しましましっぽ

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「五番目のコード」  D・M・ディヴァイン 

2015年02月26日 | 読書
「五番目のコード」  D・M・ディヴァイン     創元推理文庫      
 The Fifth Cord       野中千恵子・訳

八人がわたしの手にかかって死ぬだろう
―スコットランドの地方都市ケンバラで、女性教師が何者かに襲われた。
この件を皮切りに連続殺人の恐怖が街を襲う。
現場に残された、八つの取っ手がついた棺の絵のカードは何を意味するのか?
弱者ばかりを標的にしたこの一連の事件を取材する新聞記者ビールドは、複数の犠牲者と関わりを持っていたため警察に疑われながらも、自身の人生とキャリアを立て直すために事件を追う。
謎の絞殺魔の恐るべき真意とは。
              <文庫本1ページ目より>







今までは家族の中の問題が多かったディヴァイン。
今回は、謎のメッセージを残す街の中に潜む殺人者が登場。
一人目の犠牲者は、夜の道で被害にあうが、2人目3人目と家の中で殺されてしまうと言うのはかなり怖い。
犯人は身近にいて、標的にしている人の事も良く知っていると言う事も。
今回も犯人は、全然見当が付かなかった。
1番怪しく思えるのが、警察と同じビールドなのだ。
二重人格の所があって、自分のしている事を認識していないのではないかと思ったりもして。
何しろ、ちょっと頼りないアルコール中毒に逆戻りしそうな人物なのだ。
自分にはあまり好感が持てる人物ではない。
だから余計疑わしく思えるのかも知れない。
途中で『ABC殺人事件』の話題も出て、これは本当の殺人を誤魔化すためではないかとの推理も出て、その線は消える。
犯人が分かってから、成程と思えることがたくさんある。
確かに犯人は不安定な人物だった。
章の始めに「殺人者の告白」もあり、分かってから読むとまた違って感じられる。

棺のコードを、どこを持つか知らせる絵があるなんて、始めて知った。
コードを持つ人を指名しながら殺して行く。
その棺の中には誰を入れたかったのだろう。
ただ利用しただけなのかな。
そんな事も考えたのではないだろうか。


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