しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「パフューム ある人殺しの物語」 2006独・仏・スペイン

2008年05月02日 | 映画
監督トム・ティクバ
18世紀のパリ。悪臭立ちこめる魚市場で一人の赤ん坊が産み落とされる。
危うく捨てられかけた赤ん坊は、間一髪で拾われ、グルヌイユと名付けられて育児所に引き取られる。
グルヌイユは友だちもいない孤独な子どもだったが、何キロも先の匂いを嗅ぎ分ける超人的な嗅覚の持ち主だった。
やがて青年となったグルヌイユ(ベン・ウィショー)は、ある時運命の香りと出会った。それは赤毛の少女の体から匂い立っていた。
しかし彼は、怯えて悲鳴を上げようとした少女の口をふさぎ、誤って殺してしまう。
以来、彼は少女の香りを再現することに執着し、香水調合師バルディーニに弟子入りする。



香りに取り付かれた男の物語。
結構圧倒されつつ、目が離せないストーリーと映像。
出生から描かれているので、香りの使い方によっては世界の支配者にもなれたグルヌイユの選んだ最期が分かる気がした。
空虚な中で唯一自分が求めるものに出会ってしまい、それが達成されてしまったら、もう何もいらないのだろう。
グロテスクな映像も多いが、何となく現実を離れた虚構の世界という感じが強いので、あまり気にならなかった。
深刻な中にも笑いを誘う要素も多く、大人の童話のような物語。
ラスト近くのシーンから始まって、そのままあのラストで終わるかと思ったら、その先があった。
結構、あっというラストになるが、こういう手法、本でも結構ある。
そして、隠していただけあって、思いがけないラストだった。

香りの世界を映像で表す感じもよかった。
ちょっと「スウィニー・トッド」風だった。あ、こちらが先か。
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