「ファイナル・ツイスト」 ジェフリー・ディーヴァー 文藝春秋
THE FINAL TWIST 池田真紀子・訳
流浪の名探偵コルター・ショウは父の秘密を探っていた。
大学教授だった父は、民間諜報企業ブラックブリッジが政界をもとりこんで進めている〈都市部活用構想〉なるプロジェクトを調査するうちに不可解な事故死を遂げた。
父が遺した手がガリを追うコルターは、ブラックブリッジの秘密を追う者が次々に変死していること、そして父が探っていたいた陰謀の核心が百年前の公文書にあることを知った。
陰謀家はそれを〈エンドゲーム・サンクション〉と呼ぶ―いったいどんな文書が、多くの人命を奪うに足るというのか?
陰謀の核心に迫るコルターを待つ幾重もの罠。
強大な敵に単身たちむかうコルターに手をさしのべた意外な人物。
コルター・ショウシリーズ」第一期完結編。
<単行本カバー見返し側より>
ドンデン返しのディーヴァーだが、最後に大きく引っくり返るのではなく、最初から最後までくるくると状況が変わる。
コルターがこんなことするのかとか、こんなことがあっても平然としているのか、と思う所はだいだい何かがある。
読んでいても気が抜けない。
父親のアシュトンが追っていた謎と、対決していた組織との闘いがメイン。
アシュトンが殺されたのだから、その復讐の意味もあるだろう。
殺し屋も登場して、アクションシーンが多い。
コルターが遭遇するピンチはそのアクションの中の身体的なもの。
兄のラッセルも登場するが、彼も何かの組織に属していて殺す事も辞さない組織。
頭脳戦と戦闘と半々で少々目まぐるしい感じがある。
その間にもコルターは〈懸賞金ハンター〉の仕事はする。
そこで出会った人物を上手に利用したり、うまくまとまっている。
その分登場人物は多く、これは誰だったろうと思う事もしばしば。
頑張って付いて行けた、と言う感じ。
陰謀の核心である公文書が、そんなに脅威のあるものだとは。
会社が議員になるって、どうなるのだろう。
まだ良くわからないところもある。
リンカーン・ライムシリーズでお馴染みの筆跡鑑定のプロ、パーカー・キンケイドも登場。
コルター友人だった。
リンカーン・ライムとの繋がりが何か嬉しい。
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