しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「夜の冒険」   エドワード・D・ホック 

2011年11月24日 | 読書
「夜の冒険」   エドワード・D・ホック     ハヤカワ・ミステリ文庫     現代の短編の名手たち ⑧

 The Night People and Other Stories          
20編からなるミステリ短編集。
ショートショートほどのものも。

「フレミング警部最後の事件」
斧による連続殺人事件。
定年で引退を迫られているフレミング警部が捜査にあたる。

「どこでも見かける男」
レイ・バンクロフトは、ある時イギリス人の男を目にする。
それから、レイはいつもその男が近くにいることに気が付く。

「私が知らない女」
誰もが知っている、アイダ・スペインと言うとても綺麗な女性。
ジム・クランデルは、自分だけが会ったことがないと知り、なんとか会おうとする。

「夜の冒険」
新米の新聞記者が、ネタを探しに夜の街に出て行く。
10時までに、ニュースを見つけるために。

「影の映画祭」
祖国のために、スパイになることを要求された映画監督。
依頼人が殺され、誰に連絡をしたらいいのか、推理を働かせる。

「くされ縁」
ただ殺したかっただけの軍人と、そうでない軍人。
3度目に出会った時に。

「正義の裁き」
ノーベル文学賞作家、詩人のレイモンド・マンダウン。
彼は、そんなことには関心がない、山あいの小さな貧しい村で死んだ。
2年後、マンダウンの記事を書くために訪れたケインは彼の墓がどこにあるか分からないことに驚く。

「からっぽの動物園」
子どもの頃から、遊んでいた動物がいない空っぽの動物園。
大人になって戻って来て、恋人と行ってみると。

「静かに鐘の鳴る谷」
もう誰もいない谷の教会で、鐘を鳴らすピーター神父。
そこに一人の男がやって来る。

「やめられないこと」
ゲントは戦争中に妻を殺したケン・スーを探し続けていた。
そして、やっと消息をつかむ。

「もうひとつの戦争」
退役軍人団体〈愛国戦友会(アメリカン・ウォー・バディス AWB)〉と〈懐かしの軍服団(カーキーズ)〉。
メイソンはAWBに入会。始めの集まりは、狩猟解禁日だった。

「不可能な”不可能犯罪”」
孤立した、研究所に2人で暮らしていた男2人。
1人が外から銃で撃たれて死ぬ。
周りは雪で閉ざされて足跡はなかった。

「出口」
28歳のジョイス・アイルランドは金融会社の金を銀行に預ける役だった。
同じビルの1階にある銀行にエレベーターで降りる時に出会ったもじゃもじゃ眉毛の男。
この男が泥棒だったら。
ジョイスの空想は、ある計画へと膨らんで行く。

「大物中の大物」
ハーディは男を殺してしまう。
この窮地を救ってくれるという大物サム・マドリックを探すと。

「家族の墓」
森の中で、両親と伯父の墓を守っている若く可愛い娘ジェイニ―。
3人は殺されたのだという。

「サソリ使いの娘」
考古学者のトーケイはニューメキシコとの州堺で、サソリ・ファイトに行くと言う姉弟と知り合う。
教会を訪ねた後、サソリ・ファイトに出掛ける。
そこで、殺人事件が起き、犯人は教会で働いていたメキシコ人のフーゴだと疑われる。

「知恵の値」
宝石商のジェフはニューヨークに出帳した時は、情婦のマーサのアパートに泊まっていた。
そのアパートから、ジェフが誘拐され、25万ドルとルビーの原石を要求される。

「二度目のチャンス」
キャロルは自宅に入った泥棒トニー・ローダーと話をして意気投合。
刺激を求めて、トニーの手伝いをすることにする。

「スペインの町で三週間」
人里離れた、住人58人の町でゆっくりと休暇を過ごそうとやて来た夫婦。
2人を歓迎するように、週末には祭りがあるという。

「ガラガラヘビの男」
スティーヴ・クロッカーは、ガラガラヘビの男と呼ばれている。
カジノの月曜日の夜、4つののドラム缶のひとつに蛇を入れ、に噛まれるか賭けをするからだ。
ある時、アラブ人が来て、蛇を2つの缶に入れえて賭けたいと言い出す。





短編だと、物足りなく感じることもあるが、それはない。
始めから引き込まれる物語。
サスペンス度も充分。
最後の1行で、オチが来てなるほどと感心させられるものも。
少々似たようなオチはあるけれど。
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