットが、どうやら秘蔵のオーダー車の部品のようだったのだが、いきなり「これいいでしょ！この加工、たまんないね！」と言うのである。私には加工がどれだけすごいのかはよく分からないのだが、刻印に「Campagnoro」とあったので、「おぉ～、カンパニョーロですか！やっぱり秘蔵のオーダー車はオールカンパですよねぇ～！」と答えたものだからもうタイヘン！専務の眼が輝きだしたのだ！
専務の話がどんどん弾む、「フレームはやっぱりクロモリだね、ディレイラーはシマノのデオーレＸＴＲだけど、それ以外は全部カンパなんだよ。パーツもチタン製を使って８ｋｇ台に抑えたよ！」とうれしそう。私も「８ｋｇ台ですか？！そりゃ軽いですねぇ～、うらやましいなぁ～」と正直に返したもんだから、両者とも笑顔。しばしマニア同士の超マニアック会話となり、一緒に居た方々はポカンとしていたことであろう。(マニア同士は周囲の方々のことなど気にもしないのだ。)

仕事で他社の方々と関わることが多いが、業務のことはもちろん真剣に、しかしそれ以外の話題でも共通の話題があると、仕事自体も円滑に進むようになるような気がする。これからも社会全体にアンテナを張り巡らして、話題に入っていけるようにしよう！