しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「殺人者たちの王」  バリー・ライガ 

2017年02月23日 | 読書
「殺人者たちの王」  バリー・ライガ  創元推理文庫   
GAME       満園真木・訳

“ものまね師”事件から2カ月。
ジャズ・デントはジャズが8歳の時に姿を消した母親ジャニスの葬儀を行う。
ビリーが脱獄して以来、過去を清算しておくことを考えるようになった。
その日、ニューヨーク市警ブルックリン南署殺人課の刑事ヒューズが訪ねて来る。
7か月前から始まった連続殺人の捜査に協力して欲しいと。
それは通称ハット・ドッグ・キラーで、被害者はすでに14人。
身体に刃物で帽子のマークか犬のマークを刻んでいた。
ジャズは祖母の世話をビリーの姉のサマンサに頼んで、ニューヨークへ行く。
そして、ガールフレンドのコニ-もジャズには内緒で一緒について行く。
事件を調べると、“ものまね師”事件との繋がりに気づく。
そして、新たな被害者の遺体に〈ゲームへようこそ、ジャズパー〉のメッセージが。








「さよなら、シリアルキラー」の続編。
ニューヨークで起きた連続殺人事件を報告書や現場に立ちながら、推理するジャズ。
殺人者の気持ちが分かるから、頭の中だけで状況が分かってしまう。
だから、推理と言うよりただ分かってしまうのかも知れないが。
ジャズが人を操る様子が興味深い。
そして、ジャズの心の葛藤の方が気になる。
ただ、やはりビリーに縛られ過ぎている気もするのだが。
父親と別れてからのジャズの人生もあっただろう。
ハウイーやコニ-と良好な関係を作っているのだから。
もっとそちらに心を向ければいいのにと思ってしまう。
殺人も悲惨だが、ビリーの周りの状況も段々悲惨になって行く。
そして、まさに連続ドラマの様に‟続く“で終わったのにも驚く。


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